Intel、Brexit後はイギリス工場の検討中止。

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ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2021年10月08日に、米国の半導体大手Intel(インテル)は、イギリスでの工場建設の検討を中止した。
イギリスのEU(European Union/欧州連合)離脱(Brexit)が理由。
Intelの最高経営責任者(CEO)パット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger/Patrick Paul Gelsinger)の話として、BBC電子版が2021年10月07日に「Intel not considering UK chip factory after Brexit」と伝えた。

https://time-az.com/main/detail/75342

ゲルシンガーCEOは、ブレグジット前であればイギリスでの工場建設を検討しただろうが、ブレグジット後はEU加盟国に焦点を当てており、EUからの支援を受ける方針だと説明した。すでに欧州10カ国で計70件の誘致を受けており、年内には合意に至り、EUからの援助も受けられる見通しだという。

確かに、イギリスの会社で、Intelの製品を使うところは、ほとんどないだろう。

Intelは向こう10年間でUS$950億を投資し、米国での生産拡大に加え、欧州で生産拠点の新設と改修を進める計画だという。

ただし、半導体の世界で昔から指摘されていることは、一度落ちると、再度這い上がることは不可能と言われている。
Intelもそのようにして蹴落としてきた。
そして今回は、Intelが蹴落とされた。

Intelは、昨今の半導体不足はアジアへの生産依存の現状を浮き彫りにしたと指摘した。米国の半導体生産量は、世界全体のわずか12%を占めるにすぎない。
一方、韓国のサムスン(Samsung)と電子ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手の「TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Limited/台灣積體電路製造公司/台湾積体電路製造)」は、合わせて70%を生産している。

ゲルシンガーCEOは、半導体不足は来年には徐々に改善するものの、2023年までは不安定な状態が続くと予想している。ただし、すでにIntelはいつまで存続できるのかという噂も出ていることだろう。

ワタシが5年ほど前に、日本のIntelの人と話した時、そのお粗末に、この会社も長くはないなと感じた。

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