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障害児育児は少しずつ世間から置き去りにされていく
3歳になると幼稚園の面接の話をよく聞く。自宅保育組の子どもたちも少しずつ社会に出ていくわけだ。
息子は一歳8ヶ月で保育園に入り、2歳の4月から療育に通っているから社会デビューはその子たちより早い。
でも息子はまだ簡単な受け答えができないし、幼稚園の面接なんて遠い世界の話のようだ。
今日も私と息子は赤ちゃんの頃からよく行っている井の頭文化園に遊びに行った。息子は相変わらず動物にはあまり興味を示さず、動物の周りを囲むフェンスや柵をよじ登りガジガジかじる。
横にいる息子より小さい子どもが、動物を指差して親に話しかけている。共感の指差し、親への声かけ。抱っこ紐の中から地面の落ち葉を指差し、見て見てとアピールする乳児。「ああ、あの子は健常児なんだな」心の中でどうしたって思ってしまう。
息子は息子だし、息子の良いところもたくさんある。でもこうしてどんどん幼い子に追い抜かれて、同い年の子たちには置いていかれて、私たちはずっと成長しないまま、同じ位置に立ち尽くしているしかないのかと思うと、やはり悲しい気持ちになる。
息子と公園で遊ぶのは楽しくやさしいしあわせな時間だ。
でも月日が経つにつれ、ただ楽しいだけでなく、悲しい気持ちも同時に抱えていかなくてはいけないんだと、そういう人生を受け入れて進んでいかなくてはいけないんだと、突きつけられたような秋の午前中だった。
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