ル・ペン、マクロンのバルニエ首相選出に関与した事実を否定
フランスの極右政党、マリーヌ・ル・ペン党首は日曜、保守派のベテラン、ミシェル・バルニエの首相任命(Macron's choice of Barnier as French PM)に関与していないと述べ、同党が次期首相を失脚させる不信任決議案を支持しないとエマニュエル・マクロン大統領(President Emmanuel Macron)に保証したとの報道を否定した。
FRANCE 24は2024年09月08日に、マクロン大統領は、数週間の迷った末、2024年09月05日木曜日、EUのEU離脱交渉官を務めた73歳の元外相バルニエを首相に任命し、2024年06月から07月にかけて行われた解散総選挙で与野党が対立する中、前進を図ろうとしている。
しかし、アナリストらは、バルニエの権力維持は脆弱で、新国民議会で単独最大政党であるルペンのEU懐疑派で反移民を掲げるRN(国民連合)の支持に依存しているとみられ、フランスは不安定な時期を迎えるだろうと指摘している。
選挙後にフランス最大の政治勢力となった左派連合も、過半数には及ばないものの、バルニエに圧力をかけている。
10万人以上の左派デモ参加者が2024年09月07日土曜日、フランス全土で集会を開き、マクロンの指名に抗議し、左派を無視して保守派の首相を任命するというマクロンの決定に激怒し、マクロンの「権力掌握」を非難した。
マクロン氏が保守派のバルニエを首相に選んだことを受け、フランスの抗議者らは「選挙の盗み」に激怒
議会でRN議員を率いるル・ペンはが2024年09月08日日曜日、記者団に対し、木曜日にマクロンと電話でバルニエの任命について話し合ったとの報道を否定し、「私はマクロンの人事部長ではない。」と付け加えた。
ル・ペンは、自身の党は新内閣には加わらないと述べた。
国民投票の呼びかけ
大統領選で2度準優勝したルペンは、移民、医療、安全保障などの重要問題について国民に直接投票権を与える国民投票を実施するようマクロンに求めた。
RNは「国民に直接決定権を与えることを目的としたあらゆるアプローチを無条件で支持する」とルペンは極右の伝統的な拠点である北部の町エナン・ボーモンで演説(the northern town of Henin-Beaumont, the far-right's traditional stronghold)した。
「エマニュエル・マクロン自身が、自らが作り出した混乱の中で、我々の民主主義を存続させる手段を持っている」と同氏は付け加えた。
ル・ペン氏はまた、バルニエの一挙手一投足を注視するとも示唆した。
「今後数週間でフランス人が再び忘れられたり、不当に扱われたりしたら、我々は躊躇せずに政府を非難する」と同氏は述べ、フランスは「1年以内に」新たな議会選挙を実施すると予想していると付け加えた。
「フランスには明確な多数派が必要だと思っているので、これは良いことだ」と同氏は述べた。
左派連合(left-wing coalition)はまた、不信任決議(no-confidence motion)でバルニエ氏を倒すと誓っている。
同連合は37歳の経済学者リュシー・カステ(Lucie Castets)が首相になることを望んでいたが、マクロンは、ハング・パーラメント(hung parliament)での信任投票で彼女は生き残れないと主張し、その考えを却下した。
有能で好感が持てる
日曜日に発表された世論調査によると、フランス人の過半数がバルニエ氏の首相任命に満足しているが、新ポストも長くは続かないと考えている。
ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Journal du Dimanche)紙のイフオプ世論調査(Ifop poll)によると、回答者の52%がバルニエの任命に満足していると答えた。
これに対し、1月初めにバルニエの前任者ガブリエル・アタル(Gabriel Attal)が首相に任命され、34歳でフランス史上最年少の首相となった際、回答者の53%が指名を承認した。
世論調査によると、回答者の大多数は、現代フランス史上最年長の首相であるバルニエを有能(62%)、対話に前向き(61%)、好感が持てる(60%)と見ている。
しかし、世論調査の回答者の74%は、彼がその職に長く留まることはないと考えている。
Ifopは9月5日~6日に950人の成人を対象にオンラインで世論調査を実施した。誤差は最大3.1ポイントだった。
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