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ウクライナのハルキウで、ロシアの最新鋭戦車「T-90M」の忘れ物。

ハフポスト(Huffpost)の日本語版の安藤健二記者は2022年09月20日に、地域の大部分からロシア軍が撤退したウクライナのハルキウ(Kharkiv)州で、ロシア軍の最新鋭戦車T-90M 「プロルイヴ」が無傷で見つかったと報告した。

https://time-az.com/main/detail/77752

ウクライナ国防省(Defense of Ukraine)は、Twitterで、

Ukraine government organization(ウクライナ政府機関)
Announcement
The newest russian tank T-90M was found in Kharkiv region in perfect condition. We ask its owner(s) to contact the #UAarmy . Please identify yourself by a sign: a white flag.
「ハリコフ地方でロシアの最新戦車T-90Mが完全な状態で発見されました。持ち主の方は #UAarmy に連絡をお願いします。白い旗を掲げてください。」と、落とし物情報として、公開した。

militarywatchmagazineが2022年08月11日に公開した「Russian Army Receives New T-90M Tanks: An Asset Much Needed to Confront NATO? (NATOに対抗するために必要な戦力か?ロシア軍に新型戦車T-90Mが到着。)」によると、

T-90

ロシア軍は、ウラルバゴンザボド社(Uralvagonzavod companyからT-90M「ブレークスルー」主力戦車の新バッチを受領した。これは、T-14アルマタ(T-14 Armatas)の実験部隊を除けば、ロシア軍で最も高性能な戦車クラスである。
2022年02月のロシア・ウクライナ戦争勃発に先立ち、ロシア国防省は約600両のT-90Mの取得を計画していたが、その大部分は既に運用されていた旧式のT-90を近代化することで開発されたものであった。

T-14

新型の2A46M-5砲(2A46M-5 gun)とカリーナ火器管制システム(Kalina fire control system)の統合、アフガニット能動防護システム(Afghanit active protection system)とレリクト爆発反応装甲(Relikt explosive reactive armour)の採用、弾薬を戦車の他の部分から分離する追加装甲により車両の爆発がはるかに少なくなるなどの特筆すべき特徴を持つ。ウクライナでは、5月に破壊されたT-90M戦車1両が、同地域で失われたT-72や旧型T-90の大半よりもはるかに頑丈に見えるという。
この最後の利点も証明された。

この戦車は生存率がはるかに高いだけでなく、特にネットワーク中心戦能力と最新の赤外線照準器によって状況認識がはるかに優れており、新しい主砲によって多くの新しい種類の弾丸を配備することができる。

ロシア・ウクライナ戦争とそれに伴うNATOとの緊張の高まりがT-90Mプログラムにどのような影響を与えるかは、ロシアがT-72B3/B3Mを中心とした現在の機甲部隊の性能をどう評価するかによって大きく変わってくると思われ、依然不透明な状況である。

また、T-14プログラムの進捗状況や、取得コストと運用コストの両方における戦車の値ごろ感も、ロシアの国家歳入を大幅に増加させている原油価格の高止まりと同様に、要因のひとつになるだろう。

イギリス以外の同盟国は、レオパルド2(Leopard 2)やM1エイブラムス(M1 Abrams)など、1980年代初頭や1970年代後半の戦車設計に依存しており、T-90MはNATOの最も高性能な戦車と同等であると考えられてきたが、ポーランドとトルコが韓国からより高性能な車両を大量に取得する動きがあり、T-14に投資しなかった場合、ロシアの不利は非常に深刻なものとなる可能性が出てきている。トルコは、韓国製「K2」の派生型である「Atlay」戦車を100両近く取得する計画であり、ポーランドも「K2」を1000両近く取得し、将来的にはより高性能な「K3」戦車を発注する計画である。

ロシアの装甲優位性に対する最大の脅威は、韓国の先進車両をNATO諸国にさらに販売する可能性が非常に高いことである。「K2」と「T-14」は現在、性能の点で事実上別格と見なされており、特にポーランドでの韓国製戦車の配備は T-90Mの将来の生存率に対する評価に影響を与える可能性が高いと伝えている。

もう直ぐ、電動戦車や水素戦車が出てくる可能性もある。

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