中国タイヤ大手の青島双星、東部でタイヤ工場を着工。
アジア経済ニュースNNA ASIAは2023年05月12日に、中国タイヤ大手の青島双星集団(Qingdao Doublestar Tire Industrial Co.)は2023年05月09日に、カンボジア東部クラチエ州(Kratie province)でのタイヤ工場建設に着手した。投資額はUS$1億3,800(約185億円)。カンボジアの新聞「プノンペン・ポスト(The Phnom Penh Post)」(電子版)が2023年05月10日に伝えたと報告した。
早速、カンボジアの新聞「プノンペン・ポスト(The Phnom Penh Post)」を見てみると2023年05月11日に、中国の自動車タイヤメーカーである青島双星集団(Qingdao Doublestar Group)は、地元の工業団地開発業者であるUBE開発(UBE Development Co Ltd)と提携し、子会社の青島双星カンボジア・タイヤ(Double Star (Cambodia) Tire Co Ltd(仮称))を通じて南東部クラティエ州に14億元(約UD$2億200万)のタイヤ工場を建設し、業界の潜在力を開拓することになったと報告している。
同グループの深圳上場企業である青島ダブルスター有限公司(Shenzhen-listed affiliate, Qingdao Doublestar Co Ltd)は、工場がUBEスヌール経済特区(UBE Snuol Special Economic Zone/スヌール県ピトゥーコミューン、トラペンスレ村/Trapaing Sre village, Pi Thnou commune, Snuol district)にあり、年間生産能力が850万本の「高性能」ラジアルタイヤ(“high-performance” radial tyres/セミスチール製700万本(even million semi-steel)、オールステンレス製150万本/1.5 million all-steel)であると明らかにした。
建設は15ヶ月で完了する予定であると、同社は声明で述べている。
また、この工場は「現地化」戦略の一環であり、中国製品に課される「高関税」を考慮し、国際貿易障壁(international trade barriers)に「積極的に対応」するためのものであるとしている。
また、Doublestarは、生産拠点をイギリスに移すことで、主要市場におけるアンチダンピングのリスクを回避することができるとも述べている。
Doublestar社が80%、UBE Development社が残りの株式を保有し、工場設備と土地使用権はそれぞれ前者と後者が提供する予定であると述べている。
また、Doublestar Groupは、韓国で第2位のタイヤメーカーで、韓国取引所に上場しているHankook Tire & Technology Co Ltdに次ぐ第2位あるクムホ・タイヤ(Kumho Tire Co Inc)を所有していることにも言及している。
Doublestarにとって、カンボジアでの注目すべき競争相手となりそうなのが王立のゼネラル・タイヤ・テクノロジー(General Tires Technology (Cambodia) Co Ltd)で、同社は約US$3億を投じて別のタイヤ工場を建設し、プレアシアヌーク州のSSEZ(シアヌークビル経済特区/Preah Sihanouk province’s Sihanoukville Special Economic Zone)の28haに昨年初めから着工している。
プレアシアヌーク県庁(Preah Sihanouk Provincial Administration)のケアン・ピーロム(Kheang Phearom)報道官は1月、このプロジェクトの建設が5月までに完了する見込みであることを明らかにした。
ゴム生産・輸出業者であるソフィーク・ニカ・インヴェストメント・アグロ・インダストリー(Sopheak Nika Investment Agro-Industrial Plants Co Ltd)のディレクター、メン・ソフィーク(Men Sopheak)は「プノンペン・ポスト」に対し、現地でゴムを調達するタイヤ工場の追加は、輸出上位に浮上したカンボジアの産業を後押しすると指摘した。
「プノンペン・ポスト」は2022年05月17日に、カンボジアでは、自国内でゴムの木を育て、タイヤも作り始めている。
さらに将来は、自転車と同様に、EV(Electric Vehicle/電気自動車)の開発も視野に入れ、最初は部品を輸入して組み立て、徐々に全てを国内で生産することを計画している。
また、東南アジアのEVハブになることも計画していると報告していた。
この餌に、複数が名乗りをあげたということであり、たった1年間で急速に実現している。
「すでにいくつかの工場から連絡をもらっており、彼らの要求や基準を注視し、供給するつもりです」と彼は語った。
worldstopexports.comによると、カンボジアは2021年の天然ゴムの輸出国として、タイ(US$55億:32.7%)、インドネシア(US$40億:23.8%)、コートジボワール(US$18億:10.6%)、ベトナム(US$12億:7.1%)およびマレーシア(US$11億:6.5%)に続く、世界総計US$168億6000万のうちUS$3億9930万と2.37%を占める第6位の輸出国となっている。
東南アジアの生ゴムは、コンドームの製品化から始まり、マレーシアの医療用手袋に発展し、カンボジアは自転車製造から、タイヤに広がり、EVで急拡大している。
2022年05月17日---カンボジアの自転車輸出、2022年01〜04月は衝撃の54%増。
2022年05月12日---カンボジアの生ゴム製品の輸出、16.5%増のUS$1億5000万に跳ね上がった。
2019年07月18日---カンボジアのゴム輸出量、上半期は24%増の10万トン。
2019年04月16日---天然ゴム産業、今年は業績改善を予測。
2018年08月23日---マレーシア、国際ゴム手袋会議、9月初旬に首都で開催。
2018年07月30日---横浜ゴム、タイ国立大学との天然ゴム研究で成果。
2018年04月10日---タイのコンドーム・メーカーTNR、米国でコンドームを展開。
2018年02月20日---マレーシアで、ゴム手袋輸出が過去最高!
2017年08月16日---台湾のタイヤ製造の正新橡膠工業、Gogoro向け出荷量が前年比6倍!
2016年02月25日--中国でコンドームの「世界最薄」めぐる訴訟で、日本メーカーが敗訴。1元(約17円)の賠償!?
2015年12月03日--ビートルズのRubber Soul(ゴム魂)は50年。
https://www.nna.jp/news/2517457
https://www.facebook.com/PhnomPenhPost/posts/pfbid0CZtDMKtFG4RbHMgbPqVggzcC5kLvUDjM87P8XuRW6i7CetHJ6nzrgatXfhFePSFgl/
https://www.phnompenhpost.com/business/chinese-firm-plans-roll-out-southeast-kratie-tyre-factory