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イギリスの国債管理庁、2024/25年度に総額£2,653億の国債発行を計画。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年03月08日に、金がないイギリス政府のDMO(Debt Management Agency/国債管理庁)は2024年03月06日に、2024/25年度に総額£2,653億の国債発行を計画していると明らかにしたと報告した。発行額は今年度の約£2,323億を上回り、新型コロナ対策で過去最高となった20/21年度の£4,860億に次ぐ水準となる見通しで、これまでの国債発行の大半を占めた長期債は需要の減退傾向を背景に減らし、短期債を中心とする計画だと言う。

新年度の国債発行計画は、イギリスのジェレミー・ハント財務長官(New U.K. Treasury Chief Jeremy Hunt)がこの日に発表した予算案に基づくもので、政府は予算案で、公的債務残高は現在の£2兆4,000億から28/29年度には£3兆に拡大するとの予測を示した。

2025年度の国債発行額を償還期間別に見ると、短期債が£953億で最も多く、これに中期債(£821億)と長期債(£490億)が続く。

ロイター通信によると、DMOトップのロバート・スティーマン(Robert Stheeman)はこれについて、「長期債の需要が徐々にだが目に見えて減っていることを考慮した.」と説明。イギリスにとって、長期債の価値が短・中期債と比べてやや低下しているとの考えを示した。


長期債の需要が低下している背景には、イギリスのリズ・トラス元首相(Former Liz Truss British Prime Minister)政権が2022年の補正予算案で財源の裏打ちのない大型減税を打ち出したことを受け、国債市場が不安定化したことがある。国内の年金基金はこれにより、運用資産価値が24%縮小。特に、長期債に多く投資する基金が影響を被っている。スティーマンは、長期債の需要減退傾向は今後、長期的に続くとみている。

さらに、コロナとイギリスのボリス・ジョンソン元首相(Former Boils Johnson British Prime Minister)政権によるBrexitも原因である。

イギリスは。財政的に当分苦しむ!

https://europe.nna.jp/news/show/2633705
https://www.nasdaq.com/articles/uk-plans-265.3-billion-pounds-of-gilts-in-2024-25-shuns-long-bonds
https://www.gov.uk/government/publications/spring-budget-2024/spring-budget-2024-html
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-03-06/uk-to-sell-265-billion-debt-broadly-matching-market-estimates?srnd=markets-vp
https://assets.publishing.service.gov.uk/media/65e759a9ce8540001c12c412/Debt_Management_Report.pdf
https://www.dmo.gov.uk
https://www.dmo.gov.uk/media/jdwfhfrl/auctioncalendar040124.pdf
https://www.gov.uk/government/organisations/uk-debt-management-office
https://www.gov.uk/government/publications/debt-management-report-2024-25
https://www.gov.uk/government/topical-events/spring-budget-2024
https://www.gov.uk/government/publications/spring-budget-2024/spring-budget-2024-html

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