RTFKT x RIMOWA Meta-Artisan Collection ウォレット分析 -2022 Nov-
はじめに
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レポート
今回のプロジェクトはRTFKTが突如開始したRIMOWAとのコラボMeta-Artisan Collectionで、今までとは違いCloneX発売以降、RTFKTがCloneXホルダー以外にも門戸を開いた初めてのプロジェクトです。これは今後のあらゆるコラボの幕開けを予感させるものでもあり、またRTFKTがユーザーベースを拡げようとしている意図も透けて見えます。
先週10/27にRevealがありましたが、途中で貫通された事もあり多くのCloneXホルダーがミントする事が出来ませんでした。では実際にどういうユーザーが集まったのか、ミントが終わってまだ間もないこのタイミングで確認してみたいと思います。
尚、WorkerBotもレア度が4つあるOriginal Cabin Luggageも全て同じERC-1155のコントラクトなので、レポートのデータには全て混在しています。
※本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現していますので、その点はご容赦下さい。
保有数分布
単純に平均保有数を見ると一人あたり1.5枚です。当日一緒にミント権利待ちをしていた仲間の状況を見れている限り、購入できた人はかなり少なかったですしミントは一人一つでしたので、2次流通で拾った人以外は全員1つ保有だと思うのでこの数字は納得です。一方で2つ以上所有の方は、WorkbotとCabin Luggageを1つずつ所有しているか、RIMOWAファンでCabin Luggageを2つ以上所有してたりする人達かと思います。
保有数分布を%で見たものがこちらです。率で見ると1枚保有が全体の79%と相当高いですね。やはりミントでの入手の困難さの跡が伺えます。
上位ウォレット
プロジェクトの性格上、大量保有するものでもないのでTopのアカウントでも42ですが、このアドレスを調べてみたところCabin Luggageの4種を合計42枚所有しているので、運営のアカウントとみていいでしょう。
次にNo.2のアドレスを見ると、、、なんとCabin Luggageの4種合計で21枚です。それも凄いですが、もっと驚きが。なんとArt Gobbler53枚が同じウォレットにありました。。。中身から言って運営ではなさそうです。
それ以降もBAYC10体持ちのクジラやその他様々な人が並んでいました。興味がある方は個別に確認してみて下さい。
分散化率
Unique Wallet率は69%です。通常のジェネラティブでは考えづらい高い比率ですね。(巷では50%越えるとかなり分散化が進んだと認識されてます。)
また一方でクジラ率が5%と、これまた通常のジェネラティブではあり得ないような低い数字となりました。
尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。
ウォレット作成時期
このデータを取得した時点(2022年11月5日)での経過月数です。なんと約半数が1年以上経っているウォレットです。平均値の445日と驚異的です。筆者はてっきりRIMOWA経由で新規にNFTに入ってきた層がそれなりにいるのかと思ってましたが、どっこい、古参組が圧倒的に多いという結果になりました。
新規参入
では新規参入は実際にどれほどだったかと言うと、やはりたった61人です。割合にしても3%。。。この数字から、今までNFT市場にはいたけどCloneXを購入していなかった層が新規に入ってきた可能性があります。
定義はこちらをご確認下さい。
ガチホ状況
今回はRevealからまだ間もないのでこの指標はあまり意味ないかもしれません。とは言え、全体で握り続けているのはたった40%です。逆に言うと60%の人が投機目的で入り既に売ってしまっているようです。誰でも入れたのでそうなりますよね。。。
ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。
NFT平均購入価格
流石に上位25%は平均1.64ETHとかなり高いですね。それ以降ガクンと下がるのは他のプロジェクトと同様、平均で0.02ETHも他のプロジェクト同様と言えます。
Top10プロジェクト
OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。
このランキングは個人的にそのプロジェクトを色濃く表す指標だと思ってます。ENSは大抵どのプロジェクトでもTop10の上の方にいるので置いておいて、それを除くと次が流石にCloneX。当たり前と言えば当たり前ですが、事前にCloneXホルダーの当選率は高いと言われながら9600ほどのCloneXホルダー中、たった733ホルダーしか持っていません。。。それ以降もCloneX関連がいくつか並びますが、ほぼCloneXホルダーでしょう。GNSSに関しては直接関係ありませんが、昔コラボが囁かれた時期があるので、それを信じてまだ持っている人が結構いるという事だと思います。
また、このランキングには比較的新しいプロジェクトもあり、The MergeのタイミングでフリーミントされていたThe Mergeや、Rug Radio Membership Passも入っています。常に貪欲に最新のプロジェクトを追っている層ですね。
メジャープロジェクト保有者比率
RTFKTのプロジェクトだけあって37%というかなり高い比率が出ました。
次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。この割合は国内外関わらず一般的に低くて当たり前です。一番多いCloneXに関しては既に触れたので他を見ていきましょう。
二番目に多いのは予想外にMAYCでした。MAYCはBAYCに手が届かないホルダーに幅広く人気のNFTなのですが、その層をそれなりに捕まえている事が分かりました。その次がAzukiホルダーですが、それ以降Moonbirds、BAYCはそれほど数は変わらないようです。
メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。
国内外比率
国内ホルダー比率は14%との結果が出ました。CloneXには手が届かないけどWorkbotから入った方々が国内でも結構いるのかもしれませんね!RTFKTのファンが国内でも広がっていくことは良いことだと思います。
算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。
プロジェクト比較
毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます。
まとめ
CloneXを頂点としたRTFKTのエコシステムの中でWorkbotやCabin Luggageが今後どのような役割を果たしていくのか、現時点ではまだはっきり分かっていません。しかしCloneXは20000体しかいない事から、今後もこのような形でホルダー層を拡げていくのは明白です。
その観点から見ると、2133ホルダー中1400ホルダーがCloneXホルダーではないので、RTFKTとしては目的通りCloneXホルダー以外もしっかり取り込めたのではないでしょうか。
加えて今回確認できたことは、①NFTへの新規参入組は実は少なかった。②しかし、CloneXを持っていなかった層はある程度取り込めた。そこには2つの層があり、a)昔からのガチ勢だけどCloneXは持っていなかった層 b)CloneXには届かないけどRTFKTのエコシステムに入っておきたい層がありそうだという事です。
おまけ、雑感
NFTを世代で分けると第1世代がCryptoPunksを代表とする、ザ・PFP。第2世代がBAYCを始めとしたPFP+Club。但しこのClub機能は成熟してはおらずアパレルを配布するぐらいで、それ以上の事をする技術バックグラウンドがしっかりしてないプロジェクト群。このように位置づけて、そして次の第3世代はどうなっていくのか?という議論があります。
この第3世代はPFPありきで現れてBlueChip化したプロジェクトがそうなっていくというよりは、資金調達が既に初期から出来ていたり、キャッシュリッチなIT企業によるプロジェクトである可能性が高いと言われています。そしてそのジャンルの本命の一つがやはりGameです。Gameに関しては色々な動きがあるので、この辺りの展開も目を離せませんね!
勝手にリンク
毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!
最後に少し宣伝
実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。