BH: Osaka LL Auroraデッキ紹介
初めまして。Dieneと申します。
初投稿になります!
本名はすでに公にされていますが、インターネットの世界ではニックネームを使うのも一興でしょう。
長い間MtGをプレイしてきましたが、2024年5月からFaBを始めて急速にのめり込み、その影響でMtGでもおろそかになっていた競技シーンに再び足を踏み入れることになりました。
その後、運よくナショナルチャンピオンシップでファイナリストとなり、ワールド2024のチームカップに参加する機会を得ることができました。これは、チームカップで使用するために作成したデッキです。
チームカップでは信じられないほどの手札事故が続き、惨敗しましたが、日曜日のBattle Hardenedでは多くのプロプレイヤーを相手に良い成績を収めることができたため、このデッキの構築と使用方法を説明したいと思います。
LLフォーマットでのアウローラの戦い方
基本的に、LLアウローラも平均5~6ターンでゲームが決着する高速アグロデッキです。
ただし、CCよりも物理+アーケインの複合ダメージを与えるコンボの種類と火力が高いのが特徴です。
Ball Lightningを最大限に活用した1ターンの火力は、なんと40+ダメージを与えることが可能で、アウローラの展開が思い通りに進めば、完全に防御に徹する相手でも2ターン以内に倒すことができます。
その一方で、デッキの平均防御力が1.5未満という、現在のLL環境全体でも最も低い防御力を持つため、強力なOn Hit効果を持つデッキ、つまりガーディアンに非常に不利です。
防具が壊れる前に得た貴重な時間を活用し、倒される前に相手を制圧しなければならない、さらに攻撃的な形態を取っています。
つまり、ガラスの大砲…いえ、ガラスのミサイルです。
デッキ構成は以下の通りです。
デッキ構築
ライトニングカード
このデッキのアルファでありオメガとも言える核心パーツ。
赤・黄・青の3種類を各3枚ずつ採用しています。
CCで使用するFlicker Wispをメインデッキに9枚投入しているのと同等の効果があります。
効果はこのカードから適用されるため、記載された3ダメージが通る場合、実際には4ダメージを与えることができます。
さらにコンバットチェインが維持されていれば、すべてのカードに効果が適用され、同じ効果がすべてスタックされるため、単純にこのカードを2枚プレイしてヒットさせるだけで4+5の合計9点を与えることが可能です。
各カードごとの様々な連携効果については項目ごとに説明します。
すべてヒットすると0コストで5ダメージを与えるカード。CCでもよく使われるカードなので詳細な説明は省略します。
このカードをMeldで使用した後にBall Lightningがヒット、または同じチェインで他の攻撃がヒットしてBurn Upの効果を発動させた場合、BLの効果が適用されます。
攻防一体で使用可能な万能カード。詳細説明は省略します。
BLにこのカードを使用して手札に戻した場合でも、BLの効果はすべてスタックされます。BL(r) > Somersault > BL(r)とプレイすると9点のダメージを与えられます。
BL(r) > Somersault > BL(r):気付くのがムズいルールリングだったのですが、この場合BLの効果は1回しか適用されないらしいです。
多様な用途で使用可能なターンスターターとして定評のあるカード。CCとほぼ同じ用途で使います。BLとの特別な連携はありません。
インスタントと組み合わせることで簡単にGo Againを得られる強力なカード。BLとは特別な連携はありません。
複雑なルール質問を生み出すことで知られるこのカードは、LLでもプレイ可能です。CCとほぼ同じ使い方です。
Ball Lightningとの連携は特別にはありませんが、コンボ状況下ではGF > Lightning Greaveの組み合わせを通じて、総合的なダメージを大きく増やすことが可能です。
攻撃を強制的にヒットさせるアウローラの友。
「Lightning Pressを持っているけど、それで本当にブロックして大丈夫?」という表情でプレイする姿勢がいつも大事です。
BLとの連携は一見ないように思えますが、コンバットチェインにBLが1枚でもある場合、実質すべての攻撃カードがヒット時効果を持つのと同じなので、CCよりも体感性能が高いです。
CCでは手札の組み合わせ上、Go Againを得るためにアーセナルに入れることが多いですが、BLを9枚投入することでより高速化されたため、使用頻度は低くなります。
とはいえ、0コストで4+ダメージのGo Againカードは貴重であり、このカードより高効率なカードはほぼ存在しません。
