エルデンリングについて根拠のない妄想を垂れ流す
もういくつ寝ると
フロムソフトウェアに手によるアクションロールプレイングゲーム、エルデンリングのダウンロードコンテンツことShadow of Erdtreeが発売になります。2024年6月21日発売。
以前、フロムゲーは考古学としても楽しめるという記事を書いたような気がしますが、今回はその続編。ゲームとしてトロコンを楽しむだけでも250時間くらい費やしましたが、考古学的に楽しむとなるともっとです。その追加要素が来る。
つまり、いまある本編の謎に加えて新たな謎が増えるということ。
普通の感性でいくと追加コンテンツは本編の補足説明を行うものだろうと思います。ですがこれまでの実績からフロムゲーのDLCで本編の謎が明らかになったということは稀ではないでしょうか。追加要素により本編の謎を説明する仮説が補強された、みたいなことはあったと思いますが。
なので、テキトー吹くなら今のうちであるということ。
というかDLC用キャラ作ってる最中に思い至ったことがあり、自分の脳に仕舞い込んでおけなくなっただけであります。
■履歴
初稿:24/4/1
追記:同上
追記:24/4/3:永遠の都が隕石で埋まったという表現の誤りについて
結論と前置き:エルデンリングはサイエンスファンタジーである(真顔)
そう感じている。どこでそう感じたかと言われれば、リムグレイブではじめて月を見上げた時。ラダーンを討伐して流れ星が降り注いだ時。
自分にとってファンタジーとは「宇宙が現実とは違う姿の世界」を指す。
ファンタジーの世界に現実と同じ月があり、宇宙があったとする。
そうなるとニュートン物理学もアインシュタイン方程式も存在することになり、つまりそこは現実の延長の世界なので「純粋な幻想の世界」ではない。
「科学を元にした幻想の世界」だと思う。だからその世界で「魔法や奇跡」があったとすればそれは「科学を元にした魔法および奇跡」と考えられる。
エルデンリングがSFだと判断した理由はもう一つある。それは指読みの老婆の台詞
「二本指様が大いなる意志と交信するには何千年もかかるかもしれない」(意訳)
これって光で通信を行ってるってことじゃないの?
ファンタジーであれば神とその従僕の会話にタイムラグなんて必要ないと思う。ここであえて「時間がかかる」と表現したということは、そのことに大きな答えの一つがあるからでは?
あとは火の巨人の腹に開いた一つ目に「木星の極にある渦」が描かれたりとかもあるが、このへんはデザインモチーフとでも言うべきものなので、とりあえず置いておく。
巨人の遺骸
ケイリッド、禁域、巨人山嶺。この3カ所ではプレイヤーキャラクターの背丈の何倍も大きい頭蓋骨が転がっている。いや、全身が埋まっていると言ってもいいかもしれない。多くの頭骨は首が座った状態で大地から露出しているからだ。掘削すると胸骨、全身が見つかるかもしれない。
かつてこの大地を、この巨人が闊歩していたのか。
彼らは何故しんだのか。そしてなぜ大地に埋まっているのか。
狭間の地、その大地
エルデンリングプレイヤーにとって埋まっているものと言われるとすぐに思い当たるものがある。地下世界だ。
地下にはシーフラ河とエインセル河の2つの大河が流れている。この川辺にはかつて3つの巨大都市『永遠の都』が栄えていたが、とある事件を期に地の底に埋められてしまった。狭間の地はこの地下大空間の上にあるのだ。
当然というか、この地下大空間は海面よりかなり低い位置にある。狭間の地という場所は大海に囲まれた孤島であり、付近に陸塊は見当たらない。二つの大河を埋め立てた土砂はどこから来たのか。
答えは土砂ではない、だ。ゲーム中に表現された事柄から考えるとそうなる。二つの大河、三つの都市を埋めたてたのは巨人の遺骸だ。
もしかしたら2つの大河のほとりに反映した巨大都市は、自分達を埋め尽くせるほどの岸壁に囲まれていたのかもしれない。
