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EU理事会、ドイツの賛成受け、ICE車販売禁止案を承認。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年03月29日に、EU(European Union/欧州連合)は2023年03月28日に、2035年までにEU域内で販売される乗用車およびLEV(Low Emission Vehicle/低公害車)
LCV(Light Commercial Vehicle/小型商用車)の新車を原則的に全てZEV(Zero Emission Vehicle/ゼロエミッション車)とする法案を承認した。「eフューエル(eFuel)/合成燃料」のみで走行するICE(Internal Combustion Engine/内燃エンジン)の販売を特例として認める措置を取ることで、反対していたドイツが賛成に回った。

同法案は、30年までに新車の二酸化炭素(CO2)排出量の平均値を乗用車では対21年比で55%、LCVでは同50%減らし、35年までに100%削減することを義務付けるもの。同年以降は事実上、ガソリン・ディーゼル車などのICE車に加え、HV(Hybrid Vehicle/ハイブリッド車)やPHV(Plug-in hybrid Vehicle/プラグイン・ハイブリッド車)の新車も販売できなくなる。

そのため、大規模な自動車産業を抱えるドイツやイタリアはこれに反対し、先には、両国にポーランド、ハンガリー、チェコ、ルーマニア、スロベニアを加えた7カ国がeフューエルを使用するICE車を特例とすることを提案。これを受け欧州委員会は、CO2とグリーン水素から生産され、排出量実質ゼロと見なされるeフューエルのみで走行するICE車の販売を特例として認める措置を取ることで、ドイツと合意した。

ただし、eフューエルと共にバイオ燃料も特例とすることを望んでいたイタリアに加え、ブルガリアとルーマニアは今回の投票を棄権。ポーランドは反対票を投じた。

EC(European Commission/欧州委員会)は201年07月にこの法案を公表した。2023年02月に欧州議会で可決されたものの、ドイツなどの反対で承認のめどが立たなくなったことで、EU理事会は3月7日に予定していた採決を延期した。今後は官報掲載を経て、正式に発効する。

https://europe.nna.jp/news/show/2500309
https://www.electrive.com/2023/03/28/eu-member-states-adopt-ice-sales-ban-almost-unanimously/

https://www.consilium.europa.eu/de/press/press-releases/?dateTo=2023.03.28&filters=1638
https://www.deutschlandfunk.de/nachrichten/barrierefrei
https://www.bmuv.de/themen/europa-internationales/europa/ratstagungen-der-eu-umwelt
https://www.consilium.europa.eu/de/meetings/env/2022/06/28/

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