VeeFriends ウォレット分析 -2022 Dec-
はじめに
先月から読み切りに加えて500円の月額固定の読み放題のプランを開始してます。1本300円で月6本~8本ほどをめざしているので、それなりにお得なプランになるのではと思います(今月はこれが5つ目!)。興味のある方はこちらからご加入下さい。色々なプロジェクトのウォレット情報から特徴や傾向をみておくと別の角度からのNFTの見る目を養えるかも知れません。
レポート
今年のNFT NYCのタイミングでnft nowがNFTインフルエンサー(組織含む)Top100を発表していましたが、日本に馴染みのある人から全く聞いた事ないような人まで色々いましたよね。皆さんもきっとお気に入りのインフルエンサーがそれぞれいることでしょう。
そんな数いるインフルエンサーの中でも日本のNFTコミュニティで最も有名で影響を与えたと言っても過言ではない人がGary Vaynerchukです。皆さんよくご存知ですね。今回は彼の有名なNFTプロジェクトであるVeeFriendsを対象とするのですが、彼の嗜好がホルダーにも大きく反映している気がするので、ホルダーを通して覗いてみたいと思って取り上げました。
尚、VeeFriendsにはSeries2も存在しますが、フロア価格も全く異なる事もあり今回はGenesis?であるVeeFriendsのみを対象とします。
※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。
保有数分布
供給は全部で10255枚ですが、ホルダー総数も5171とかなりいます。よって平均は2枚です。
保有数分布を%で見たものがこちらです。率で見ると1枚保有の率が70%と平均と同じ。2位が少し高く18%なので、ここまででほぼ90%です。また10枚以上のホルダーが少ないプロジェクトなので、クジラが少ないかも知れません。
上位ウォレット
お馴染みクジラ達のウォレットの覗き見です。まず第1位はダントツの973枚でしたが、この数は全体の約9%にあたる結構な数です。OSのアカウントはGaryVaultとそのまんまでした。除くとPunksが並んでおり眩しいです。興味ある方は是非どうぞ
続いて第2位、SATX210というアカウントですが、誰かは調べた限り分かりませんでした。中身はほぼほぼVeeFriends関連に全振りしたようなウォレットです。
その次の第3位以降は基本的に無名アカウントが大半でした(Garyの弟のアカウントもどれか分からず)。どのアカウントにも共通しているのは、中身がほぼVeeFriends関連だという事です。これは何を意味しているかというと、①意外と?NFTインフルがVeeFriendsにクジラとしている訳ではないと言うのと、②VeeFriends買ってる人はGaryとそのエコシステムに興味はあれどNFT全般に興味がある訳ではないかもという事です。
分散化率
Unique Wallet率は50%です。過去レポート平均は49%なので、分散化が進んでいる方です。ミントが始まったのが2021年5月中旬頃からなので、1年半経ってますしね。
またクジラ率は6%と過去レポート平均11%と比べるとかなり低いです。これはGaryVaultを除いた数字ですが、自分がこの指標を出し始めて以来2番目に低い率となりました。数多く保有することもメリットもありそうですけど意外ですね。
尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。
ウォレット作成時期
このデータを取得した時点(2022年12月20日)での経過月数です。3/4が1年以上という事で圧倒的ですね。それ以外が小さすぎるのですが、これは端的に新規の流入が少ないことを物語ってますね。現在の市況の中でフロアも高止まりしており、新しい人はSeries2から入っているんでしょうね。
新規参入
では新規参入にフォーカスしてみましょう。たった26人、割合にして1%のみです。このプロジェクトをきっかけに入ってきた人々はほぼ皆無のようです。筆者はGary信者が皆んな最初にここに入ってきたのかと思いましたが、どうやら違うようです。
定義はこちらをご確認下さい。
ガチホ状況
ミント時から保有している人は36%と、自分の見てきたプロジェクト
平均26%と比べると高いのですが、Gary信者が多いことが分かります。
ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。
NFT平均購入価格
いつも通りTop25%から見ていきましょう。これは3.2ETHと他の有名プロジェクトと比べると少し低い数字でした。つまりそんなにクジラがいないと言えそうです。また上位50%以降は特に高くも低くもない平凡な数字でした。
Top10プロジェクト
OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。
