セキュリティ企業CrowdStrikeに関連する世界的なコンピューター障害により、航空便が欠航、銀行やメディアが打撃。
このニュースを受け取った時、どこのニュースを紹介するか？
そうだ！France24が広く浅く、紹介していると考えた。
France24は2024年07月19日に、世界的なサイバーセキュリティ企業CrowdStrikeのソフトウェア更新が、金曜日の大規模なコンピューターシステム障害の引き金となったとみられ、Microsoft Windows搭載のコンピューターが最も影響を受け、米国での航空便が欠航となったと報告した。
2024年7月19日金曜日、ドイツのベルリンにあるブランデンブルク空港(Brandenburg Airport in Berlin, Germany)で、世界中の航空便、銀行、メディア、ビジネスに支障をきたした広範囲にわたるコンピューター障害の後、乗客が空白の表示板の前で待っている。
金曜日、世界的な技術障害により、航空機が着陸できず、銀行や病院のシステムがオフラインになり、メディアは放送を停止した。この大規模な混乱は世界中の企業やサービスに影響を及ぼし、少数のプロバイダーのソフトウェアへの依存を浮き彫りにした。
サイバーセキュリティ企業CrowdStrikeは、障害の原因と思われる問題はセキュリティインシデントやサイバー攻撃ではなく、修正が進行中であると述べた。
同社によると、問題はMicrosoft Windowsを実行しているコンピューターに欠陥のあるアップデートを適用したときに発生したという。
しかし、問題が最初に発見されてから数時間後も混乱は続き、さらに拡大した。
多くの旅行者が夏休みに旅行に出かける時期に、航空会社がチェックインや予約サービスにアクセスできなくなり、米国、ヨーロッパ、アジアの空港では長い列ができていた。通信が深刻な影響を受けたオーストラリアの報道機関は、何時間も放送を停止した。病院や診療所では予約システムに問題が発生し、南アフリカとニュージーランドの銀行は支払いシステムやウェブサイト、アプリの障害を報告した。
オリンピックを前にパリに降り立った選手や観客の一部は遅れたが、大会主催者は混乱は限定的で、チケット販売や聖火リレーには影響しなかったと述べた。
ユーザーから報告されたインターネット・サービスの混乱を追跡するダウンディクテクター(DownDectector)は、世界中の航空会社、決済プラットフォーム、オンラインショッピングサイトが影響を受けたと記録したが、混乱は断片的であり、企業がマイクロソフトのクラウドベースのサービスを使用しているかどうかに関連しているようだ。
サイバー専門家のジェームズ・ボア(James Bore)は、重要な時に頼りにしてきたシステムが利用できなくなるため、障害によって本当の被害が発生すると述べた。たとえば、病院は予約の調整に苦労し、治療が必要な人が治療を受けられない可能性がある。
「このため死者が出るだろう。それは避けられないことだ」とボアは述べた。「この件で多くのシステムが関わっている。」
Microsoft 365は、ソーシャルメディア プラットフォーム Xに、同社が「影響を受けたトラフィックを代替システムに再ルーティングして影響を緩和する作業を進めている」こと、また「サービスの可用性に前向きな傾向が見られる」ことを投稿した。
同社はコメント要請には応じなかった。
CrowdStrikeは電子メールによる声明で、「Windowsホストの単一コンテンツ更新で見つかった欠陥の影響を受けた顧客と積極的に協力している。」と述べた。
同社は「これはセキュリティ インシデントでもサイバー攻撃でもない。問題は特定され、隔離され、修正プログラムが展開されている」と述べた。
テキサス州オースティンに本社を置く同社のナスダック上場株式は、金曜日早朝の市場前取引で15%近く下落した。
同社のカスタマー サービス・ラインで再生された録音では、「CrowdStrike は、オンライン攻撃をブロックするために使用されている同社の製品の1つであるFalconセンサーに関連するMicrosoftポートのクラッシュの報告を認識しています」と述べられた。
一方、世界中の政府、当局、企業は対応に追われた。
しかし主催者によると、影響は限定的で、停電はチケット発行や聖火リレーには影響しなかった。
ドイツでは、ベルリン・ブランデンブルク空港(Berlin-Brandenburg Airport)が乗客のチェックインに支障をきたしたため数時間にわたって飛行を停止し、チューリッヒ空港(Zurich airport)では着陸が中止され、ハンガリー、イタリア、トルコの飛行が中断された。
オランダの航空会社KLMは、運航の「大半を停止せざるを得なかった」と述べた。
アムステルダムのスキポール空港(Amsterdam’s Schiphol Airport)は、停電により忙しい欧州のハブ空港への往復の「フライトに大きな影響」が出ていると警告した。混乱した朝は、スキポール空港にとって一年で最も忙しい日と重なった。
オーストラリアの空港では広範囲にわたる問題が報告され、オンラインチェックインサービス(online check-in services)やセルフサービスブース(self-service booths)が利用できなくなったため、行列が長くなり、一部の乗客が足止めされたが、フライトは運航されていた。
インド、香港、タイでは、多くの航空会社が乗客のチェックインを手動で行わざるを得なくなった。ケニアの航空会社も混乱を報告している。
世界中で障害が発生している中、オーストラリアはこの問題の影響を深刻に受けているようだ。DownDetector のサイトで報告された混乱には、NAB、Commonwealth、Bendigoの銀行、Virgin AustraliaとQantasの航空会社、さらに Telstraなどのインターネットおよび電話プロバイダーが含まれている。
公共放送ABCやスカイニュースオーストラリア(Sky News Australia)を含む全国ニュース局は、テレビやラジオのチャンネルで何時間も放送できなかった。一部のニュースキャスターは、暗いオフィスから「ブルースクリーン・オブ・デス(blue screens of death)」が表示されたコンピューターの前でオンライン放送を行った。
複数の国の病院も問題を報告した。
英国のNHS(National Health Service/国民保健サービス)は、この停電によりイングランド全土のほとんどの診療所で問題が発生したと述べた。NHSイングランドは声明で、この障害が公衆衛生システム全体で使用されている予約および患者記録システムに影響を及ぼしていると述べた。
ドイツ北部の一部の病院は金曜日に予定されていたすべての選択的手術をキャンセルしたが、救急医療には影響がなかった。
イスラエルは、病院と郵便局の業務が中断されたと述べた。
南アフリカでは、少なくとも1つの大手銀行が、顧客が店舗で銀行カードを使って支払いができないと報告したため、全国的にサービスが中断していると述べた。ニュージーランドの銀行ASBとKiwibankも、サービスが停止していると述べた。
海運も混乱した。ポーランドのグダニスクにあるバルト海沿岸の港湾都市の主要なコンテナハブであるバルティック・ハブは、世界的なシステム停止による問題と闘っていると述べた。
