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PDFで買える医学書!?デジタル化に最適化した日本医事新報社の最新サービスをレビュー&インタビュー

iPadで勉強をしたことがある医師なら、一度は「PDFで医学書を販売してほしい」と思ったことがあるはずです。

実は日本医事新報社からPDF版の医学書が販売されています。

PDF版の医学書はGoodNotesに取り込んで自由に書き込んだり、画像を貼ったりと自由度がかなり高いことが魅力です。

使い方次第で可能性が広がるコンテンツです。

jmedmookは書籍丸ごと、他のテーマではテーマごとの内容でPDFテキストを購入することができます。

jmedmookは書店で一度は目にしたことがある方も多いと思います。

今回の記事では

・チャレンジングな取り組みを行なっている日本医事新報社の担当者Kさんにお話を伺い、まとめました。

・自腹で1冊実際に購入してのレビューを紹介

・PDF医学書×Goodnotesで医学書の内容から問題を出してもらう方法なども紹介していきます。

・日本医事新報社様から当記事限定の期間限定無料記事(普段は有料のもの!!)をご提供いただきましたので、限定URLを紹介しています。これでみなさん普段は有料のPDF医学書を実際に使用してみてください!

Goodnotesで活用しているjmedmook

日本医事新報社の新たな挑戦:PDF電子書籍販売の背景


筆者:
他の出版社ではあまり見かけない珍しい取り組みと存じますが、このような販売形式を採用された理由をお聞かせいただけますか?

Kさん:
今後、医師の学習の仕方や情報源として、書籍ほどまとまった分量ではなく、知りたい情報だけをミニマムに得たいという方が増えると考え、ワンテーマのコンテンツを中心に、Webネイティブ商品『Webコンテンツ』として販売を開始しました。
書籍と雑誌の中間的な分量で、診療現場での即時利用を想定しています。
従来のPDF版電子書籍とは異なり、マルチデバイス対応のHTML版も同時提供。動画や音声も含め、より柔軟な利用形式を目指しています。
筆者:
臨床現場での利用を想定したコンテンツということですね。現場のニーズに合わせてコンテンツの提供方法を変えていただけると、医師としても非常にありがたいです。

臨床の場面での「今知りたい」というニーズに対して、ピンポイントでオンラインで情報を得ることができます。



PDFで購入できるラインナップ

筆者:
PDFで購入できる書籍と購入できない書籍では、どのような違いがありますか?

Kさん:
書籍として印刷、流通ができないテーマをPDF版として販売したいとという経緯がありますので、書店店頭で印刷版を販売している書籍は、原則、PDF版を販売していない状態です。


筆者:
jmedmookは書店に売っているものだと思っていたのですが、こちらもPDF版を販売しているのですね。 

Kさん:
そこに気づくとは、さすがでじすたねっとさんです。実は、jmedmookは雑誌扱いとして例外的に、また実験的な意味合いでも、PDF販売を行っています。

筆者:
jmedmookはテーマごとにまとまっていて非常に便利な医学書なので、これがPDFで利用できるとなると非常に助かります!

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『jmedmook94 今日の診療に活かせる 喘息・COPDポイント解説』

PDF化の壁

筆者:
PDF電子書籍販売を開始するにあたり、どのような課題があり、それをどのように克服されましたか?

Kさん:
書店ではなく出版社が直接販売するということで、購読者へのリーチについては、現在も課題を感じています。
現在の宣伝はSNSでの広告が中心です。

筆者:日本医事新報社のX(旧:Twitter)のアカウントで紹介されているので要チェックです。
書店で情報を得にくい点は要注意で、アンテナを貼っておく必要がありそうです。

▼日本医事新報社 公式X▼


PDF医学書の使用について

筆者:
購入したPDFは複数の端末での使用が可能でしょうか? 使用制限などがございましたらご教示ください。

Kさん:
現状、複数の端末での使用が可能です。HTML版については、端末ごとのログイン、ログアウトが必要です。

PDF版では複数端末で使用可能とのことですので、iPhone、iPadの両方で使え、可能性が広がります!


