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トンガの火山噴火の反響音が6,200マイル(約10,000km)先で聞こた。

米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2022年06月02日に、2022年の幕開けはフンガ火山(Hunga volcano)の大噴火によって迎えられた。これほど大規模な噴火が地球を揺るがしたのは、約140年ぶりのことだった。

カリフォルニア大学サンタバーバラ校のロビン・マトザ教授(University of California, Santa Barbara's Robin Matoza)が率いる17カ国76人の科学者チームは、1883年のクラカタウ噴火(1883 Krakatau eruption)以来最も強い噴火の大気波の特性を明らかにした。

https://time-az.com/main/detail/77021

NSFが支援するこのチームの研究は、異例の短時間でまとめられ、噴火から発生した波の大きさを詳しく説明し、研究者はクラカタウからのものと同程度であることを発見した。

NSFの地球科学部門のプログラムディレクターであるエヴァ・ザンゼルキア(Eva Zanzerkia, a program director in NSF's Division of Earth Sciences)は、「この異常な火山現象が地球に与える影響を理解することは、前例のない一連の地球観測を組み合わせたこの科学者のチームなしでは不可能だったでしょう」と述べている。「この取り組みは、自然災害や地球深部、大気、海洋のつながりを研究する方法を変えるかもしれない。

このデータは、進化する波動場の卓越した解像度を提供すると、研究者は述べている。この成果は、Science誌に掲載され、噴火の大気波動について初めて包括的に説明した論文となった。

2022年01月14日の噴火により、火山の主噴出口が海面下に沈み、翌日の大爆発の呼び水となったことを示す証拠がある。その翌日の噴火は、6,200マイル離れたアラスカで聞こえるブームを含む、さまざまな大気波を発生させた。

また、地震による津波が発生する1時間前に、津波のような擾乱が起こるという珍しい現象が発生した。
「この大気波イベントは、現代の地球物理学的記録では前例のないものでした。」と主執筆者のロビン・マトザ教授は述べています。

また、共著者のアラスカ大学フェアバンクス校のデービッド・フィー(David Fee of the University of Alaska Fairbanks)は、「大気波は広い周波数帯域で全地球的に記録された。」「この驚くべきデータセットを研究することで、音響波と大気波の発生、伝播、記録についてより深く理解することができます。この噴火による大気波を理解することで、火山噴火や津波をよりよく監視できるようになることが、私たちの望みです。」と述べている。

2022-01-20---トンガの火山が教えてくれる火星と金星のこと。
2022-01-15---トンガの海底火山噴火に伴い、米国。日本に津波注意報が発令された。

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