巨大都市を埋めて滅ぼしたのは、重力を操る能力を持つ獣『暗黒の落とし子アステール』という星外生物。これの能力をもってすればそのような岸壁を崩すことはできるかもしれない。
しかし岸壁のあるなしは判断できず、それよりもわかりやすい巨人の亡骸が地表にあるのだ。
大地とそれを形作った生命体
巨大都市を滅ぼしたアステールは以下の通り『悪意ある流星』と呼ばれている。
『遥か彼方、光の無い暗黒で生まれた星の異形。それはかつて、永遠の都を滅ぼし彼らから空を奪った、悪意ある流星である』
加えてこのアステールは『アステールメテオ』という魔法を使う。隕石を召喚して雨あられのように降らせるものだ。作中テキストにもこの力が永遠の都を滅ぼした、とある。都を埋没させた土砂は魔法で持ってきた流星群だったわけだ。
つまり地表に見られる巨人の遺骸は、流星群そのものであった可能性がある。
流星=巨人。少し突飛かもしれないが可能性はある。エルデンリング作中では『星』と『命』を関連付ける言葉がいくつか存在する。
先ほど言及したアステールだが、これそのものが『流星』であり『巨人のような頭蓋』を持つ『獣』つまり生き物である。
また白王、黒王という種族もいる。それぞれが斥力、引力を操る身長2m程度の人型種族である彼らは『隕石から生まれた』という伝承があるのだ。
作中世界『狭間の地』へ『流星』としてヒトガタの生命体が大量に送り込まれたと考えても良いのではないだろうか。
その流星は人型の頭蓋骨を持つ生物であった。それはゲーム中の神よりも上位の存在『大いなる意志』に背いた『永遠の都』を地中深くに埋めて滅ぼし、その流星の土砂の上に新たな生命と人類、そして文化が発展する舞台を整えたのだと想像する。
人類と大いなる意志
ゲーム世界『狭間の地』。その大地はヒトと同じ形を持った生命体の亡骸を積み上げて出来ていた。
この話は突飛だが、別の種族でも同じことが起きているのを目にすることが出来る。
『狭間の地』の東の果てで宙に浮く遺跡群『崩れ行くファルムアズラ』だ。
この遺跡は崩壊しつづけながら宙に浮いている。例えるなら天空の城ラピュタのハードモードだ。裂けて割れて行く岩塊の上に精緻な巨石建造物群が、これまた崩れながら建っている。
この岩塊が、ただの岩ではない。竜で出来ている。この遺跡の地盤は竜の亡骸で出来ているのだ。
作中世界にて竜、その前の世代は『古竜』と呼ばれ、作中世界の文化が出来上がる前の先史文明を担う存在だったというのだ。人類の代わりに龍が支配する世界があったわけだ。
ここで作中アイテム「竜傷脂」のテキストを紹介する。
『竜は、古竜より生じたとき、岩のウロコを失った』
これは「現在の竜は古竜から生まれ落ちた。そして劣化した」ということではないだろうか。
実際、作中で古竜というとグランサクスが思い浮かぶが、その大きさに圧倒される。
これが代を経ると、だんだん小型化していっているように思われる。
巨大な古代種。彼らの亡骸で出来た大地。小型化した現行種族。
狭間の地とファルムアズラ。ファルムアズラは狭間の地の中にあるイチ遺跡だが、対象関係が見て取れる。この関係性が真実だとしたら、狭間の地のルールはこうなる。
支配種は先祖の亡骸を大地に、その上で栄えている。
結論
というわけでまとめてみよう。
Q.狭間の地各地の巨人は何者か。なぜしに、なぜ埋まっているのか。
A.巨人たちは現行人類の祖先。
彼らは「大いなる意思」によって地表に降着し、前時代を埋め立てるためにしんだ。
蛇足
作中の魔法使いたちは『輝石』と呼ばれる鉱石を用いて魔法を発動させる。彼らの学問と探求は「星の生命」を解明することであるとされる。加えて彼らが用いる『輝石』は鉱山から採掘されるもので、当然大地を掘りぬいて採集される。
そのためか彼ら魔術師の体内には『原輝石』と呼ばれる結晶が生じることがある。
ゲーム中のNPCキャラクター達の中で商人としての役割があるものを殺害すると『鈴玉』というアイテムをドロップする。これはゲームシステム的には商人キャラクターを失っても商店そのものが消えてしまうという事態を避けるためのもので、『鈴玉』を拠点に持ち帰れば商店の利用を継続できる。
