フランスのマクロン大統領、政府改造で新首相の指名へ

2024年1月9日 16:14

France24は2024年01月08日に、フランスのエマニュエル・マクロン大統領(French President Emmanuel Macron)は、批判の多い政府の新たな姿を模索しており、2024年01月15日月曜日にも新首相を選出する可能性があると側近が明らかにした。

マクロン大統領が推進した移民法案が先月議会で否決されて以来、エリザベス・ボルン首相(Prime Minister Elisabeth Borne)の立場は不安定な状況が続いている。
中道右派野党によって多くの物議を醸す変更を加えられた上で、最終的に可決された。

マリーヌ・ルペンの極右国民集会(far-right National Rally of Marine Le Pen)からのさらなる挑戦にも直面しているマクロンは、2024年01月07日日曜日の夜にボーンと会談した。

首相官邸は、議論の中心はフランス北部の洪水とフランス全土で迫りくる寒さについてだったと述べたが、関係者らは、広く予想されている内閣改造についても話し合った可能性が高いと述べた。

マクロンを早期に支持したことが2017年の選挙当初の勝利の鍵となった中道派指導者フランソワ・バイルー(Francois Bayrou)はBFMテレビに対し、政府構成には「変化が必要だ。」と語った。

フランスの制度では、大統領が一般政策を決定するが、日常的な政府運営には首相が責任を負っており、政権が混乱に陥った場合には首相が代償を払うことになることが多い。

ライバルの主張

フランスで2人目の女性政府首長となった62歳のボルヌは、首相就任20カ月で約30の新法で年金と移民に関する重要な改革を推し進め、自身の将来に対するこれまでの疑念を克服した。

しかしマクロンはここ１週間、政権の活性化についてバイルー(Bayrou)、ブルーノ・ルメール財務相(Finance Minister Bruno Le Maire)、エドゥアール・フィリップ元首相(former prime minister Edouard Philippe)ら主要人物と協議した。

しかし、ボルンとの会談前には最終的な決定は下されなかったようだ。

マクロン大統領の側近は、大統領が「選択の最終段階にある」とし、「週の初めに事態は動き、おそらく月曜に新しい首相が誕生するだろう」と語った。

マクロン大統領は「急いでいる」と2人目の顧問は付け加えた。

「マクロ主義の矛盾」：移民法案大失敗後、フランス政府は体面を保つために奮闘

しかし、大統領の別の同僚は「何もしないことも含めて、あらゆることが可能だ」とコメントした。それは、ボルンがまだ仕事を続けることができることを意味する。

同氏が後任となった場合、有力候補となるのはセバスティアン・レコルヌ国軍大臣(Sebastien Lecornu, the 37-year-old armed forces minister/37歳)と、10年来マクロン氏に近い元農業大臣ジュリアン・デノルマンディ(Julien Denormandie, the 43-year-old former agriculture minister/43歳)の2人である。

この2人つのどちらかを選択することは、マクロン氏の運動内の緊張を悪化させる危険がある。デノルマンディは大統領選の当初からマクロン氏と行動を共にしてきた。レコルヌは後に中道右派共和党から飛び降りた。

マクロンの政党は議会で過半数を欠いており、共和党から必要な支援を受けるための条件として大幅に強化された移民法をめぐる意見の相違ですでに分裂している。

動きが早すぎますか？

フランスの知識人、俳優、労働組合指導者ら約200人は日曜、2024年01月21日の同法に対し抗議の電話をかけ、同法は「共和国にとって危険な方向転換」であると主張した。

デノルマンディは、マクロンがフランソワ・オランド大統領の下で経済大臣だったときに副首席補佐官に就任する前、2014年にマクロンとともに新興企業を設立しそうになった。デノルマンディは2022年から民間部門で働いている。

レコルヌは2017年にマクロンに加わり、同じく共和党から離党したフィリップとジャン・カステックスという過去2人の首相の足跡を継ぐことになる。

レコルヌはマクロンの側近となり、地方自治体での経験を生かした。しかし、側近の一人は、ボルンを「非難するには早すぎるかもしれない」と警告した。

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