アメリカ人のニュースメディアに対する見方に関する5つの重要な洞察
米国の世論調査会社ギャラップ(Gallup)のメーガン・ブレナン(Megan Brenan)とリディア・サード(Lydia Saad)は2025年02月27日に、近年、メディアへの信頼は特に若者と共和党員の間で急激に低下していると報告した。
ギャラップが1970年代初頭に米国人のニュースメディアに対する見方の調査を始めたとき、態度は圧倒的に肯定的だったが、過去30年間で第四権力に対する国民の信頼は崩壊した。ドナルド・トランプ大統領の報道官(President Donald Trump’s press secretary)は最近、政権がホワイトハウスの記者会見で「ポッドキャスト、ブログ、ソーシャルメディア、その他の独立系メディア」などの非伝統的な「新メディア」に席を確保する決定を下した理由として、これらのデータを挙げた。
米国人のニュースメディアに対する見方に最近注目が集まっていることを踏まえ、ギャラップの世論調査から、現在の米国のメディア情勢に関する5つの注目すべき結果が明らかになった。
1. 米国人のマスメディアに対する信頼は、50年以上ぶりの低水準にある。(Americans’ trust in the mass media is at its lowest point in more than five decades.)
1970年代の米国人の約3分の2は、「新聞、テレビ、ラジオなどのマスメディア」が「ニュースを完全に、正確に、公平に報道する」と「大いに」または「かなり」信頼していた。 1997 年の次の測定では、信頼度は53%に低下し、2003 年以降は徐々に低下傾向にあります。現在、米国人はおおよそ3分の1に分かれており、31%がメディアを非常にまたはかなり信頼しており、33%が「あまり信頼していない」と答え、36%がまったく信頼していないと答えています(1972 年の6%から増加)。
https://news.gallup.com/poll/651977/americans-trust-media-remains-trend-low.aspx
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2. 共和党員のマスメディアへの不信感はトランプ時代に急増している。(Republicans' lack of trust in the mass media has surged in the Trump era.)
米国の成人の約3分の1がマスメディアを全く信頼していないと答えているのに対し、共和党員の59%がこの見解を持っている。この見解は2015年から2017年の間に特に急増し、21パーセントポイント上昇して48%となった。共和党員のマスメディアへの不信感は2020年に初めて50%を超え、それ以来過半数レベルを維持している。不信感は無党派層でも急増し、現在42%である一方、民主党員の間では依然として低く、今年は6%である。
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2024年には共和党員の29%、無党派層の32%、民主党員の40%がニュースメディアを「あまり」信頼していないと回答し、共和党員の大多数(88%)と無党派層(74%)、民主党員のほぼ半数(46%)がメディアへの信頼が低いという結果となった。逆に、共和党員の12%、無党派層の27%、民主党員の54%が「非常に」または「かなり」メディアを信頼している。
3. 世代間のパターンは、将来のメディアへの信頼にとって良い前兆ではない。(Generational patterns don’t bode well for media trust in the future.)
過去20年間で、年齢による信頼の大きな格差も現れている。50歳未満の人々は、50歳以上の人々、特に最高齢のアメリカ人(65歳以上)よりもニュースメディアへの信頼がはるかに低い。サンプルサイズを増やすために2022年から2024年までのデータを統合して分析したところ、最年長のアメリカ人(65歳以上)と50歳未満の人々の間には、それぞれ43%と26%という17ポイントの信頼の差があることがわかりました。
https://news.gallup.com/poll/651977/americans-trust-media-remains-trend-low.aspx
過去24年間、特に近年では、あらゆる年齢層の民主党員は一般的に、あらゆる年齢層の共和党員よりもマスメディアへの信頼を表明してきました。しかし、民主党員の2つの傾向は、共和党員の信頼が回復しない限り、メディアへの信頼が将来さらに低下する可能性があることを示唆しています。
過去3年間の民主党員のマスメディアへの信頼は、2019年から2021年までの同じ年齢層よりも、民主党員のすべての年齢層で低くなっています。
過去3年間の民主党員の信頼の低下に伴い、高齢層よりも若い民主党員の間で低下が大きくなっています。その結果、民主党の年齢差は今や最大となり、18～29歳の民主党員のうち、非常にまたはかなり信頼していると答えた人は3分の1未満であるのに対し、65歳以上の民主党員では75%が信頼している。
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4. ニュースに対する信頼は、他の機関に対する信頼よりも低下しています。
(Confidence in news has fallen more than confidence in other institutions.)
ギャラップは毎年、米国のさまざまな公的機関に対する信頼を測定していますが、2024年も近年同様、ニュースメディア機関、具体的には新聞とテレビのニュースは、議会のすぐ上で最下位にランクされています。
https://news.gallup.com/poll/647303/confidence-institutions-mostly-flat-police.aspx
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過去30年間でこれらの機関のほとんどに対する信頼度は低下していますが、2つのニュースメディア機関に対する信頼度は、3つの政府機関(議会、大統領、最高裁判所)および1993年以来一貫して測定されている他の9つの機関よりも低下しています。
3種類の機関の評価は1993年にも同様でした。ニュースメディアは再びそのレベルに達していませんが、他の機関はドットコム経済ブームと9/11テロ攻撃後の回復効果により、1990年代後半から2000年代前半にかけて概ね改善が見られました。2002年または2004年にピークに達した後、これらの機関に対する信頼度も低下し始めました。
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5. 印刷ニュースの専門家は、テレビの同業者よりもわずかに高い評価を受けています。(Print news professions are rated slightly better than their television)
ギャラップが毎年実施している、さまざまな職業の人々の誠実さと倫理観の認識に関する調査では、ニュース専門家の誠実さと倫理観に対する米国人の信頼が急激に低下していることが分かりました。テレビ記者は新聞記者やジャーナリストよりも信頼度が急激に低下しています。
https://news.gallup.com/poll/655106/americans-ratings-professions-stay-historically-low.aspx
1981年には、米国人の36%がテレビ記者の誠実さと倫理基準が非常に高い、または高いと回答しましたが、2024年までにその数字はわずか13%に急落し、史上最低を記録しました。
新聞記者とジャーナリストも同様の軌跡をたどっています。しかし、これらの職業の誠実さと倫理の評価は1980年代初頭にはテレビ記者よりも低く、最新の評価は新聞記者が2024年に17％、ジャーナリストが2023年に19％と、テレビ記者よりもわずかに高い。
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2025年02月27日、Semaforは「ニュースへの信頼回復のための革新: 全国サミット(Innovating to Restore Trust in News: A National Summit)」を開催し、業界のリーダーにニュースの未来を再考し、国民の信頼を再構築するよう緊急に呼びかけた。プログラム全体を午後2:10(東部標準時)からライブストリーミングで配信した。
https://www.semafor.com/article/02/10/2025/trust-in-news-summit
ジャーナリズムは分断を埋める上で重要な役割を果たします。Semafor Mediaをご紹介します。
これは、ベン・スミス(Ben Smith)とマックス・タニ(Max Tani)によるニュースの裏側を語る日曜日のブリーフィングです。各号には、グローバル メディアが政治、テクノロジー、マーケティング、文化の重要なストーリーをどのように伝えているかについての思慮深い分析が満載です。今すぐ Semafor Media ニュースレターにサインアップして、周囲の世界とのつながりを保ちましょう。
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