ドイツ政府、ガス賦課金を設定。
ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年08月16日に、ドイツ政府は2022年08月15日に、2022年10月01日からガス利用者に課すガス賦課金を1KW(キロワット)時当たり約2.4セントに設定すると発表した。
負担額は、平均的な4人家族世帯では年間約€480に上ると報告した。
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ドイツではロシアからの天然ガスの供給量が落ち込み、代替ガス調達によるコスト増でエネルギー大手のユニパー(Uniper)やEnBWが資金難に陥っている。政府は7月、こうした企業を支援するためガス賦課金を導入すると発表。賦課金の水準設定を国内ガスパイプライン事業者が共同設立したガス市場運営企業THE(Trading Hub Europe/トレーディング・ハブ・ヨーロッパ)に託していた。
THEが設定した賦課金は、1KW時当たり2.419セント。
ロイター通信によると、ガス使用量が年2万キロワット時、ガス料金が年€3,568の4人世帯では、賦課金による負担が年約13%増加することになる。
ドイツのロベルト・ハーベック副首相兼経済・気候保護相(Deutscher Vizekanzler und Minister für Wirtschaft und Klimaschutz, Dr. Robert Habeck)は、「賦課金を徴収しなければ国内エネルギー市場が崩壊し、ヨーロッパ・エネルギー市場の大部分の崩壊につながる。」と強調した。オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は、「国民の負担が増えることは否めない」とした上で、追加の家計支援策を策定する方針を示している。
2022-07-28---ドイツ、エネルギー企業支援で、ガス利用に賦課金導入。家計負担に依存。
2022-07-07---ドイツ、政府出資でエネルギー企業救済し、ガス供給リスク軽減。
2022-06-29---ドイツのエネルギー大手ユニパー、ドイツ政府と救済協議。