「In the Heights」は「アップタウンの美しい世界全体」を見せる文化の祭典!?
米国の新聞「ニューヨーク・デイリー・ニュース(New York Daily News)」は2021年05月24日に、「In the Heights」のスター、アンソニー・ラモス(Anthony Ramos)は、宝くじの当選をテーマにした歌と踊りのナンバー「96,000」を撮影したとき、大当たりしたような気分になったと報告した。
数十人のダンサーに囲まれたラモスは、大きな夢を歌ったこのアップビートな曲が、アッパーマンハッタンのハイブリッジプールにある映画ミュージカルのセットを満たしていることに、情熱を感じていた。
ワシントンハイツのラテン系コミュニティを題材にしたこの映画は、その瞬間、特にパワフルに感じられた。
「寒かったですね。寒いし、雨も降っていた」とラモスは「ニューヨーク・デイリー・ニュース」に語っている。
https://time-az.com/main/detail/74489
「理想的な労働条件ではありませんでしたが、キャスト、特にダンサーたちがこの嵐の中を乗り越えていくのを見て、私たちは『これは文化のためだ!』と叫び続けました。」
「特にあの3日間の撮影では、これは私たちの誰よりも大きな問題だと感じました。」
トニー賞を受賞したリン=マヌエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)の舞台ミュージカルを映画化した「In the Heights」は、2021年06月9日にトライベッカ映画祭でプレミア上映され、2021年06月11日から劇場およびHBO Maxで公開される。
この映画は、誰もが自分の目標に向かってたゆまぬ努力を続ける、活気に満ちた地域に住む人々のさまざまな経験を描いている。その中で、ラモス演じるボデガ(bodega)のオーナー、ウスナビ(Usnavi_は、いつか家族の故郷であるドミニカ共和国に帰ることを夢見てお金を貯めている。
物語の大部分はラテンとヒップホップの音楽によって語られ、このような規模のハリウッド映画ではあまり見られない観客に向けた文化の祭典となっている。
家族の中で初めて大学に進学したスタンフォード大学の学生ニーナ(Nina, a Stanford University student)役で映画デビューしたレスリー・グレイス(Leslie Grace)は、「このようなことを表現した映画がついに登場したことに、私はとても興奮しています。」「この映画は、私が子供の頃に見たいと思っていた映画で、私にもできるんだと教えてくれました。私の外見をそのままに、出身地をそのままに、私のような両親と家族を持ち、このような夢を達成することができるのです。」
ブロンクス(Bronx)生まれの26歳のグレースは、「Díganle」や「Duro y Suave」などのヒット曲で知られるドミニカ系の歌手で、彼女は、主人公と同じく、家族の誰とも違うキャリアを追求し、それに伴うプレッシャーや責任を理解している。
出演者の多くは、自分の人生と映画の間に類似点を見出している。
ブロードウェイの「ハミルトン(Hamilton)」でオリジナルのジョン・ローレンス(John Laurens)とフィリップ・ハミルトン(Philip Hamilton)を演じたラモスは、プエルトリコ人としてのルーツとブルックリンでの幼少期を感じている。
主演のメリッサ・バレラ(Melissa Barrera)は、メキシコ生まれで、高校生の時とニューヨーク大学(New York University)の学生時代に、ブロードウェイの「イン・ザ・ハイツ(In the Heights)」を15回ほど観た。
モンテレイ(Monterrey)出身のバレラは、「ブロードウェイの舞台で、メキシコの国旗を見たのは初めてでした。」「そのこと自体が、私を感動させ、影響を与えました。私はすでにミュージカル・シアターが大好きで、残りの人生でやりたいことはこれだと思っていましたが、私の出身地ではそんなことをする人はいないのではないかという疑問もありました。私の出身地ではそんなことをする人はいないし、演技の仕事をする人もいないし、ましてや演劇の仕事をする人はいない。ましてや演劇の道に進む人はいない。そのような疑問は、あの瞬間に解消されました。」
30歳バレラは、この映画が同じように表現できることを願っている。
「私は、この映画が、私たちの文化を称え、先祖に敬意を払うような、志の高い、前向きな映画であることをとても嬉しく思います」とバレラは語った。
「In the Heights」は、映画の中でビジネスマンのベニーを演じるコリー・ホーキンス(Corey Hawkins)が、ブロードウェイで初めて見たショーであった。
ホーキンスは、ジュリアード音楽院(Juilliard School)で学んでいた頃にワシントンハイツ(Washington Heights)に住んでいたことがあり、この映画でマンハッタンの別の側面を見ることができたことに感激している。
ホーキンスは、「ニューヨークにはそんなオーラが漂っていますが、ニューヨークを作っている人たちがたくさんいます。」「その声を伝えることができ、その表現を示すことができ、皆さんの生活も重要であることを伝えることができます。皆さんの経験や文化、食べ物、ボデガ。些細なことがとても重要で、それがあなたに尊厳を与えるのです。」
本作には、「It Won't Be Long Now」、「Breathe」、「Paciencia Y Fe」など、舞台でも人気の高いミランダの楽曲が登場する。
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