アウローラをプレイする理由そのもの。CCでもFlicker Wispとのコンボは強力な爆発力を持っていますが、LLではさらに圧倒的な爆発力を発揮します。BLがコンバットチェインに存在している間に発動されるArc Lightningのダメージも増幅されます。そのため、ALを使用したターンにBLを含めて何回アクションを行うかが非常に重要です。
また、AL使用後のCash inやGold Tokenの使用、Runechant生成など、コンバットチェインを閉じる要素はできるだけ先に行うのが良いです。
複数のBLやSomersaultを組み合わせて、2 > 3 > 4点と増幅していくアーケインダメージと物理ダメージを駆使することを目指しましょう。
相手にブロックについての悩みを常に与えるカード。LLでも強力に使用できます。Ball Lightningのおかげで、ドローを通じたダメージ期待値がさらに高まるため、相手に大きなプレッシャーを与えることができます。
Chaneメタカード。Soul ShackleはAura Tokenです。Arc LightningやSting of Sorceryを使用したターンに組み合わせると、相手のすべてのSoul Shackleを破壊することが可能です。
またはArcanic ShockwaveやStatic Shockを使用したターンに組み合わせて2~3個のSoul Shackleを破壊するだけでも、相手のテンポを大幅に削ぐことができます。
CCと同じ用途で使用されるため、特別な説明は省略します。Ball LightningのおかげでCurrent Funnelの低火力が多少補われているのは小さなシナジーポイントです。
エレメンタル & ルーン剣士カード
BLの後にFuseを行うことでダメージを増幅でき、期待値が7+になる可能性のある0コストブロック3のカード。
採用枚数は好みに応じて調整可能だと思います。
シンプルにGo Againを得られる強力なアタックカード。こちらは固定で3枚採用。
CLVがセットされている場合、相手にピッチコストを常に残すよう強制する強力なディフェンスリアクション。
防御力の高さを重視する場合は、Sink Belowを採用することも選択肢です。
BLの後にヒットさせた場合、期待値が7+になる可能性のある0コストブロック3のカードそのII。
こちらも採用枚数は好みに応じて調整可能だと思います。
第2のArc Lightning。かつて輝いていたコンボは補助コンボに落ち着いたものの、依然として強力です。
使用後にBLで攻撃すると即座に2点のアーケインダメージを与えることができ、Arc Lightningと組み合わせると相手を素早くノックアウトすることが可能です。
共通カード
どんな状況でも高効率を発揮する万能カード。
3枚採用しない理由はありません。
運要素はありますが、ペナルティなしで0コスト4ダメージのGo Againを高確率で得られるカード。
BLとの直接的な連携はないため、採用枚数は好みに応じて調整可能です。
唯一の弱点はGo Againを持たないことであるくそつよカード、アウローラならば簡単に克服できるので3枚採用は必須です。
CCのアウローラとは一味違うプレイ感を生み出すカード。このカードの存在により、Aether Ironweaveを採用しなくてもCrown of Dominionが単独で運用可能になります。
余ったチェストスロットにはTunicを採用して、2枚目や3枚目のCash Inを容易に使えるようにするか、Carapaceを採用して防御力を補強するのも良い選択です。
それ以外の場合でもGo Againを付与する際に便利で、Blueカードが2枚以上引かれた場合には手札を循環させる用途にも使用できる、多彩な魅力を持つカードです。
LLでは1枚しか使用できない強力なサイドボードカードですが、相手のデッキをしっかりと識別し、致命的な影響を与えられる相手にのみ使用する判断力が求められます。
装備品
CCでも採用されているアウローラのコンボパーツ。Cash Inの項目でも説明しましたが、CCと異なりCrown単独で採用することも可能です。
Aether Ironweaveも併用する場合、GoldをCash Inに使用した後、2枚目のCash Inの使用を補助したり、Runechantトークンの生成に積極的に活用することが重要です。
Dash IOやミラーマッチなどで使用される強力な装備。
不利なマッチアップを覆すための逆転装備パーツ。使用する際にはデッキに一定以上のNon-Attackカードが含まれるよう調整することが重要です。
その他の装備
CCと同じ感覚で使用します。意外と説明できる部分があんまないですね。
マッチアップ
大会中に実際に使用した、もしくは使用する予定だったプランを基準に記載しています。そのため、このマッチアッププランは正解ではなく、他の意見や提案はいつでも歓迎します。むしろ経験が浅いため、多くの意見をいただきたいと思っています。
Chane (go first)
-2 Lightning Press
