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イプシロン6号機打ち上げ失敗の原因中間報告を公開。


日経 xTECH(クロステック)は2022年08月20日に、JAXA(Japan Aerospace eXploration Agency/国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は2022年10月18日、文部科学省・宇宙開発利用部会に、同年10月12日に発生した「イプシロン(Epsilon)」ロケット6号機打ち上げ失敗に関する事故調査の中間報告宇宙輸送技術部門 事業推進部 部長 佐藤 寿晃 イプシロンロケットプロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 井元 隆行による「イプシロンロケット6号機 打上げ失敗原因調査状況」を提出したと報告した。




「イプシロン」ロケット6号機は、ロケット第2段の燃焼終了後、第3段分離と点火前の姿勢制御がうまくいかなかったため、地上から指令破壊コマンドを送信して飛行を中断し打ち上げが失敗に終わったと判明した。


中間報告によると、第2段が搭載している小推力の液体ロケットエンジンを使った姿勢制御系「RCS(Reaction Control System)」の配管末端の圧力が規定通りに上昇していなかったため、RCSに推進剤が流れなかった。


そのため、第3段点火に向けたRCSによる姿勢制御は正常に行われず、ロケットの姿勢が崩れて第3段の正常な飛行が不可能になり、地球を周回する軌道に投入できないと判断し、9時57分11秒に、指令破壊コマンドの送信による飛行中断に至った。

JAXAでは、
[1]RCSの配管系に安全のために組み込んだ火薬で動作させるバルブ「パイロ弁」が故障して開かなかった。
[2]パイロ弁を動作させる電気系の配線に問題があった。
[3]配管そのものが何らかの理由で閉塞していた。
の3つの可能性があるとしている。

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