ドイツ、全長9,000kmの水素網計画を承認。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年10月23日に、ドイツのBNetzA(連邦ネットワーク庁)は2024年10月22日に、送ガス系統事業者の業界団体FNBガス(FNB Gas)の水素パイプライン網敷設計画を承認したと発表した。

国内のインフラや産業地帯を全長9,040kmのパイプラインで結ぶ水素供給網を建設するもので、総工費は€189億と見積もられている。

計画されている水素パイプライン網のうち、約6割は既存の天然ガスのパイプラインを転用。ドイツ各地の港湾や産業地帯、水素貯蔵施設と発電所を結ぶ。2025年から輸送を開始し、2032年に敷設が完了する見通しだという。

最大の問題は、水素の輸送である。長距離輸送すると、消える危険性がある。それを天然ガスのパイプラインを転用して大丈夫だろうか？

天然ガスではない、漏れたからと言って水素だから大したことではない。

ドイツのロベルト・ハーベック(Robert Herbeck)副首相兼経済・気候保護大臣)はこの事業について、欧州連合(EU)の「IPCEI(Important Projects of Common European Interest/欧州共通利益に適合する重要プロジェクト)」に選出されているドイツ国内の全プロジェクトが含まれており、近隣諸国との接続も想定されていると説明した。

ドイツは2045年までに炭素排出量を実質ゼロ化する目標を掲げる。その中で、水素の活用は重要な手段と位置付けており、炭素排出量が多く電化が難しい製鉄や化学工業などの産業への導入を目指す。

https://fnb-gas.de/en/hydrogen-network/
https://fnb-gas.de/en/news/core-grid-approval-green-light-for-europes-largest-hydrogen-network/
https://competition-policy.ec.europa.eu/state-aid/ipcei_en