このランキングはそのプロジェクトを色濃く表す指標ですが、VeeFriendsも同様です。当然ですがVeeFriends関連が、1位、2位、7位、9位にいます。完全にエコシステムが出来つつある感じですね。
それ以外ではj1mmy.ethのフルオンチェーンプロジェクトのAvastarsが第3位。この二人は親交があったはずです。確かj1mmyがGaryにBAYCをその昔送ってたような。いずれにせよ、Garyはフルオンチェーンプロジェクトにリスペクトがあるんだと思います。Wolf Gameも同じ文脈でしょう。
WoWとWoWG、うる覚えだけどその昔Garyがプロモートしてたような。そういう意味ではDaper DinosもWomen and WeaponsもGaryが絡んでいたような記憶があります。
とすると、Top10の中でGaryの影響だけで入っている訳じゃないのはOthersideぐらいなのかもですね。
メジャープロジェクト保有者比率
国内外に拘わらず、この数値は小さいのが当たり前です。VeeFriendsは13%と低くも高くもない微妙な数値でした。
次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。フロア価格とホルダー数の割には意外と少ないなという印象です。これはDoodlesなんかとの大きな差ですね~。
またGaryの影響力が強いという意味ではCloneXやAzukiが低いというのも何となく分かります。
メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。
国内外比率
国内ホルダー比率は1%と出ました。非常に少ないです。VeeConなどIRLイベントの事を考えると、やはりUS在住のホルダーが多いのかも知れません。
算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。
プロジェクト比較
毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます。
比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。
まとめ
VeeFriendsは発売から1年半が経っていますが、この市況でもOSでフロア5.3ETHと高額プロジェクトです。しかしその実態はインフルエンサーやBlueChipホルダーの集まりではなく、いくつかのデータを勘案するに多くの人がGaryを信じて安い時に購入してVeeFriendsのエコシステムの中で恩恵を受けてきた人たちなんだろうと思います。
またGaryの影響はVeeFriendsホルダーの保有NFTランキングや有名プロジェクトの保有状況を見ても色濃く反映されているように思えました。
Garyが昔から警告してきたように実際にほとんどのNFTは消えました。それまで分かりやすく恩恵を受けてきたVeeFriendsのエコシステムも今までのようにはいかないでしょう。WoW周りも同様かと思います。
しかし一方で、彼ら自身の活動は活発なようです。先日Art Baselに出展したり最近ではホルダーにBoot campをオファーしたり、また2023年もVeeConが待っています。ホルダーにとっては実際にインフルエンサーであるGaryと接点を持てるというのが最大のユーティリティなので、プロジェクトもそこにフォーカスしているのでしょう。個人的には、それだけで十分冬を越せそうなプロジェクトなんじゃないかと思っています。
おまけ、雑感
TwitFiが何かと話題ですね。早期から入って早期に抜けようとしている人、盛り上がり始めてるからまだ大丈夫だと思って入り始めている人、トークンだけ買って参加している人、ポンジなので単に外から煽っている人、タグがウザくてミュートしている人、ショート出来るレバレッジETFを勧めておいてショートを焼き切ってそうな人、焼かれている人。多種多様でWeb3界の一代エンタメと化してますね。そしてそのエンタメも終わるのは異様に早い・・・。
自分のツイートの紹介という形で恐縮ですけど、このa16zのBig Ideas in Tech for 2023は面白いので、DeepL等使ってでも読むとよいと思います。それぞれのテーマは短くまとまっているので苦にならないでしょう。
勝手にリンク
毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!
miinさんによる「97-99%のNFTがゼロになる、冬がくる」の件のGaryブログ要約
最後に少し宣伝
実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。
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