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先進国は、一斉に利上げ。日本にも利上げ圧力。

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日本経済新聞 電子版は2022年02月06日に、米欧発の利上げ圧力が日本にも波及してきた。
日本の新発10年物国債の利回りは0.20%と6年ぶりの高水準をつけ、日銀が許容範囲の上限としている0.25%が視野に入る。

接近すれば、日銀は無制限に国債を買う「指し値オペ」を3年半ぶりに発動する見通し。

金利上昇を抑え込むことで、緩和を続ける姿勢を明確にする構えだと言う。

https://time-az.com/main/detail/76194

2022年02月04日の米債券市場で米国10年債利回りが一時1.93%と前日より0.10%上昇し、約2年ぶりの高水準をつけた。2022年01月の米雇用統計で雇用者数や賃金の伸びが市場予想を上回り、FRB(Federal Reserve Board/連邦準備理事会)が利上げを加速するとの見方が強まった。

2022年02月03日に、ECB(European Central Bank/欧州中央銀行)のクリスティーヌ・マドレーヌ・オデット・ラガルド(Christine Madeleine Odette Lagarde/1956年 - )総裁が年内の利上げを排除しない姿勢を示し、ドイツなど欧州国債の金利も急上昇した。

日銀は2%の物価上昇率目標が遠いとして金融緩和を続けているが、市場では「いずれ金融緩和の修正を迫られるのではないか」との見方も浮上した。日本の国債利回りにもじわりと上昇圧力が強まり、2022年02月04日には0.20%と6年ぶりの高水準をつけた。

日銀は2016年に導入した長短金利操作で、10年債の利回りが0%程度になるように国債の購入額を調整している。
国債市場の取引が乏しくなりすぎないよう、2021年03月からは上下0.25%程度の変動は許容する方針とした。

2022年02月04日の米国債金利の上昇を受け、金融市場では上限にあたる0.25%に近づく可能性が取り沙汰されている。

日銀は0.25%に近づけば、臨時の国債購入で金利上昇を抑える考えである。活用するのは0.25%など特定の金利水準を示したうえで無制限に国債を買う指し値オペの手法を整えている。これは、それ以上価格が下がらないようにするため、特定の水準以上に金利が上がらないよう日銀が買い支える形となる。

日銀は国債市場の監視を強めており、いつでも指し値オペを打ち出す準備を整えている。金利上昇圧力が強ければ、何度も続けてオペを実施するとみられる。0.2%台前半の水準では金利上昇が急激でなければオペを見送る可能性が高いが、0.25%を上回るのが常態にならないよう金利を抑えつける構えである。

欧米は金融政策の転換に踏み出したものの、日銀は「強力な金融緩和を粘り強く続ける」(黒田東彦総裁)と強調する。CPI(Consumer price indices/消費者物価指数、2015年=100)の上昇率が目標とする2%前後で安定するのはまだ先だとみている。

2022年01月の金融政策決定会合では「物価安定目標を安定的・持続的に達成するまで金融緩和を続ける日銀の政策意図を、誤解がないようによく伝えるべきだ」との意見が出席者から相次いだ。

0.25%を超えても指し値オペを見送れば日銀が金利上昇を認めたとみなされ、金融市場で緩和修正の観測が広がる可能性がある。オペの実施は日銀の金融政策の姿勢を明示する意味合いもある。

もっとも、海外の金利上昇が進むなかで日銀が金利を抑え込めば、国内外の金利差が開く。外国為替市場では金利の高い通貨が買われやすく、円安要因となる。円安は輸入品の値上がりを通じて物価上昇圧力となる。

賃金上昇が鈍いなか、エネルギー価格の上昇も相まって、円安は家計や輸入企業への重荷として意識されやすくなっている。円安が止まらなければ、消費意欲を冷やす可能性もある。

どうする日本!

2022-02-05---先進国は、一斉に利上げ。FRB編。
2022-02-03---先進国は、一斉に利上げ。欧州中央銀行編。
2022-02-03---先進国は、一斉に利上げ。イギリス編。

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