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最終判断、AIに託す「安楽死カプセル」が問う生死の倫理。
MITテクノロジーレビュー(MIT Technology Review)は2022年12月06日に、英語版MIT Technology Reviewが2022年10月03日に公開した「ARTIFICIAL INTELLIGENCE---The messy morality of letting AI make life-and-death decisions, Automation can help us make hard choices, but it can’t do it alone. By Will Douglas Heavenarchive pageの日本語版部分翻訳版を公開した。
カプセル型の安楽死装置「サルコ(Sarco)」の開発者は、死を望む人の意思決定を支援するアルゴリズムを開発している。常軌を逸した発想に思えるが、生死を分ける決断にAIを巻き込もうとする動きは広がっている。
フィリップ・ニチキ(Philip Nitschke)はオランダのロッテルダム(Rotterdam in the Netherlands)にある工房で、自身が開発した安楽死装置の新型「サルコ(Sarco)」の最終テストを監督している。「ドクター・デス」「安楽死のイーロン・マスク」という異名を持つニチキによると、サルコはあと数回の最終テストが終わると、最初のユーザーが待つスイスに出荷されるという。
サルコはニチキが創設し、理事長を務める非営利団体「エグジット・インターナショナル(Exit International)」が3Dプリンターで製作し、配線を施した3台目の試作機だ。1号機はドイツとポーランドで展示されている。「2号機は大失敗でした」とニチキ理事長は話す。そして今、2号機の作製上のミスを修正した3号機の出荷準備が整った。
「これが実際に使われるサルコです。」
まるで、宇宙脱出装置のような「サルコ」の写真を公開した。
「サルコ」はスタートレック風にデザインされた棺桶サイズのカプセルで、ニチキ理事長が25年にわたって訴えてきた。
テクノロジーによる「死の非医療化」という構想の集大成になる。
この密閉カプセルの中に入り死を選ぶ人は、「あなたは誰ですか?」「どこにいますか?」「そのボタンを押すと、何が起こるか分かっていますか?」という 3つの質問に答えなければならない。
何が起こるのか。ボタンを押すと、サルコ内部が窒素ガスで満たされる。カプセル内の人は1分以内に意識を失い、5分程度で窒息死する。
つまり、アルツハイマーなどで、国がと入れた人は、これは利用できないかもしれない。
スイスは安楽死を合法化している数少ない国の1つで、死を望む人が最後の行為を自ら実行する限り、自殺幇助は認められている。
「サルコ」は安楽死クリニックで通常使用されるバルビツール酸系催眠薬ではなく、広く入手可能な窒素ガスを使うため、医師が注射したり、致死薬の使用を承認したりする必要はない。