トランプ政権移行の評価は2度目の方が高かった
米国の世論調査会社ギャラップ(Gallup)のジェフリー・M・ジョーンズ(Jeffrey M. Jones)は2024年12月27日に、共和党支持者は最初の政権移行期よりも高かったが、全体的な評価は他の大統領よりはるかに低い。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)の大統領移行のやり方を支持するアメリカ人(51%)は、支持しないアメリカ人(44%)を上回っている。これは、2016年12月に肯定的評価と否定的評価が同数だった最初の大統領移行からの改善を示している。その後、2017年01月には否定的評価が肯定的評価を上回った。トランプ氏の現在の移行評価は、最近の他の次期大統領の評価をはるかに下回っている。ビル・クリントン(Bill Clinton)以降のすべての次期大統領の移行支持率は、少なくとも61%で、支持が不支持を30パーセントポイント以上上回っている。
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最新の結果は、2024年12月02日から18日までのギャラップ世論調査に基づく。クリントン、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)、ジョー・バイデン(Joe Biden)の政権移行に対する支持率は61%から68%の範囲で、バラク・オバマ(Barack Obama)の評価は75%から83%とより高かった。これらの大統領の政権移行作業に不支持を表明した米国人は33%に満たなかった。
2016年12月のギャラップ世論調査では、米国人のトランプ大統領の政権移行に対する評価は、肯定的と否定的がそれぞれ48%で、半々だった。2017年01月の次の調査では、不支持(51%)が支持(44%)を上回った。
歴史的に、大統領の政権移行に対する支持率は、通常11月か12月に実施される最初の評価と、1月の就任式に近い日に実施される後の評価で大きな変化はなかった。次期大統領の中には、時間の経過とともに大統領移行の支持率がわずかに上昇した者もいる(クリントン、オバマ、バイデン)が、他の者(ブッシュ、トランプ)は支持率がやや低下した。
共和党はトランプの2度目の政権移行に楽観的(Republicans More Optimistic About Trump’s Second Transition)
2016年と比較すると、今年のトランプ支持率の向上は、主に共和党支持者の間での肯定的な評価によるものだ。共和党支持者の97%が、トランプの政権移行のやり方を支持しているが、これは2016年12月の86%から上昇している。無党派層の支持率は、8年前(46%)と基本的に同じ水準(47%)である一方、民主党支持者は当時(17%)よりも現在(10%)を支持する可能性が低い。
無党派層におけるトランプの政権移行支持率は、他の次期大統領の支持率よりもはるかに低い。無党派層の59%が他の次期大統領の政権移行を支持している。
民主党支持者の間でのトランプの支持率は、過去の野党支持率よりもはるかに低い。 2016年以前は、野党支持者の約半数が次期大統領の政権移行のやり方を承認していた。これには、クリントンの政権移行を承認した共和党員50%、ブッシュの政権移行を承認した民主党員46%、オバマの政権移行を承認した共和党員53%が含まれる。最近、トランプとバイデンはどちらも、相手党支持者からより批判的に評価されており、トランプの政権移行の承認率は 20%を下回り、バイデン氏はその水準をわずかに上回っている。
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国民はトランプ氏の閣僚レベルの選出の質を疑問視(Public Questions Quality of Trump Cabinet-Level Picks)
米国の成人の45%が、トランプ大統領の閣僚人事を「平均以下」(8%)または「不十分」(37%)と評価し、36%が「素晴らしい」(18%)または「平均以上」(18%)と評価している。さらに16%が、彼の人選は「平均的」だと述べている。
トランプ大統領はすでに、共和党主導の上院が彼を承認するかどうか不透明であることから、指名者の1人である司法長官に指名されたマット・ゲーツ(Matt Gaetz)の辞退されている。国防長官にピート・ヘグセス(Pete Hegseth)、保健福祉長官にロバート・F・ケネディ・ジュニア(Robert F. Kennedy Jr.)、国家情報長官にトゥルシ・ガバード(Tulsi Gabbard)など、トランプ大統領が指名した他の数名は、過去の個人的行動、職務の適性、過去の政策立場について精査されている。
それでも、トランプ大統領の閣僚人事に対する米国人の評価は、8年前と変わらない。 2017年、トランプの人選は傑出しているか平均以上だと答えた人が32%、平均的だと答えた人が20%、平均的だと答えた人が44% だった。トランプ氏の人選を「悪い」と評価する人は、2017年(32%)よりわずかに増えた(37%)。
アメリカ人は、他の次期大統領の閣僚レベルの人選を「悪い」と評価する人より好意的に評価した人が多かった。しかし、クリントン、ブッシュ、オバマについては、10人中約4人が「平均的」と評価した。
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共和党員は、トランプ氏の第2期の閣僚人事について、第1期の人事よりもずっと熱狂的だ。40%がトランプ氏の閣僚人事は傑出しているとし、44%が平均以上だとしている。これは、第1期前のそれぞれ21%と38%と比べて高い。
トランプ氏の第1期の人事に広く批判的だった民主党員は、現在さらに批判的だ。彼の人事を傑出または平均以上と評価する人は6%から1%に減少し、貧弱と評価する人は64%から78%に増加している。
無党派層の見解は、2017年と現在とほぼ同じである。現在、トランプ氏の閣僚人事を傑出(14%)または平均以上 (13%)評価する人は27%、平均的と評価する人は 23%、平均以下(11%)または貧弱(36%)と評価する人は47%である。
トランプの人選は歴史的に二極化している。これまでの大統領の閣僚人事は、自党支持者から肯定的に評価されたり、他党支持者から否定的に評価されたりしたことはない。さらに、無党派層は、他の次期大統領に比べてトランプの人選に対してはるかに否定的だ。
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結論
トランプ氏の2期目の大統領移行のやり方を支持するアメリカ人は不支持者より多く、この時点では1期目の移行よりも良い評価だ。しかし、国民はトランプ氏の閣僚人選がより良いものになったと考えているためではないようだ。国民はトランプ氏の人選を1期目の人選と同程度に評価している。しかし、今年のトランプ氏の人選はより分極化しており、共和党はトランプ氏の1期目の人事にはるかに熱心で、民主党はそれほど熱心ではない。
トランプ氏の移行支持率と閣僚人選支持率は、過去30年間の他の次期大統領の支持率よりもはるかに低い。トランプ氏の移行支持率が低いことは、大統領のハネムーン期であることが多い時期の初期の職務支持率も他の新大統領より低いことを予感させる。クリントン、ブッシュ、オバマ、バイデンはいずれも、最終的な移行支持率よりは低いものの、過半数を大きく上回る支持率で任期を開始した。
https://news.gallup.com/poll/328640/biden-transition-approval-remains-high.aspx
https://news.gallup.com/poll/329348/biden-begins-term-job-approval.aspx
対照的に、トランプ大統領の2017年01月の大統領就任当初の支持率は45%で、新大統領としては最低であり、2週間前の政権移行支持率(44%)とほぼ同水準だった。トランプ大統領の2024年の政権移行支持率が現在の水準を維持すれば、大統領就任後初めて支持率が過半数に達する可能性がある。支持率が下がれば、大統領としての伝統的なハネムーンもなく、2期目も1期目と同様にスタートする可能性が高い。
https://news.gallup.com/poll/203198/presidential-approval-ratings-donald-trump.aspx
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