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「ディグディガ」元ネタ紹介:第1話
これは、漫画「ディグインザディガー」1話の公開に際して、原作者と漫画担当の各々が元ネタを淡々と紹介していくコーナーです。
先攻:栄免建設(原作)
◆表紙
DJ Shadow - Endtroducing…..
世界屈指のディガー・DJ Shadowによる1st LP。何十万枚のレコードの山から屈指のネタを選び作られたこのアルバムは、「First Completely Sampled Album」としてギネス・ワールド・レコーズに記録されている。
記念すべき第1話の表紙に、これ以上合う作品はないと思いチョイス。
◆Howie Lee「Mu Che Shan Chu」
2015年、Alpha Pup Recordsからのリリース。
中国特有のメロディや楽器とTrap系のビートが融合した作品。
Howie Leeは日本語字幕付きのドキュメンタリー動画がよかったので、ぜひチェックして欲しい。
オタク語りパートの全文はこちら。プロットのため、漫画本編とはセリフが若干異なっている。
中国初のBOILER ROOMでの彼のライブは圧巻だったわ。
でも今作はLAのAlpha Pupからのリリースなのよね。流石Daddy Kev目の付け所が面白い。
あーそういえばLow End Theory行きそびれちゃったな。まあでも当時は東京にいなかったし。
え!?リリース2015年!?そんな前だっけ!?
あの頃ってSoulectionとかLuckyMeとかも注目集め出してビートシーンが面白かったわ。
でも最近みんなちょっと落ち着いてきちゃった感じね。
Do Hitsのリリースもここ最近なかったはずだし。
ちなみにこのライブセット、現在非公開になってしまっている(他の出演回は残っている)。
Facebookに一部だけ残っているがこの一瞬でも熱量は伝わるだろう。
◆Alpha Pup Records
LAはLow End Theoryの創立者、Daddy Kev主催レーベル。まさにビートシーンを象徴するレーベルであり、挑戦的なビートが多数聴ける。人気ビートメイカー DaedelusやThe Glitch MobのメンバーedITのソロ、Nosaj Thingなどと、書ききれない。
◆Low End Theory
LAのイベント。LA Beatだとか言われていたムーブメントの発信地。
Flying LotusからThom Yorke、日本人だと食品まつりやSeihoが出演。
ちょくちょく日本ツアーもやっていたが2018年に終了した。
◆Do Hits
Howie Lee主催の北京のレーベル。
彼の楽曲同様中国的な音色、メロディとHiphopなどクラブミュージックのビートが融合したユニークな楽曲をリリースしている。最近TREKKIE TRAXからリリースしたSonia Calicoもコンピに参加していたりする。
◆Soulection
LAのレーベル。R&Bを始め良質なビートが聴け非常に人気が高い。
2016年グラミー賞の最優秀リミックス・レコーディングにノミネートされた
日本人ビートメイカーstarRoが2013年に加入した。
◆LuckyMe
グラスゴーのレーベル。TNGHT(Hudson Mohawke & Lunice)、Cashmere Cat、Baauerと、非常に人気の高いアーティストも多数リリースしている。
AKIRAの楽曲をサンプリングして作ったEPがあったり毎年クリスマスらへんにフリーの作品をリリースしてたりと面白いこともやっている。
この二つのレーベル(Soulection、LuckyMe)の名前を挙げた理由は、いいビートを出していたこともあるが、2015年にTwitterでやってたビーフを思い出したから。
◆博多駅の匂いのクロワッサン屋
長谷川白紙が福岡に来たとき、わざわざDMして勧めたやつ(気に入ってくれた)が偶然出店してたので載せた。スッゲー並ぶけどそれだけの価値があるから是非(チョコクロワッサンがオススメ)。
◆Kanye West - I Am A God
色々お騒がせなMC/プロデューサー、Kanye WestのアルバムYeezus収録曲より、「俺は神だ」と豪語しながら「早くクロワッサン持ってこい」とキレてる様が話題になった曲。
コップにKanye Westの1st~3rdアルバムに描かれているクマをデザイン。
