またDeFiで過去最大級のハッカー攻撃が発生！US$3億2500万流出。

Forbes JAPANは2022年02月03日に、Solana(ソラナ)とEthereum(イーサリアム)のブロックチェーンの間で、暗号通貨の送金を支援するプラットフォーム「Wormhole Portal」は2022年02月02日午後、ハッカーによってUS$3億2500万(約370億円）相当のトークンが盗まれたと発表した。これは、1920億ドル規模に急成長したDeFi(Decentralized Finance/分散型金融)分野において、過去最大級のハッキングだと専門家は述べている。

2021年08月にサービスを開始し、約US$10億の資金を預かるブロックチェーンプラットフォームの「Wormhole」は、米国東部時間2022年02月02日午後4時頃、Twitterでハッキングの可能性をユーザーに通知し、ネットワークをメンテナンスのために停止したと伝えた。

その約1時間後、Wormholeは、同社のネットワークが攻撃され、異なるブロックチェーン間でEthereumをやり取りするために作られたラップドイーサ(wrapped Ethereum)「WETH」と呼ばれるトークン約12万個が盗まれ、その価値が約US$3億2500万に相当すると発表した。
ブロックチェーン分析会社のEllipticによると、Wormholeは、Ethereumのブロックチェーンに埋め込まれたメッセージの中で、攻撃者にUS$1000万の懸賞金を提示して資金を返還させようとしたという。

Ellipticは、今回のハッキングが暗号通貨分野で史上4番目の規模だと述べている。

Wormholeはフォーブスのコメント要請にまだ応じていないが、午後7時前にネットワークの脆弱性に「パッチを当てた」と述べている。ハッカーとされる人物が誰なのか、Wormholeのユーザーがどのような影響を受けたのかはまだ明らかになっていない。

https://time-az.com/main/detail/76170

ブロックチェーンのセキュリティ企業CertiKのアナリストは、今回のハッキングがSolanaネットワークに対する過去最大の攻撃であり、DeFi(Decentralized Finance/分散型金融)分野にとって「不幸な現実」だと述べた。

Ellipticによると、DeFi分野が盛り上がり始めたのは2020年に入ってからだが、ハッキングやエクスプロイト(Exploits/脆弱性を突く攻撃)によってDeFiサービスが被った直接的損失はUS$20億を超えているという。

データサイト「DeFi Llama」によると、すべてのDeFiトークンの現在の市場価値はUS$1920億に達している。この数字は12月に初めてUS$2500億を突破したが、その後の暗号通貨市場の下落にともない縮小した。

2021年08月にはUS$6億以上のハッキング

SEC(Securities and Exchange Commission/証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler0委員長は、DeFiとして知られる分散型金融業界を、政府がもっと精査するべきだと繰り返し述べてきた。

DeFiプラットフォームは、伝統的な金融サービスの仲介者をほとんど排除し、代わりにブロックチェーンと暗号通貨によって取引を処理している。ゲンスラーは、このような行為は証券法や商品法、銀行法にふれる可能性があると指摘し、2021年、議会にSECの権限を強化するよう求めていた。

2021年08月には、別のDeFiプラットフォームのポリ・ネットワーク(Poly Network)がハッカーにUS$6億以上の暗号通貨を抜き取られ、この分野で過去最大のハッキングと報じられていた。それらの資金は最終的には返還されていた。

2021-08-13---ハッカーが盗んだ暗号資産。280億円相当に値する。半分弱返還。
2021-08-11---暗号化プラットフォームが強盗に遭い、ハッカーにUS$6億の返還を求める公開書簡を作成。