広告で世界最大手イギリスのWPP、米国のPR社売却。取引額US$7.8億は債務返済に。
広告で世界最大手のイギリスWPPグループ(WPP group)は2024年08月07日に、米国の財務関連PR会社FGSグローバル(FGS Groubal)の株式50%強を、米国の投資会社KKR(Kohlberg Kravis Roberts/コールバーグ・クラビス・ロバーツ)にUS$7億7,500万で売却することで合意したと発表した。売却益は債務の返済に充てる。
KKRは既にFGSの少数株を保有している。取引額はFGSの企業価値をUS$17億と評価した水準となる。
WPPのマーク・リード最高経営責任者(CEO)は、この取引により「WPPの財務基盤を強化し、中核であるクリエーティブ事業に専念できる」とコメントしている。
FGSは2021年、WPPが傘下のPR子会社フィンズベリー(Finsbury/イギリス)、グローバー・パーク・グループ(Glover Park Group/米国)、ヘリング・シュッペナー(Hering Schuppenerドイツ)の3社を統合して設立。世界約30カ所に拠点を構え、1,600件超の顧客を抱える。2023年通期の売上高は約US$4億6,500万、EBITDA(Earnings Before Interest, Tax and Amortisation/利払い・税引き・償却前利益)は約US$9,000万だった。
なお、WPPがこの日に公表した上半期(1~6月)の事業利益(特別損益除く)は£6億4,600万で、前年同期比3%減少した。
売上高(下請け発注分除く)は継続事業・恒常為替レートベースで1%減の£55億9,900万。通期については、売上高が前期比で実質1%減から横ばいになるとし、従来予想の0~1%増から下方修正した。
https://europe.nna.jp/news/show/2691322
https://www.wsj.com/business/media/wpp-to-sell-majority-stake-in-pr-firm-fgs-to-kkr-for-775-million-d842c94d
https://www.reuters.com/markets/deals/wpp-agrees-sell-stake-fgs-global-kkr-775-million-2024-08-07/
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-08-07/wpp-sells-775-million-stake-in-communications-firm-fgs-global
https://www.wpp.com/news/2024/08/wpp-to-sell-its-majority-stake-in-fgs-global