筆者:
想定されているPDF書籍の利用方法について教えてください。

Kさん:
「知りたい内容がその場ですぐわかる」を想定しています。 市場には、様々な書籍リーダーアプリや販売サイトなどもありますが、アプリ内で完結してしまうことにメリットもデメリットもあると思います。
PDF、もしくはHTMLで、アプリの制限を受けることなく、先生方の使いやすい方法で利用できることを心掛けています。
先生方がPDFをどのように保存し、購入後どれくらいの期間を利用するのかなどを調査して、今後のコンテンツ作りに反映していきたいと思います。

筆者:
さらに今後も進化する可能性があるわけですね。ますます期待です。

おすすめの使い方もあったりしますか?

Kさん:
書籍とは異なり、テーマごとの短いコンテンツが多いので、HTMLリンクやPDFの一部などを、ご自身の使用されているアプリ(GoodNotesやNotionなど)と紐づけて使用していただくのが、効果的かと考えています。

筆者:

工夫次第でいろいろな活用方法がありそうです。

(この記事後半ででじすたねっと流 便利な使い方も紹介します。)

使用の制限について

筆者:
PDF版の一番下に記載されている「著作権法上での例外」について、詳しくご説明いただけますか?

Kさん:
一般的な説明となってしまいますが、個人使用の範疇でご利用をいただきたいと考えております。 学会や学内での発表等で利用される場合は、社名やコンテンツ名、執筆者の先生の御名前など出典を明記して、ご利用いただければと存じます。

筆者:
個人使用の範囲なので、他の人との共有はアウトになるので注意が必要ですね。また、製薬企業のセミナーなど、商用利用についても日本医事新報社に連絡が望ましいとのことです。

html版について

筆者:
html版について何かわからない人もいるかと思いますので、教えてください。

Kさん:
要するにwebページのように読めるということです。スマホ、タブレット、パソコンなど端末に応じて見やすい形で表示されるのがメリットです。

筆者:
実際、使ってみましたがスマホで見やすい点がいいですね。

下にiPadの画面とhtml版を紹介します。

iPadでPDFを表示した画像
html版(web版)

PDF形式だとスマホは小さく表示されるので、結構見にくくなってしまうものが、HTML版はスマホでもWebサイトを見ているようなサイズ感で読めるので、ゴロゴロしながらでもスマホで読めるのがいいですね。

しかもPDF+HTML版がセットで購入できる点がすごいですね。

電子版で購入するとどっちも使えるという! 気前の良いサービスですね!

PDF医学書を使いこなす

ここからは筆者がPDF医学書をどうやって使いこなしていくかを紹介していきます。

やはりPDFを取り込むのであればGoodNotesかPDF Expertでしょう。

読みを重視するならPDF Expert、書き込みを意識するならGoodNotesがおすすめですが、今回はGoodNotesで使ってみます。

GoodNotesにそのまま医学書を取り込める


GoodNotesで取り込むと医学書PDFをフル活用できます。


文字の書き込みやハイライト、検索、マーカーなどGoodnotesで使い慣れた機能が、純正のPDF医学書に使えるのは非常に便利です。

おすすめの機能1 検索機能

日本医事新報社のPDF医学書はテキストデータがきちんと埋め込まれているため検索にもしっかりと引っ掛かります。

これまで自分が作成してきたノートと医学書を一緒に検索できます。
持っているノートの全文検索にもかかるので、どんどん購入して自分のデータベースに加えていくと、全文検索で欲しい情報にどんどんアクセスできるようになります。

おすすめ機能2 AI質問機能

Goodnotes6にはAI機能が搭載されており、PDFを丸ごと読み込ませて質問したり、要約したり、問題を出してもらうことが可能です。

医学書の内容を全部覚えることは難しいですが、要点を要約してもらって他のノートにまとめたり、復習のためにPDF医学書の内容から問題を出してもらったりすることができます。


AIとの連携は電子書籍ではなかなか実現しないPDF医学書ならでは。

AI関連サービスはどんどん進化していますが、PDFデータとして購入している場合には最新のAIサービスと常に組み合わせて使うことができるのも非常に便利です。

PDF医学書はどこで買える?


上記のWebサイトから購入できます。

気になるテーマから、ワンテーマごとに購入できる珍しい販売形式です。

必要な部分を集中して勉強できるのが便利ですね。

jmedmookは1冊丸ごと購入できます。
こちらはもう少し広めのテーマでまとまっています。

筆者は苦手ジャンルを克服するときによく利用する医学書です。

ぜひ一度お試しください。


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