この鈴玉が『輝石』のように結晶化をはじめている者がいる。たとえば魔術教授セルブス。彼はかつて魔法学院で教授職にあった。彼の死後残される鈴玉からは結晶が生え始めている。
このことから『鈴玉』が『原輝石』になっていくのではと考えられるのではないだろうか。となると、商人は全て体内に『鈴玉』=『輝石』を抱えていると言えるのではないだろうか。
商人と一般人はゲームシステムの上では別の者。しかし考察的にここは同一のものとする。
つまり作中人類は全て体内に『鈴玉』=『輝石』を抱えている。
魔術師セレンによれば
『…輝石とは、星の琥珀なのだ
金色の琥珀が、古い生命の残滓を、その力を宿しているように
輝石には、星の生命の残滓、その力が宿っているのだよ』
源流の魔術師ルーサットは『最も星の子に近づいた』魔術師であるという。その頭部はアステールの頭部にどこか似ている。アステールは『暗黒の落とし子』という二つ名を持つ。
星には生命が宿っている。アステールや白王、黒王がそうだ。
空から流星として降り、巨人として狭間の地に根を下ろした人類。
巨人は死んで大地になり、いまは岩のようになっている。そこを掘削して手に入る輝石。この輝石は、巨人の鈴玉ではないだろうか。
もしそうだとすると作中の全人類は鈴玉、あるいは輝石というコアを持つ生き物ということになる。
蛇足の蛇足
人は体内に鈴玉を持っている。これは輝石と同じものであり、空から落ちてきた隕石に由来する。
エルデンリング作中に『星光の欠片』『琥珀の星光』というイベントアイテムがある。隕石に由来するアイテムだ。
セルブスは前者を用いて人間の意思を消し、人形のようにしてしまうことが出来る。
仮定する。
隕石として降り注いだ巨人、アステール等が砕け輝石の欠片のようになってしまったのが『星光の欠片』だとする。
本来形作られる肉体が無くなってしまったコア。そのコアが命令を送るべき肉体はどこにもない。
セルブスはこれに手を加えて飲み薬にし、人間に投与することで、その人間の鈴玉=輝石=コアに手を加えることが出来るのではないだろうか。
コアに記録された命令系統を漂白し、外部からの命令に従う傀儡にしてしまうことが可能なのではないか。
そしてその技術は永遠の都ノクローンで、夜巫女の双子を実験体に完成された技術なのではないだろうか。
永遠の都はアステールに滅ぼされた。そのためかノクローンは上位存在である大いなる意志に挑むために様々な研究をしていた。
王の偽造。
大いなる意志に通用する武器。
そして傀儡。
これらの技術はその一部なのだろうか?
蛇足×3(24.04.01/12:50追記)
大いなる意志が狭間の地に送り込んで生命体は2種類あると言って良いかもしれない。
古竜はじめドラゴン。巨人はじめ人間。どちらも骨格を持つ生き物だ。
ここに例外的に持ち込まれたのがエルデの獣だ。こいつには骨格が無い。
本稿の妄想が正しいとして、『大いなる意志』が巨大な生命体を狭間の地に送り込むとそこから新たな種、新たな大地、新たな文明がはじまる。
本編後の世界はエルけものような光輝く軟体生物の時代になるのだろうか。
あるいはエルけも=黄金樹という考察があるが、植物の時代がはじまるのだろうか。
修正(24.04.03/08:00追記)
本文中、永遠の都が最初は露天だったがそれをアステールメテオで埋め立てられたとする内容を書いたが訂正する。
最初から地下都市だったっぽい。
竜人兵のテキストと、現地の建築物があきらかに洞窟内に建設されることを前提に作られているため。
おわりに
DLCが楽しみですね!!!!
考古学的にいくとDLCは新たな遺跡の発見と同じこと。
ここに書いた妄想が間違いであると示される可能性は十分にあります。
その瞬間を、今か今かと待ちわびています。
サポートなど頂いた日には画面の前で五体投地いたします。