マレーシアで、新興「クンプール」の乗り合いバンを首都圏で拡大。
アジア経済ニュースNNA ASIAは2022年05月31日に、新型コロナウイルスが収束に向かい、経済活動が再開するマレーシアで、オンライン配車サービスの乗車料金が高騰し、社会問題となっている。
そうした中、ジョホール(Johor)州発の乗り合いバンサービス「クンプール(kumpool)」は、配車サービスの半額程度の料金を武器に首都圏でサービス拡大を目指すと報告した。
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公共交通機関と住宅地を結ぶ「ラストマイル」の移動手段として、物価上昇に悩む庶民の目を集めそうだと伝えている。
「クンプール」は、ジョホール州最大のバス事業者コーズウエーリンク(Causeway Link)の完全子会社で、2020年01月に地元ジョホールバルで乗り合いバンサービスを開始した。
新型コロナの流行で人流に制限がかけられる時期があったものの順調に利用者を増やしており、アプリのダウンロード数は1万件を超えた。
「クンプール」の事業責任者ゴー・チュンヘン(Chun Hean Goh - Head - Kumpool)は、感染症の流行で人々が公共交通機関の利用を回避する中でも利用者を増やした背景について、「パンデミック(Pandemic/世界的大流行)で失業や収入減に見舞われた人々は、安くて便利な移動手段を必要としている.」と指摘する。
「クンプール」は、ちょうど路線バスと配車サービスの中間のような仕組みで、1台当たりの営業エリアは最大10km圏内に設定し、200カ所程度の停車ポイントを設けている。利用者はアプリ上で乗降地点を指定し、バンを呼び出す。停車ポイントは約500m間隔で設定されており、高齢者でも利用がしやすい。料金は距離に応じて加算されるが、複数人で利用するほど安くなり、おおむね配車サービスの半額程度で利用できるという。
停車ポイントは主に公共交通機関の駅や商業施設、病院、住宅地などで、利用者からのフィードバックや独自調査に基づき、随時追加しているという。