ドイツのシーメンス・エナジー。過去最大の洋上送電接続を受注。
ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年01月13日に、ドイツの総合電機大手シーメンスからスピンオフ(事業の分離・独立)したエネルギー企業シーメンス・エナジー(Siemens Energy)は2023年01月10日に、スペインの建設エンジニアリング会社ドラガドス・オフショア(Dragados Offshore)と共に、洋上風力発電を送電線に接続するための変換システム2基を送電事業者のドイツのアンプリオン(Amprion)から受注したと発表した。
受注額は€40億を超え、シーメンス・エナジーにとっては洋上発電の送電網接続において過去最大の受注となる。
このプロジェクトは、北海にある複数の洋上風力発電所から最大4ギガワットの電力を陸上に送るもので、約400万人の電力需要を賄う。洋上の変換プラットフォーム2基と陸上の変換ステーション2基を建設し、陸上では変換ステーションをドイツ北西部ニーダーザクセン州ウェーレンドルフ(Wehrendorf, Niedersachsen)と西部ノルトライン・ウェストファーレン州ウェスターカッペルン(Westerkappeln, Nordrhein-Westfalen)に設ける。早ければ2029年と30年にそれぞれ送電を開始する。
シーメンス・エナジーは変換システム2基の主要な高圧機器をドイツ国内で製造し、10年間の保守も請け負う。
これには、サイバーセキュリティを確保するためのサービスや船舶とヘリコプターの提供など輸送ロジスティクスも含まれる。ドラガドス・オフショアは、施設の建設と洋上での設置を担うことになる。
世界第2次大戦で、世界最大の大砲を作ったドイツらしい作戦であるが---大きいリスクもある。