中国が開発した中国初の中型旅客機「C919」の商用飛行開始
ドイツの新聞「DW(Deutsche Well)」は2023年05月28日に、中国国有航空機メーカーの中国商用飛機(COMAC)が開発した中国初の中型旅客機「C919」の商用飛行が始まったと報告した。第一便は中国東方航空が2023年05月28日に、乗客を乗せ、上海から北京に向かったと報告した。
日本の三菱は失敗し、撤退したが、中国は世界の飛行機製造市場の一角を占めることを目指すことになった。
この旅は、航空分野で欧米のライバルに対抗しようとする中国の数十年にわたる努力の一里塚となる。
フライトトラッカーアプリ「Variflight」によると、赤いチケット、乗客にはテーマ別の食事が用意され、C919型機は現地時間午前10時32分(0232GMT)に上海の虹橋空港(Hongqiao Airport in Shanghai)を離陸し、北京首都空港(Beijing Capital Airport)へ向かったという。
国営放送CCTVは、このジェット旅客機には130人の乗客が乗っていたと発表した。
同放送局によると、同便は予定より約40分早い午後12時30分過ぎに北京に「順調に到着」したという。
「飛行機には自信がある。フライトは予想以上にスムーズだった」と、約130人の乗客の一人が下船する際にCCTVに語った。
乗客は赤い搭乗券を受け取り、フライトを記念して豪華な「テーマ料理」を食べたとテレビ局は報じた。
1時間40分のターンアラウンドの後、飛行機は上海に戻る予定だった。
CCTVは、月曜日から、C919は中国東方航空の上海と南西部の都市・成都を結ぶ定期路線で運航すると報じた。
中国の航空事業への野望が高まった。
これで航空機製造でも日本は、中国にぬかれた。
COMACは、エアバスA320neoとボーイング737 MAXの単通路ジェット機に対抗するため、15年前にC919の開発を開始した。
このジェット機は中国で組み立てられているが、エンジンやアビオニクスなど、欧米の部品に大きく依存している。
C919は長年の遅延を経て2017年に初飛行を行い、日曜日の初商業飛行の前に数多くのテスト飛行を実施した。
現地メディアによると、COMACはC919について、主に国内の航空会社から約1,200件の受注を獲得しているという。
日本には、この市場がなかった。
このジェット旅客機は、米国や欧州の航空規制当局の認定を受けるまでは、海外からの大きな注文を獲得することは難しい。
国営の中国東方航空は2021年03月にC919ジェット機を5機発注し、12月に初号機を引き渡した。
地元メディアによると、COMACは5年後にC919を年間150機生産できるようになると見込んでいる。
中国はこれまで、短距離用の90人乗り航空機「ARJ21」を生産しており、中国の航空会社やインドネシアのトランスヌサが採用している。
中国とロシアが大型旅客機を計画している。
COMACは、ロシアと共同で2つの客席を持つCR929ワイドボディ・ジェットを開発しているが、同社は最近の最新情報を発表していない。
アジアと中国は、ヨーロッパのエアバスとアメリカのライバルであるボーイングにとって重要な市場であり、この地域の広大な中産階級による航空旅行の需要が高まっている。
エアバスは先月、中国での生産能力を倍増させると発表し、天津にA320の2番目の最終組立ラインを建設する契約に調印した。
https://www.dw.com/en/c919-chinese-built-passenger-jet-completes-first-flight/a-65756381
https://jp.reuters.com/article/china-aviation-c919/timeline-chinas-c919-15-year-journey-to-maiden-commercial-flight-idUKL1N37N0EF
https://www.theguardian.com/world/2023/may/28/chinas-first-domestically-produced-passenger-jet-makes-maiden-commercial-flight
https://www.aljazeera.com/economy/2023/5/28/chinas-first-home-built-passenger-jet-makes-inaugural-flight