トンガの海底火山噴火に伴い、米国。日本に津波注意報が発令された。
CNNは2022年01月15日に、南太平洋の海底火山が激しく噴火し、火山灰とガス蒸気を空中に放出した後、トンガの最大の島トンガタプ島(Tonga's largest island, Tongatapu)に津波が押し寄せ、首都に波が押し寄せたと報じられたと報告した。
CNN系列のRNZ(Radio New Zealand/ラジオ・ニュージーランド)によると、波はトンガの首都ヌクアロファ(Nuku'alofa, Tonga's capital)の海岸線を横断し、沿岸の道路に流れ込み、土地の浸水が発生した。
一方、トンガのトゥポウ6世(Tonga's King Tupou VI)は王宮から避難し、警察と軍隊が王をマタ・キ・エウア(Mata Ki Eua)の別荘に急がせたという地元メディアの報道を引用して、RNZは伝えた。
RNZによると、津波はトンガのフォヌアフォウ島(Tonga's Fonuafo'ou island)の南東約30km(18.6マイル)、ヌクアロファ(Nuku'alofa)の北約65km(40マイル)にあるフンガ・トンガ・ハアパイ火山(Hunga-Tonga-Hunga-Ha'apai volcano)の噴火の後に発生したものである。
RNZによると、この火山は2022年01月14日金曜日に最初に噴火し、20キロ(12.4マイル)の上空に火山灰のプルームを飛ばした。2回目の噴火は、2022年01月15日土曜日の午後5時26分(現地時間)に発生したとRNZは伝えている。
衛星画像は、噴火から広がる巨大な灰の雲と衝撃波を示した。
RNZによると、ヌクアロファでは2022年01月15日土曜日の夕方、空から灰が降ってきて、電話回線はダウンした。
この噴火は太平洋全域に影響を及ぼし、ニュージーランドと日本の一部からアメリカまで、津波警報と注意報が発令された。
https://time-az.com/main/detail/76030
トンガの島々と日本の一部に津波警報が出され、ニュージーランドの北島、カリフォルニアからアラスカまでのアメリカ西海岸、およびカナダのブリティッシュ・コロンビアに津波警報が出された。
毎日新聞は2022年01月16日日曜日に速報を報告し、気象庁は2022年01月16日午前0時15分、奄美群島、トカラ列島に津波警報を発表し、ただちに避難するよう呼びかけた。
午前2時54分には岩手県にも津波警報が発表された。
気象庁によると、午前2時50分現在、鹿児島県奄美市小湊で最大1.2m、岩手県の久慈港で最大1.1m、東京都小笠原村父島、和歌山県御坊市、高知県土佐清水市など5地点で最大0.9mの津波を観測。
北海道から鹿児島県にかけての太平洋側の各地でも0.5m前後の津波を観測している。
津波は繰り返し到達しているとみられ、今後さらに高い津波が到達するおそれもあり、注意が必要だと呼びかけた。
気象庁は、奄美群島とトカラ列島、岩手県で予想される津波の最大波は約3mとしている。
気象庁は、津波警報に加えて、北海道から沖縄県にかけての太平洋側の広い範囲に津波注意報を発表した。
鹿児島県警奄美署によると2022年01月16日午前0時半現在、奄美市など奄美大島本島での被害は確認されていない。奄美市に住む男性は「ラジオで津波の情報を聞いたので高台に避難している」と話した。
奄美市によると、2022年01月16日午前0時50分現在、けが人や建物の被害の情報は入っていない。
奄美海上保安部(鹿児島県)によると、2022年01月16日午前0時40分現在、奄美本島沿岸部で船の被害情報は入っていない。
小笠原村役場と警視庁小笠原署によると、2022年01月16日午前0時半現在、津波が観測された父島で被害の報告はないという。
東日本大震災で津波被害を受けた岩手県沿岸地域では、避難指示が出された。
陸前高田市は震災後にかさ上げした高田、今泉地区を除く市内の浸水区域に避難指示を出した。
8カ所の避難所を開設し、1人が避難しているという。
久慈市は海岸付近や海にいる人を対象に避難指示を出した。
山田町と岩泉町、田野畑村でも避難指示を出すとともに避難所を開設。
山田町では16カ所を開設し、8人が避難している。
岩手県などによると、これまでに被害の情報は入っていないという。
一方、北海道えりも町は防災無線で沿岸部の町民に避難を呼びかけた。
苫小牧市では午前4時の満潮に向け、防災担当職員4人が情報収集中という。
浜中町は水門4基を閉じるなどの対応を取った。
函館市は市役所に自主避難所を開設。
函館市によると、午前2時前の時点で15人の市民が避難している。
日本経済新聞 電子版は2022年01月15日に、日本外務省によると、トンガの在留邦人は2020年10月現在で35人。安否確認を急いでいる。ヌクアロファで高さ80cmの津波を観測。米国気象当局によると、ハワイ州カウアイ島でも最大約80cmの津波を観測した。
ロイター通信によると、噴火したのは、ヌクアロファから北約65kmにあるフンガトンガ・フンガハーパイと呼ばれる海底火山。
南太平洋のアイランズ・ビジネス誌がFacebookで現地からの情報として伝えたところによると、複数の爆発音が響き、雲のような灰が空に立ち込めた。住民は高台に逃げた。トンガの国王ツポウ6世もヌクアロファにある王宮から脱出し、警察などの車両で別荘に避難した。
トンガは約170の島から成り、36島に人が定住。人口は約10万7千人。
総務省消防庁によると、全国7県で少なくとも21万人が避難指示の対象になった。
避難指示が出ている7県は青森、岩手、宮城、千葉、高知、宮崎、鹿児島。徳島県も一時対象地域があったが、解除された。
千葉県内のJR在来線で一部区間が運転を見合わせるなど、交通への影響も広がっている。日航によると、国内線の鹿児島県・奄美大島発着便など27便が欠航となる見通しだと伝えている。
首相官邸は2022年01月16日に、危機管理センターに官邸連絡室を設置した。首相官邸の災害・危機管理情報のTwitterで「関係府省が連携し対応に全力を挙げる」と説明した。
気象庁は当初、噴火の日本への影響について、若干の海面変動はあるものの被害の心配はないとしていた。
だが2022年01月15日夜以降になって全国の広い範囲で津波が観測されたと報告している。
米国のTsunami Advisoryの情報
Origin Time: 2022/1/15 13:26:30
Location: near the Tonga Islands
Magnitude: 1
Event Depth : 1 Mi.
Lat : 20.5 ° S
Lon : 175.4 ° W
20.5°S 175.4°W
20°30'00.0"S 175°24'00.0"W
または、
-20.500000, -175.400000