
イギリスの医療機器大手スミス、中核事業4部門のうち2部門を売却
ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2025年02月03日に、イギリスのセキュリティー・医療機器大手スミス・グループ(Smiths Group plc)は2025年01月31日に、中核事業4部門のうち2部門を売却または分割すると発表した。

グループのスリム化を図るとともに、強みである産業技術分野に注力し、売却で得た収益の「大部分」を株主に還元する方針。この発表を受けて同社の株価は約17%上昇し、過去最高を記録した。

スミスはまず、電子部品部門で、防衛など各産業向けにコネクト機器・プロテクト機器などの製造をしていたスミス・インターコネクト(Smiths Interconnect)を年内を目標に売却する。同部門の売却完了後、探知機や検査・スクリーニングソリューションを提供していたセキュリティー機器部門スミス・ディテクション(Smiths Detection)を分割または売却を予定している。プロセス工業向けエンジニアリングを手がけるジョン・クレーン(John Crane)と、燃料・油圧管理部品を提供するフレックス・テック(Flex-Tek)の2事業に集中し、グループの持続的な成長と利益率の拡大を実現する。
スミス・グループはまた、2024年11月に発表した自社株買いプログラムを、従来の£1億5,000万から£5億に増額すると明らかにした。すでに£8,500万は完了しており、£6,500万は3月末までに実施する。追加分の£3億5,000万についても、年内に完了する見込みだとしている。

ローランド・カーター(Roland Carter)CEO(Chief Executive Officer/最高経営責任者)は、ブルームバーグの取材に対し、「9カ月前の就任以降、あらゆる選択肢を検討し続けた上で今が適切だと感じた」とコメント。2部門を手放すことによる人員削減の規模や時期については明言を避けたが、「適正化に取り組んでいる」と述べた。
医療機器というが、武器も作っている。
https://europe.nna.jp/news/show/2755397
https://www.reuters.com/markets/deals/uks-smiths-group-separate-smiths-detection-business-2025-01-31/
https://www.insidermedia.com/news/national/ftse-100-engineering-giant-smiths-group-to-sell-off-two-divisions-in-major-business-shake-up
https://www.independent.co.uk/business/industrial-giant-smiths-group-bows-to-investor-calls-for-breakup-b2689681.html
https://www.smiths.com/news-and-insights/news/2025/strategic-actions-to-unlock-significant-value-and-enhance-returns-to-shareholders