司法省、ボーイングが737MAX墜落後の訴追を回避した契約に違反したと主張。

2024年5月19日 21:16

AP通信、「ニューヨークポスト(New York Post)」をはじめとするアメリカのメディアは、2024年05月15日に、USDoJ(Department of Justice/司法省）は2024年05月14日火曜日、連邦判事に対して、5年以上前にボーイング(Boeing)社の737 Max航空機が巻き込まれた2件の死亡事故の後、同社が刑事訴追を回避することを認めた和解DPA(Deferred Prosecution Agreement/起訴猶予合意)に違反したと述べたと報告した。

現在、ボーイング社を告発するかどうかは司法省が決定する。同省によると、検察は遅くとも2024年07月07日までに今後の進め方を裁判所に伝える予定だという。

新型機737マックスは2018年にインドネシア、2019年にエチオピアで墜落し、346人が死亡した。

ボーイングは2021年01月、航空機を承認した連邦規制当局を誤解させる単一の詐欺容疑での訴追を回避するため、司法省とUS$25億の和解に達した。ボーイング社は、この不正行為は比較的下位の従業員2名によるものだと非難した。

2024年05月14日火曜日にテキサス州の連邦裁判所に提出した書簡の中で、司法省刑事局詐欺部門の責任者グレン・レオン(Glenn Leon, head of the Justice Department criminal division’s fraud section)は、ボーイング社が連邦詐欺防止法の違反を発見し、防止するための約束された変更を怠り、和解条件に違反したと述べた。

この決定は、ボーイング社が「米国が知り得るあらゆる連邦刑事違反」で訴追される可能性があることを意味すると伝えている。

いよいよ、赤字の上に違法の罰金が加算される可能性まで出てきた。

ただ、政府がボーイング社を訴追するかどうかは明らかではない。

裏金が動かないことを期待する。

司法省は裁判所への提出書類の中で、「政府はこの問題をどのように進めるか決定中である」と述べた。
ボーイングは政府の申し立てに対して6月13日までに返答する必要があり、同省は「訴追するかどうかを決定する際に」同社の説明を考慮すると述べた。

バージニア州アーリントンに本拠を置くボーイング社(Boeing Co., which is based in Arlington, Virginia)は、司法省の調査結果に異議を唱えた。

ボーイング社の広報担当者は声明で、「われわれは協定の条件を遵守していると信じており、この問題に関して国防省に返答する機会を楽しみにしている。」「その際、アラスカ航空1282便事故(Alaska Airlines 1282 accident)後の質問への回答も含め、契約全期間を通じて行ってきたのと同様に、最大限の透明性を持って同省と連携していきます。」と述べた。

ボーイング社は、2024年01月にアラスカ航空で737 Maxのドアプラグが吹き飛ばされ、ジェット旅客機の側面に大きな穴が開いて以来、新たな監視の対象となっている。

同社は爆発とその製造品質について複数の調査を受けている。FBIは飛行機の乗客に、犯罪の被害者である可能性があると伝えた。

検察当局は、737 Maxの2件の事故で死亡した乗客の家族と2024年05月31日に面会すると発表した。
先月同様の会合があった後、家族は怒り、失望した。

2度目の墜落事故の乗客家族の代理人を務めるポール・カッセル弁護士(Paul Cassell, a lawyer who represents families of passengers in the second crash)は、ボーイングが和解条件に違反したという司法省の判断は「前向きな第一歩だが、家族にとっては長い時間がかかる。」と述べた。

「しかし、ボーイング社の責任を追及するには司法省の更なる行動を見る必要があり、2024年05月31日の会議を利用して、ボーイング社の進行中の犯罪行為に対する満足のいく救済策となると我々が考えるものについて、より詳細に説明する予定だ」とカッセル弁護士は述べた。

墜落事故の調査では、ボーイング社がパイロットや航空会社に告げずに737 Maxに飛行制御システムを追加したことが判明した。ボーイングはこのシステムの重要性を軽視し、その後、二度目の墜落事故が起きるまでそのシステムを徹底的に点検しなかった。

秘密交渉の結果、政府は飛行システムに関して規制当局を欺き米国を欺いた容疑でボーイング社を訴追しないことに合意した。和解案には、US$2億4,360万の罰金、被害者補償のためのUS$5億の基金、そして737 Maxジェット機が2年近く運航停止になった航空会社へのUS$18億近くが含まれていた。

ボーイングはインドネシアとエチオピアでの墜落事故以来、民事訴訟や議会調査、そして事業への多大な損害に直面している。

飛行機事故は、死者も多いので大変である。

弁護士も汚い。

2024年03月02日---ボーイング 737 Max: 衝突した飛行機をボイコットする乗客たち。
2022年05月20日---航空IAG、ボーイング「737MAX」50機発注。
2021年07月30日---イギリスの航空大手IAG、2021年上半期は£20億の赤字。
2019年11月04日---IAG、エア・ヨーロッパを€10億で買収。
2019年08月06日---ボーイング737 Maxは、最大の飛行停止！
2019年07月18日---ボーイング、「737MAX」運航停止で、利益の半分が消えた！
2019年03月15日---ボーイング事故機の原因、制御ソフト修正遅れか？
2019年03月14日---台湾交通部の民航局も、ボーイング「737MAX」の飛行停止。
2019年03月14日---インドネシア、「737MAX8」の運航停止を04月まで延長する可能性。
2019年03月14日---大韓航空、ボーイング「737MAX8」の運航計画中止。
2019年03月13日---香港とマカオ当局も、ボーイング737MAXの飛行禁止。
2019年03月13日---トランプ大統領、大統領令でボーイング事故同型機の運航停止。
2019年03月13日---ボーイング新鋭機「737MAX」の運航禁止、欧州全域、中東に拡大。
2019年03月12日---シンガポール航空庁も、ボーイング737MAX全ての運航を一時停止。
2019年03月11日---エチオピア航空事故で、中国民航局、737MAXの運航停止を指示。
2019年03月10日---エチオピア航空の旅客機墜落、乗客・乗員157人全員死亡。
2019年02月27日---ベトナムのLCC2社、ボーイングと110機の契約。
2018年12月05日---インドネシアの「ライオンエア」、ボーイング機購入中止を検討。
2018年10月29日---インドネシアの墜落機が見つかり、「生存者はいない模様」
2011年01月24日---イギリスのBAとスペインのイベリア航空の統合した。

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