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ドイツのエネルギー企業シーメンスエナジー、大型水素電解槽を受注

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年07月26日に、ドイツのエネルギー企業シーメンスエナジー(Siemens Energy)は2024年07月25日に、電力大手EWEから容量280mw(メガワット)のグリーン水素電解槽を受注したと発表した。北西部エムデン(Emden)に建設し、2027年の稼働開始を目指す。欧州最大級の電解槽となる予定だという。

今回の受注は、ドイツ政府が水素インフラの整備に向けたプロジェクトに€46億の補助金を交付すると発表したのを受けたもので、このプロジェクトは、EU(European Union/欧州連合)の「IPCEI(Important Projects of Common European Interest/欧州共通利益に適合する重要プロジェクト)」に選ばれている。

シーメンスエナジーが建設する電解槽は、4つのサブプロジェクトから成るEWEの大規模水素プロジェクトの中核となる。稼働すれば年間最大2万6,000トンのグリーン水素を地域の産業向けに供給する。化石燃料に代わって使われれば、鉄鋼業では年間約80万トンの二酸化炭素(CO2)の排出を削減できる。

EWEは4つのプロジェクトで合わせて€5億の補助金を受け取ったが、シーメンスエナジーとの契約額は明らかにしていない。シーメンスは電解槽の供給に加えて、10年間のサービス契約も結ぶことでも合意している。

シーメンスエナジーの電解槽はPEM(Proton Exchange Membrane/プロトン交換膜)技術に基づくもので、起動時間が柔軟なため再生可能エネルギーでの運転に適している。電解槽のスタックは自社のベルリン工場で製造される。

ただし、どんどん新しい技術が開発されている現時点での欧州最大級の電解槽の建設は、どこまでフレキシブルに最新技筒に対応できるかが、キーにもなる。

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2023年03月31日---イギリス、排出ゼロに向け、グリーン投資促進。

https://europe.nna.jp/news/show/2686270
https://www.siemens-energy.com/global/en/home/press-releases/siemens-energy-wins-contract-for-large-scale-hydrogen-project-fr.html
https://www.reuters.com/sustainability/climate-energy/ewe-siemens-energy-build-280-mw-green-hydrogen-electrolysis-plant-2024-07-25/
https://www.h2-view.com/wp-content/files/shutterstock_2424465049.jpg
https://www.swissinfo.ch/eng/ewe,-siemens-energy-to-build-280-mw-green-hydrogen-electrolysis-plant/84933052
https://www.siemens-energy.com/global/en/home/press.html
https://www.siemens-energy.com/global/en/home/stories/transformer-manufacturing-and-service-expansion-in-us.html

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