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EC、不当廉売防止で暫定措置として、中国製バイオ燃料に追加関税。

EC(European Commission/欧州委員会)は、中国製のバイオディーゼル(biodiesel)燃料に12.8~36.4%の追加関税を課す方針を固めた。ダンピング(Anti-Dumping/不当廉売)防止に向けた暫定措置で、2024年08月中旬に導入する。欧州のバイオディーゼル生産者の業界団体であるEBB(European Biodiesel Board/欧州バイオディーゼル委員会)が2024年07月19日、発表した。EBBはダンピングの疑いについて、ECに申し立てていた。

追加関税の対象となるのは、中国からEU(European Union/欧州連合)域内に輸入されるHVO(hydrogenated vegetable oil/水素化植物油)とFAME(fatty acid methyl esters脂肪酸メチルエステル)。持続可能なSAF(Sustainable Aviation Fuel/持続可能な航空燃料)は対象外となっている。

ロイター通信によると、課税率は製造企業によって異なり、怡斯莱(エコセレス)は12.8%、卓越(Zhuoyue)は25.4%、嘉澳(Jiaao)は36.4%などとなっている。

ECは、EBBから中国製バイオディーゼルにダンピングの疑いがあるとの申し立てを受け、2023年12月に調査を開始していた。

調査は2025年02月まで続く予定で、その時点で5年間の追加関税率が正式に確定する可能性がある。

EBBによると、EUでは中国製バイオディーゼルの大量流入により、域内生産が打撃を受けている。中国は2023年、バイオディーゼル輸出の90%に当たる180万トンをEUに輸出。一方で、米国の低炭素燃料製造シェブロン・リニューアブル・エナジーは、ドイツの従業員を一時帰休とし、イギリスの石油大手シェルと同業BPは、それぞれオランダとドイツでのバイオ燃料工場建設計画を停止。イギリスのバイオディーゼル製造アージェント(Argent)・エナジーは精製施設を閉鎖したという。

https://europe.nna.jp/news/show/2684598
https://www.reuters.com/business/energy/eu-set-tariffs-chinese-biodiesel-imports-anti-dumping-probe-2024-07-19/
https://www.wsj.com/world/europe/eu-set-to-impose-tariffs-on-chinese-biofuels-in-anti-dumping-probe-425616dd
https://www.fastmarkets.com/insights/european-commission-puts-anti-dumping-duty-on-chinese-biodiesel/
https://www.channelnewsasia.com/business/eu-set-tariffs-chinese-biodiesel-imports-anti-dumping-probe-4491681
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-07-19/europe-to-crack-down-on-flood-of-chinese-biodiesel-with-tariffs

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