NYは狂っている。家賃30万円のワンルームに見学者殺到。
米国の「Mashup Reporter 編集部」は2022年05月23日に、米国の新聞「ニューヨークポスト(New York Post)」は2022年05月23日に、マンハッタンにあるワンルームのアパートメントに見学者が殺到し、75分待ちの長蛇の列ができたと報じたと報告した。
場所は、イースト・ヴィレッジのアベニューA(Avenue A in the East Village)にある専有面積371平方フィート(約34.5平m)のスタジオ(日本ではワンルームに相当)。部屋には小さいキッチンとクローゼット、バスルームとレンガの壁がむき出しになったベッドルームが備え付けられている。
エレベーターはなく、3階まで階段を使用しなければならない。
かなり古い建物かもしれない。
https://time-az.com/main/detail/77147
家賃はUS$2,337.39(約31.5万円)で、それでもマンハッタンの平均価格を下回る。
さらに、毎年の家賃上昇率が行政によって規制されている「レント・スタビライズド」物件であることから、問い合わせが殺到した。SNSに投稿された動画には、階段から建物の外まで大行列ができる様子が撮影されている。
ニューヨーク市ではパンデミック時に、大都会を逃げ出した人が、ニューヨーク市ではパンデミック後、一斉に戻ってきたが、在宅勤務で住み家がない上に、家賃が高騰。ダグラス・エリマン社が今月発表したマーケットレポートによると、マンハッタンの家賃の中央値は、初めてUS$4,000(約54万円)を超えた。価格は、前年同時期(US$3,195)に比べ、25.2%上昇している。賃貸物件は5,776件で、前年比で70%減少しており、超「貸し手市場」となっている。
イースト・ヴィレッジ(East Village)の物件を訪れた女性は「ニューヨークポス」に、前の家のキッチンほどのサイズしかない。在宅勤務でカップルの場合「とても住める環境ではない」とぼやいた。
女性は、家賃のUS$2,850の1ベッドルーム(1LDK)に住んでいたが、更新時に47%値上げを要求されたという。
同物件を取扱うブローカーは家賃高騰の背景について、マンハッタンへの居住を希望する「若い職業人」が増えたことに加え、在宅勤務者は、より広いスペースを必要とし、ルームメイトを敬遠する人が増加したと説明した。一方で、開発による居住スペースは、ほとんど増加していないと語った。
在宅勤務(Telework)の弊害である。
なおレントスタビライズド物件に関して、エリック・アダムス(Mayor Eric Adams)市長のニューヨーク市賃貸ガイドライン委員会は先日、10月以降の契約更新時の家賃上昇率の上限を、1年間で3.25%(2年間で5%)に決定した。
2013年以来の大幅値上げとなる。なお、前のビル・デ・ブラシオ(Bill de Blasio)政権下での最大の上昇率は1.5%だった。
リーガル・エイド・ソサエティは「脆弱な人々の家賃をあげることで、多くの家族が苦しむ。恥ずべき決定」と委員会を非難している。