-3 Blink
-3 Cash In
-1 Sting of Sorcery
-1 Aether Ironweave
-1 Balace of Justice
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
今回のBH: Osakaで最も多く当たるだろうと予想していたマッチアップ。
装備を積極的に使用して時間を稼ぎ、コンボパーツを最大限に活用しながら相手とダメージレースを展開します。
Vaporize/Shockは当然ながらShackleを破壊するために使用します。2~3個程度破壊すれば、相手のテンポを大きく崩し、ダメージレースで追いつけなくすることが可能です。
Viserai (go second)
-1 Warmonger’s Diplomacy
-3 Blink
-3 Lightning Press
-2 Vaporize/Shock
-1 Dyadic Carapace
-1 Balace of Justice
-1 Face Purgatory
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
予想以上に多く当たったマッチアップ。
先攻を取った場合、Sigil of Sufferingを全て抜き、Lightning Pressを3枚投入するのもありです。
理想的な流れで試合が進めば、こちらの火力が上回るため、積極的にダメージレースを仕掛けるべきです。
先に防御にカードを使用した側が大体負けるという、直観的なマッチアップです。怯まずに攻めましょう。こちらは所詮「ガラスミサイル」です。
Briar (go second)
-3 Cash In
-3 Blink
-1 Lightning Press
-1 Ravenous Rabble
-1 Sting of Sorcery
-1 Aether Ironweave
-1 Balace of Justice
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
Viseraiに近い展開となるマッチアップ。ただし、Viseraiとは異なり、Vaporize/Shockを痛烈に当てるタイミングが生じる点が違いです。2枚目のノンアタックアクションカードをプレイした際に発動するBriarのヒーロー能力が解決された後、アクションカードがスタックにある状態でVaporize/Shockを使用し、Embodiment of Lightningトークンの破壊を狙います。
成功すれば被害を抑えつつテンポを奪うことが可能です。ただし、相手がアーセナルにカードを持っている場合、大きな効果を得られないことが多いので、相手がアーセナルにカードを置けないように攻撃のテンポを上げ、カードを消耗させることが重要です。
また、相手がChannel Mount Heroicを設置したターンに3点以上のコンボで3点以上のアーケインダメージを与えた場合、VaporizeでCMHを破壊し、次のターンの被害を大幅に軽減できます。
Dash I/O (go first)
-3 Cash In
-3 Blink
-2 Lightning Press
-1 Sting of Sorcery
-1 Aether Ironweave
-1 Face Purgatory
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
CCで猛威を振るうDIOはLLでも強力です。実際、今回のBHで2回負けた相手はどちらもDIOでした。
実はもう少し対戦経験があれば、結果は違ったかもしれません。後から振り返った際、後悔の残るプレイが1~2回あったためです。
Warmonger DiplomacyやBalance of Justiceで相手のドローを妨害しつつ、適切なダメージトレードを行いながらライフを削り、コンボパーツを揃えた2~3回の攻撃で相手を制圧します。
相手のグレネードに過剰反応せず、被害を適度に抑えながらダメージトレードを積み重ねることがポイントです。
Kano (go second)
-3 Sigil of Suffering
-3 Cash In
-2 Sting of Sorcery
-1 Warmonger’s Diplomacy
-1 Aether Ironweave
-1 Balance of Justice
-1 Face Purgatory
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Grasp of the Arknight
LLで最速のコンボデッキ。KanoとのマッチアップはCCと同様に非常に直観的な戦いとなります。手札にピッチカードを残し、コスト0のカードでライフを圧迫しましょう。
