顔認識企業「Clearview AI」、ヨーロッパで訴訟に直面。

画像1

Forbes JAPANは2021年05月28日に、PI(Privacy International/プライバシー・インターナショナル)や、ヨーロッパのプライバシー活動家マックス・シュレムス(Max Schrems,_が率いる個人情報保護団体Noybなどのプライバシー保護団体は、フランス、オーストリア、イタリア、ギリシャ、イギリスのデータ保護規制当局に、オーストラリアの起業家ホアン・トンタット(John Singleton)と、ニューヨーク市長時代のルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)の顧問だったリチャード・シュワルツ(Richard Schwartz)が設立し、世界中の政府機関や警察に顔認識テクノロジーを提供する米国のスタートアップ「「Clearview AI」は、ヨーロッパの厳格なデータ保護法に違反しているとして、2021年05月27日に、訴訟を起こされたと報告した。

https://time-az.com/main/detail/74502

「Clearview AI」は2020年01月に米国の新聞「NYT(New York Times/ニューヨーク・タイムズ)」の報道によって広く知られるようになった。

画像2

画像3

画像4

「Clearview AI」は、WebサイトやSNS上の画像を、本人の同意を得ずに収集して巨大なデータベースを構築し、各国の法執行機関などに顔認識ツールとして販売している。

個人情報保護団体Noybは、その行為が「不誠実」かつ「極めて侵入的」であり、人々の自由に対する重大な脅威だと述べた。

画像6

PIの法務担当者は「画像データから顔の特徴を抽出し、警察や他の企業と共有することは、オンラインユーザーとして期待できる範囲をはるかに超えている。」と、指摘した。

画像7

PIは、各国のデータ保護規制当局が力を合わせて、「『Clearview AI』の行為はヨーロッパでは通用しないという判決を下す」ことを期待している。「Clearview AI」の業務がGDPRに準拠していないと判断された場合、同社は全世界の年間売上の4%の罰金支払いに直面し、ヨーロッパでの業務の大幅な縮小を求められる。

「顔の画像がオンラインで一般公開されているからといって、他人が好きなように利用してよい訳ではない」と、Noybの弁護士は述べた。

画像7

「Clearview AI」は、ピーター・ティール(Peter Thiel)の支援も受けて、2020年01月に米国の新聞「NYT(New York Times/ニューヨーク・タイムズ)」の報道以降、広く知られるようになり、世間からの強い非難を受けて、民間企業との取引を停止したが、米国内で多くの法執行機関をはじめ、約2000の公的機関が「Clearview AI」の顔認識テクノロジーを利用しており、新規の導入件数も急増中とされる。

画像8

「Clearview AI」の法執行機関への友好的アプローチは、大手ハイテク企業の多くが、同様のテクノロジーの政府機関への販売を中止したのとは対照的で、「Clearview AI」は、公開されている情報には憲法修正1条の「表現の自由」が適用されると述べ、自社の慣行を繰り返し擁護している。

画像9

しかし、常識として、「表現の自由」はプライバシーの違反は許されていない。

いかにも米国らしい身勝手な発言であり、Googleの違法行為に似ている。

つまり、Googleを許すと、無数に似た違法行為で蔓延し、それが頭脳派だと勘違いする。

さらに、中国の阿里巴巴集团(阿里巴巴集団/アリババグループ/Alibaba Group)も似た顔認証をしていたが、マー君ことジャック・マー(Jack Ma/馬雲)は、それが違法行為になると理解していたか、少し心配である。

2019-04-15---成田空港、東京オリンピック向け整備で、顔認証採用。
2019-04-02---阿里巴巴集団の支付宝HK、香港空港で顔認証決済開始。
2019-01-15---香港国際空港の搭乗口に顔認証ゲート設置。
2019-01-04---マレーシアのペナンで、国内初の顔認証のCCTV導入。
2018-10-22---シンガポールの電子行政サービスが指紋・顔認証を利用可に!
2018-07-25---香港中文大学工学部、光で顔認証精度向上に新技術開発。
2018-07-23---NEC、台湾の「セブン-イレブン」無人店に顔認証システム提供。
2018-02-06---AirAsia、アジアで初の顔認証で、搭乗可能。
2017-12-26---大日本印刷と横浜銀行、スマホ決済、自撮りで顔パス技術開発!
2017-12-05---上海地下鉄、顔認証導入の研究。
2017-10-24---たったの2分半で、顔認証システムをハッキング!
2017-09-02---中国のファストフードで、「顔認証」で支払い実現。
2017-08-30---支払いは顔認証の「無人店」、中国で第1号店がオープン!
2017-07-04---羽田空港で、顔認証を導入。
2016-06-14---アリババ創業者マー君、「模造品の多くは本物より優良」と言った。
2011-12-29---アップルのiPhone用顔認証特許。
2009-04-17---顔認証方式たばこ自動販売機、大失態!
2008-05-13---子供の酒とたばこ販売禁止で、ロンドンのスーパーが顔認証採用
2007-09-18---ロイターの顔認証技術を使ったビデオ・コンテンツ捜査実験。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?