中国のハッカーが18か月間米国の通信ネットワークで暴れ回り、100万人以上の情報を入手

米国の噂のチャンネル新聞「ニューヨークポスト(New York Post)」は2025年01月05日に、中国とつながりのあるハッカーらが、米国の通信監視システムネットワークに18か月間も気付かれずに侵入し、100万人以上のデータを収集したと報じられているが、その悪行の全容はいまだに不明だという。

WSJ(Wall Street Journal/ウォール・ストリート・ジャーナル)によると、2023年半ば頃から、中国の諜報機関とつながりのあるハッカー集団「ソルト・タイフーン(Salt Typhoon)」の一員である悪質なサイバー侵入者が、ベライゾン、AT&T、裁判所支援の監視に使われるシステムに侵入した。

後者のシステムには、米国政府が中国のエージェントであると疑っていた個人が関与していたと報じられている。

どの企業かは明らかにしていないが、ハッカーらは米国の通信ネットワークに18か月間、別の企業のネットワークに6か月間侵入したと同紙は主張している。

その間、ハッカーらはドナルド・トランプ次期大統領(President-elect Donald Trump)、J・D・ヴァンス次期副大統領(Vice President-elect JD Vance)、カマラ・ハリス副大統領(Vice President Kamala Harris)、および彼らの周囲にいる個人に関連する通話や電話回線を標的にしていた。

報告書によると、ハッカーらが特に狙っていたのはワシントンDCから発信される通信で、彼らは100万人以上のIPアドレス、電話番号など、膨大な量の情報を入手したという。

匿名の上院議員は昨年、このハッキングについてワシントンポスト(Washington Post)に「（これは）わが国史上最悪の通信ハッキングだ([This was] worst telecom hack in our nation’s history — by far,)」と不満を漏らした。

WSJによると、驚くべきことに、サイバー犯罪者が特定された後、彼らは戦術を変え、その所在の特定と阻止がさらに困難になったという。

彼らは、一般市民が侵入を知った後も、10月まで企業の盗聴システムに潜んでいたと報じられている。

侵入者はネットワーク内にいた間、システムエンジニアを装い、周囲に溶け込むために活動を隠そうとした。しかし、当局は最終的に、ハッカーらが盗んだデータを世界中に流し、中国に持ち込むのを観察できた。

「我々は大量のデータが取得されたことを確認した」とFBI当局者は同メディアに語った。

https://nypost.com/2025/01/05/us-news/chinese-hackers-ran-amok-in-us-telecom-network-for-18-months-got-info-on-over-1-million-people-report/
https://abc7ny.com/post/china-hack-chinese-hackers-gain-access-millions-american-cellphone-records/15622337/
https://www.bbc.com/news/articles/c86w2evj05do
https://www.bbc.com/news/articles/c3weye2j0e7o
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-68659095
https://www.theguardian.com/us-news/2024/dec/30/china-treasury-cyberattack
https://www.reuters.com/technology/cybersecurity/us-treasurys-workstations-hacked-cyberattack-by-china-afp-reports-2024-12-30/
https://www.nbcnews.com/tech/security/chinese-hackers-stole-americans-phone-data-8-telecoms-us-officials-say-rcna182942
https://edition.cnn.com/2024/10/05/politics/chinese-hackers-us-telecoms/index.html