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過疎地域でデジタル化が進まない理由

どうも、デジタルバカ一代こと佐々木信秋です。
岩手県のはじっこでまちづくりの仕事をしています。
この記事では「過疎地域でデジタル化が進まない理由」について書きます。

過疎地域 = どこにでもある風景

まず、前提となる過疎地域感を揃えておいた方がいいな、と思っています。
みなさん、過疎地域と聞いて何を思い浮かべますか?

山と川があって、あたり一面の田んぼの風景・・・
なんてことを考えたひといますか?

残念、それは過疎地域というか限界集落です(ずばり)。

2017年のデータで日本の市町村は1,718、過疎地域は647(37%)です。
一部過疎とみなし過疎を含めると817(47%)になります。

私も過疎地域で暮らしていますが「意外と普通の町」です。
スーパー、ドラッグストア、コンビニもあります。

何が言いたいかというと「過疎地域はもはや日本の普通の風景である」ということです(特別なことではないってことですね)。

さて、つらつらと「過疎地域でデジタル化が進まない理由」を書いていきますね。

理由1 デジタルな仕事がない

これ、これがでかいです。
インターネットやパソコンが普及した現代ではありますが、仕事で使うことは少ないし、ましてやデジタルに特化した仕事(オフィスワーカー、デザイナーやコーダー等)は皆無です。

要は「デジタルに触れる機会が圧倒的に少ない」ということです。

仕事は人生の3割程度の時間を使っています。
睡眠や食事が4割程度と考えると「人生の半分は仕事をしている」とも言えます。
その仕事でデジタルに触らなければ、デジタルに馴染む機会なんてほとんどないってことです。

理由2 デジタルを学ぶ機会がない

正確には「教えてくれるひと」がいません
理由1のため過疎地域の住民はほぼほぼデジタルが苦手です。

関心を持ったとしても「聞ける、相談できるひと」がいないので、必然的にデジタルに触れる障壁も上がります。

デジタルを学ぶ手段としては都市部に学びに行きます。
が、「帰ってきません」
なので、「教えてくれるひと」は一向に増えません(さらに過疎化するというおまけもつきます)。

オンライン学習があるじゃない!

はい、そうなんですが、オンライン学習自体が「デジタルの恩恵」なので、その恩恵を受けるための基礎的なデジタルリテラシーが必要です。
それが、ないのです。

理由3 決めつけや思い込み

なくても暮らしていけるから必要ない、と考えているひとが多いです。

実際に暮らしていけてますので、その通りなんですが、あればより人生が豊かに、選択肢が増えることがデジタルの真骨頂だと言えます。
※携帯電話の普及でも似たような話ってあったかと思います

あと、高齢者については「高齢者は紙じゃないと」という周りの声が大きく影響しています。

一見高齢者に優しいように見えますが、別の見方をすると「高齢者がデジタルを触る機会を奪っている」と言えます。
また「高齢者はできないから、無理だから」と言われ続けたら「私たちにはできないから、無理だから」となるのは必然です。

決めつけや思い込みが「地域のデジタル化」を大きく阻んでいます。

どうしたらいいのか?

いろいろな方法がありますが、一番効果があるのは「デジタルな仕事をつくる」ことだと僕は考えています。

流れとしては

(1)Aさんがデジタルな仕事をする → Aさんのデジタル化が進む
(2)AさんがBさんにデジタルを教える → Bさんのデジタル化が進む
(3)(1)(2)のサイクルが周り、デジタルなひとが地域で増える
(4)(3)が進み「デジタルが普通」になり「地域のデジタル化」となる
(5)(4)によって、デジタルな仕事が増え(1)も増える → 好循環

です。
「地域のデジタル化」というのは結局のところ「デジタルがあたりまえ(=地域文化)」をつくることと同義なので、如何に理由と連鎖反応をつくれるかにかかっていると思います。

仕事は一番強い理由になり、デジタルに詳しい人が知人・友人に教えていくのが手取り早く、現実的な方法だと思います(講座や研修機会は提供する必要あると思いますが、いわゆる「近所のパソコンに詳しいひと」をどれだけ生み出せるか、という点が重要)。

まとめ

10年まちづくりの仕事をしてて、感じたことを書きました。
まとめると

・「地域のデジタル化」にはデジタルな仕事が必要
・「地域のデジタル化」にはデジタルを教えてくれるひとが必要
・「地域のデジタル化」の天敵は「決めつけや思い込み」


上記3点です。

以上、現場からでした。

(画像クリックで「デジタルバカ一代」のサイトに移動します)

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