障害者が盲人の肩に乗り、旅をするという童話のような話。

カンボジアには、盲人と障害者の童話「A Khvak A Khven」がある。

カンボジアの新聞「プノンペン・ポスト(The Phnom Penh Post)」は2022年10月02日に、「A Khvak A Khven」とそっくりな記事を紹介した。

57歳のペン・チャン(Pheng Chan)は、67歳の兄に導かれ、トボン・クム州クロチ・チュマール地区チャムノック・コミューン、スヴァイ・タムナック村(Svay Tamnak village, Chumnoek commune, Kroch Chhmar district, Tbong Khmum province)のココナッツを収穫する道を歩いている。

斧を腰に差したシャツ姿のペン・チャンは、素早く簡単に木に登っていく。

腕で木の幹にしがみつき、足でさらに上へ、健常者ならとても真似できないスピードで登っていく。
木のてっぺんに着くと、ココナッツをたたいて熟れ具合を確かめ、実に紐をかける。斧を巧みに使ってココナッツを切り離すと、ゆっくりと地面に降ろしていく。

チャンは木の実をひとつひとつ確認し、熟した実を収穫すると、登ったときと同じように簡単に地上に戻ってくる。1本の木に登るごとに1万リエル(10,000 riel)がもらえるという。