韓国で自動車が意図せず加速する急発進事故を巡って、説明会を開催。
アジア経済ニュースNNA ASIAは2024年09月13日に、自動車が意図せず加速する急発進事故を巡って、韓国自動車モビリティー協会と韓国輸入自動車協会が2024年09月12日に初めて説明会を開催し、見解を示したと報告した。
専門家は「技術的な観点から急発進が起こる可能性はゼロに近く、アクセルとブレーキを踏み間違えた『操作ミス』が原因」と指摘した。その上で、踏み間違え防止装置などの導入が急務と強調した。
2024年07月01日に、ソウル中心部の市庁舎近くで車が逆走して歩道に突っ込み、9人が死亡する事故が発生した。
運転していた60代の男性は「車が急に加速した」として、急発進による事故を主張している。このような急発進事故が近年相次いでいることから、韓国社会では自動車の安全性に対する不安が広がっている。
韓国自動車モビリティー協会と韓国輸入自動車協会は2024年09月12日に、汝矣島(ソウル市永登浦区)でメディアを対象にした「急発進が疑われる事故に関する説明会」を開催した。
登壇した専門家は一様に、急発進について「99%がブレーキとアクセルを踏み間違えたヒューマンエラー」との見解を示した。
韓国自動車モビリティー協会の姜南勲(カン・ナムフン)会長は「意図しない急加速による事故が相次ぎ、急発進が疑われる事故に対する国民の不安が高まっている」とした上で、「車のブレーキの作動原理を説明し、車載型の事故記録装置『EDR(Event Data Recorder/イベントデータレコーダー)』や交通事故の捜査手順について説明することで、急発進事故に対する誤解と偏見を解くのが目的だ」と述べた。
説明会では、急発進の疑いがある事故で話題となる「EDR」「ブレーキシステム」「事故の分析手順」「警察庁による工学的観点からの事故調査および事例」について、専門家がそれぞれの分野について技術的な説明を行った。
EDRは事故当時の車両のスピードやアクセルまたはブレーキを踏んだかどうかなどの運転操作が記録されるため、急発進が疑われる事故において車両の欠陥なのか、ドライバーの誤操作なのかを判断する材料となっている。しかし、急発進が疑われる事故が多発する中、ほぼ全ての事故で「ブレーキを踏まずフルアクセルだった」との記録が残っていることから、EDRの信頼性に疑問を持つ国民が増えている。
原州漢拏大学の教授で道路交通公団の交通事故調査諮問委員も務めるチェ・ヨンソクは「EDRは国内のみならず海外でも交通事故を分析する主要ツールとして活用され、数万件以上の分析結果によってその信頼性はすでに検証されている」とコメント。EDRへの不信感は誤解によるところが大きいと強調した。
日本の国土交通省は2024年06月、障害物の手前でアクセルを踏んでも急加速を抑制する安全装置の搭載を義務付けると発表した。これは、UNECE(United Nations Economic Commission For Europe/国連欧州経済委員会)が2025年06月にオートマチック車を対象とした新しい国際安全基準を発効するのに合わせた措置で、韓国でも同様の議論はされているが、具体的な導入時期などは決まっていない。
日本で多発した急発進事故は、アクセルとブレーキを踏み間違えた『操作ミス』と高齢者の判断ミスが指摘されていた。
高齢になって、人を殺してしまうことは、後悔できないので運転免許証を返納した。