イギリスの労働党による新政権の施政方針について、その内容を発表。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年07月16日に、イギリスの労働党新政権は2024年07月13日に、2024年07月17日に予定されているイギリスのチャールズ国王(Britain's King Charles)の施政方針演説に、AI(Artificial Intelligence/人工知能)法案を含む35本以上の法案を盛り込む方針を明らかにしたと「the Labour Party Manifesto 2024」を公開した。

その「the Labour Party Manifesto 2024」には、イギリス経済を改革することで経済成長を促し、10年間の再生をもたらすことを計画している。

このマニフェストは、イギリスとその将来の可能性に対する信念によって推進される野心的なプログラムで、これは、イギリスが必要とする変革であると主張している。

イギリスに対する労働党の計画は、保守党の14年間の後に国を立て直すための、費用が十分に計算され、資金が十分に確保された、信頼できる計画である。これには、労働者に対する税の固定化、つまり所得税、国民保険、VATの税率を上げないという誓約が含まれている。

これは、2024年07月04日木曜日の総選挙で人々が変革に投票すれば、キール・スターマーとともにイギリスを変える労働党の変化の証拠である。

労働党マニフェスト2024(The Labour Party Manifesto 2024)を読む。
https://labour.org.uk/change

労働党の成長促進計画は、次の通りです。
厳しい新たな支出規則で経済の安定を回復し、法人税の上限を25%に設定して、企業が計画を立てられるようにし、新たな産業戦略で企業の投資決定に長期的な確実性を与えます。
新たな国家富裕基金で未来の産業に投資し、グレート・ブリティッシュ・エナジー(Great British Energy)でクリーン パワー(Clean Power)への移行を加速して投資を活性化します。私たちの計画により、未来の産業で65万人の雇用が創出されます。
計画規則を改革して、鉄道、道路、研究所、必要な150万戸の住宅を建設し、新たな10年間のインフラ戦略を策定します。
意思決定を改革してウェストミンスター(Westminster)から権限を移し、全国の市長の取り組みを加速させます。交通、スキル、住宅と計画、雇用支援に関する新たな権限と、全国の町に対する新たな成長計画を定めます。
キャリアと職業センターの改革、働く人々のための仕事で報酬を得るためのニューディール(New Deal for Working people to make work pay,)、人々を仕事に就かせるための新しい育児サービス、そして健康とメンタルヘルスの課題に取り組む計画によって人々を仕事に復帰させることで、雇用市場を改革します。

移民とスキルのシステムを改革し、イギリスが産業と経済のニーズを満たす労働力計画によって国産のスキルを開発できるようにします。

AIセクター計画、最先端の研究を支援する新しい国立データライブラリ、主要な世界的イノベーション機関への10年間の予算、そして必要なデータセンターとインフラストラクチャを構築するための計画改革など、企業や労働者と協力して、新しいテクノロジーの機会をつかむために、現代の産業戦略を導入します。

労働党のマニフェストは、応急処置的な政治を終わらせ、混乱を終わらせ、ページをめくり、国が直面する長期的な課題に対処するための5つの国家ミッションを中心に構築されています。

労働党の改革に向けた第一歩は、経済の安定、NHSの待ち時間の短縮、新たな国境警備隊の発足、グレート・ブリティッシュ・エナジーの設立、反社会的行動の取り締まり、6,500人の新任教師の採用といった計画で、これらの使命をどのように達成し始めるかを示していると主張した。

労働党と保守党では、訴えることに大差はないだろう。問題は結果である。

施政方針演説は議会の開会に際して行われるもので、イギリスのチャールズ国王は政府の作成した原稿を読み上げる。
イギリスの経済新聞「FT(Financial Times/フィナンシャル・タイムズ)」によると、AI法案では最先端のAI技術の安全性確保を重視する考えで、中でもLLM(Large Scale Language Model)/大規模言語モデル)が規制対象になる可能性が高い。LLMは米国新興企業オープンAI(OpenAI)が手がける対話型AIチャットボット「チャットGPT」などの基盤となる汎用技術だが、差別や偏見を巡るリスクやデータ保護などさまざまな問題が指摘されている。

さらに基礎データが精査されていいないという危険性を含んでいる。

イギリスは2023年11月、世界初となる「AI安全性サミット」を開催。米国を含む28カ国およびEU(European Union/欧州連合)と、AI技術がもたらすリスクや機会の理解を深めるために協力することで合意した。リシ・スナク(Rishi Sunak)前政権も規制当局の立ち上げを柱としたAI法案の策定に着手していたが、政権交代で白紙に戻っている。

https://labour.org.uk/updates/stories/labour-manifesto-2024-sign-up/
https://labour.org.uk/change
https://www.ft.com/labour-party-uk