ちなみにこの曲にLuckyMeのHudson Mohawkeが製作に参加している。
◆SVBKVLT
上海のレーベル。栄免建設が今一番追っているレーベルの一つ。
エクスペリメンタルな作品を多数リリースしており、中国だけではなく、
インドネシアのガムランガバユニットGabber Modus Operandiや
日本人ではPrettybwoyがリリースしている。
後攻:駒澤零(漫画)
駒澤です。レコ屋の背景に関しては好きに描いていいよと言われたので、タイムリーな新譜を交えつつ好きなアルバムを選びました。
手前のゾーンは7inchのLPを妄想で12inchにしています。この辺りはサブスクにありませんが、すごくいい音源ばかりなのでぜひ…!(もし手に入らなかったらごめんなさい)
字が小さいので書いておくと、右から順に①松木美定「実意の行進/シゴトップス」②HITOMITOI TRACK BY HAKUSHI HASEGAWA「草木/キュー」(この2枚はないかも…)③GUIRO「ハッシャバイ/いそしぎ」(ライブ会場で買えます)④feather shuttles forever「提案/電話のあとで」です。
その他の下手側ジャケはこちら。
AOTQ「e-muzak」(棚上)
ミツメ「Ⅵ」(右)
Tsudio Studio「Promise of Summer」(左)
上手側ジャケ(上から順)
フジファブリック「FAB FOX」「フジファブリック」
ミカヅキBIGWAVE「WAVES」
Porter Robinson「Musician」(7inch)
パソコン音楽クラブ「Night Flow」
in the blue shirt「Recollect the feeling」
tofubeats「TBEP」
人物もこっそり忍ばせていいとのことだったので、密かに好きなアーティストの方々を描かせていただきました。0.4ミリのボールペンで作画しているので、何度も潰れそうになって大変でしたが、気合で描きました。
レコードは基本的には私物を参考に描いています。個人的には最近のアーティストよりも、プログレやテクノの名盤をアナログで買うことが多いかもです。あとたまに、昔のアニソンのジャケ買いをしたりします。
こちらの棚は名盤を中心に好きなものを集めました。
左下のChance The Rapperだけは、LPが25000円で売られていて衝撃的だったので見切れのところに潜ませた感じです。ロゴでぎりぎりわかるかなと…
タイトルは上から順に、
Camel「Bleathless」
Oneohtrix Point Never「Magic Oneohtrix Point Never」
TOWA TEI「CUTE」
New Order「Brotherhood」
XTC「Drums&Wires」
Chick Corea「Return To Forever」
Hiatus Kaiyote「Choose Your Weapon」
Talking Heads「Remain In Light」
Grover Washington jr.「Winelight」
Yes「Time and A Word」
Chance The Rapper「Coloring Book」
XTCは「Black Sea」が一番好きなのですが、知名度とキャッチーさで「Drums & Wires」です。でもこのアルバムも私の大好きなコリンがめちゃくちゃいい仕事してるので、ぜひよろしくお願いします。(何様?)
Grover Washington jr.「Winelight」はパソコン音楽クラブ「DREAM WALK」のジャケット元ネタであり、純粋に素晴らしいアルバムなので描きました。確か空前のスティールパン・マイブームの時に「Just the Two of Us」を教えてもらい、はじめて聴いた気がします。
こうして比較するとわかりやすいね!元ネタの元ネタ…元ネタの連鎖……
そういえばパ音のLPが先週発売ですね。私はもう買いましたが…
最後に、栄免さんから「3PのHowie Leeパートの作画がセリフで隠れてもったいない」との声を頂いたので、該当のコマを掲載します。
アー写やfour seasのMVグラフィックをイメージして描きました。ほかも作画は結構こだわっているので、少しでも着目いただけたら幸いです!
今までの全楽曲がわかるプレイリストはこちら。もしよかったらチェックしてみてくださいね。
以上、ディグディガ1話の元ネタ紹介でした!ありがとうございました!