相手が2~3枚目のAether Wildfireを素早く引き当てると不利になりますが、毎ターン8~12点のライフ圧をかけて、3ターン以内に致命的なダメージを与えることを目指しましょう。
Iyslander (go second)
-3 Sigil of Suffering
-3 Cash In
-2 Sting of Sorcery
-1 Warmonger’s Diplomacy
-1 Aether Ironweave
-1 Balance of Justice
-1 Face Purgatory
-1 Crown of Dominion
-1 Dyadic Carapace
-1 Grasp of the Arknight
多数のインスタントと低コストを活用して、taxの支払いを最大限回避しつつ、継続的に攻勢をかけます。
一見不利に思えるかもしれませんが、実際は毎ターン4枚の手札で8~10点のダメージを与えることができるAuroraの方がやや有利なマッチアップです。
Starvo (go second)
-1 Warmonger’s Diplomacy
-3 Sting of Sorcery
-2 Vaporize/Shock
-3 Cash In
-1 Aether Ironweave
-1 Balance of Justice
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
地獄のような不利なマッチアップ。Auroraはその特性上、どのフォーマットでもガーディアンに弱みを見せるため、基本的には避けたいマッチアップです。
1枚で防御し、2~3枚で攻撃を仕掛けるという、まるでKanoを相手にしているような感覚でプレイします。
防がなければならない致命的な攻撃が多いため、相手がヒーロー能力を使用できないタイミングでPurgatoryでアドを取ったりやSpinal Crushを打ってくるタイミングに、4+4+Blinkで応戦するなど、相手の攻撃に適切な回答を手札に持っていることを祈りながら運用するほかありません。
Lexi (go first)
-3 Cash In
-3 Blink
-2 Vaporize/Shock
-1 Warmonger’s Diplomacy
-1 Aether Ironweave
-1 Face Purgatory
-1 Crown of Dominion
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
FuseされたFrost Lockを除き、ほぼすべての攻撃を受けつつ、積極的にダメージトレードを行います。BoJはThree of a Kindに対応するために採用しており、相手がToKを使用した最初のビッグターンを追加ドローで押し返すことが大事となります。
相手の装備の防御力が低い点を利用し、コンボパーツが揃ったターンで確実に相手のテンポを奪い返すことができれば勝利を狙えます。
Prism Sculptor (go first)
-1 Cash In
-3 Sting of Sorcery
-1 Lightning Press
-3 Sigil of Suffering
-1 Warmonger’s Diplomacy
-1 Aether Ironweave
-1 Face Purgatory
-1 Balance of Justice
-1 Tunic
-1 Shock Charmers
-1 Spell Fray Tiara
やや特殊なマッチアップ。基本的にはアグロマッチアップですが、Herald of Eruditionだけは決して通してはいけません。
すべての攻撃を受けつつダメージトレードを行いますが、Herald of Eruditionだけは装備や手札を消費してでも対応します。
コンボでテンポを奪えれば、永遠に相手を攻撃することができます。また、相手がArc Light Sentinelをプレイしても、Lightning GreavesやBlinkで対処可能なため、一度主導権を握ればほとんど返されることはありません。
さらに、Vaporizeで相手のSpectraなどを自然に処理できる点も利点です。
あとがき
AuroraはRosettaから登場した新たなヒーローで、新規でLLに挑戦したい方にぴったりのヒーローだと思います。
過去のヒーローに対して、新たな、そして手に馴染むヒーローで挑む楽しさと、圧倒的なコンボ火力で相手を制圧する快感、その両方を味わうことができます。
LLフォーマット、意外とそれほど難しくはありません。私のような初心者でも始まれるくらいなので、多くの方々が誤解なくLLに挑戦していただければ、この記事を書いた甲斐があると思います。
汚い文章でしたが、長文を読んでいただきありがとうございます。
世界のどこかの大会会場や店舗イベントでお会いできる機会があることを願っております。それでは!