Doodles ウォレット分析 -2022 Dec-
はじめに
先月から読み切りに加えて500円の月額固定の読み放題のプランを開始しました。1本300円で月6本~8本ほどをめざしているので、それなりにお得なプランになるのではと思います(今月はこれが2つ目!)。興味のある方はこちらからご加入下さい。色々なプロジェクトのウォレット情報から特徴や傾向をみておくと別の角度からのNFTの見る目を養えるかも知れません。
レポート
今回はBlueChipとして名前を挙げる人も多いDoodlesを取り上げてみたいと思います。ミント日は遡ってみると昨年10月18日と既に1年以上が経過しているプロジェクトです。にも関わらず依然フロア価格は7ETH以上をキープしているプロジェクトです。日本人で自分の周りではあまり保有者を聞きません。筆者も何を隠そう、1年ぐらい前にCoolcatsと迷ってCoolcatsを選んだことを後悔していますw。
イラストがポップでカワイイのは明白ですが、それだけでこの強さを説明するのは無理があります。ウォレット解析を通じて強さの理由を垣間見れるのでしょうか。興味ある方は是非どうぞ!
※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。
保有数分布
供給は全部で10000枚ですが、ホルダー総数はなんと5469です。よって平均は1.8枚です。グラフを眺めると1枚持ちがダントツで多そうですね。
保有数分布を%で見たものがこちらです。率で見ると1枚保有の率が80%と平均と比べると10%以上も高いことが分かります。2枚保有を合わせると90%を越えますね。取り敢えず1枚は抑えておきたいというDegen達の心理が働いているのかもしれません。
上位ウォレット
お馴染みクジラ達のウォレットの覗き見です。まず第1位は1266枚所有の運営です。1年以上経ってもまだ10%以上も保有してるんですね。これは一体何使うんでしょうか?もしくは使う気がないんでしょうか?こんなに残して気になります。
続いて第2位、なんとこんなところにPranksyさん!彼がDoodlesのNo.1のクジラだったとは知りませんでした。これは強力!
その次の第3位から第5位はDoodlesファウンダーの3人です。Tulipさんが103枚、Poopieさんが101枚、Burnt toastさんが99枚所有しています。
第6位はuntraparaさん、83枚です。この方はウォレットを見るにDoodlesマキシな感じですね。他のBlueChip系はなさそうです。そしてそれは第7位の8270.ethさん、第8位のdreamcanbetrue.ethさん、第9位のdoodles.benddao.ethさんとほぼ同じ傾向でした。
最後第10位はhuda-silverfox.ethさんという有名プロジェクトをひたすら持っているクジラでした。目の保養になります。
このように、見てみるとDoodlesマキシなクジラ達が結構いる事が分かって新鮮でした。
分散化率
Unique Wallet率は55%です。過去レポート平均は48%なので、分散化が進んでいる方です。1年経ってるというのも手伝っているかと思います。
一方でクジラ率は13%と過去レポート平均10%と比べる高めです。これは運営保有分を除いた数字です。ファウンダーは基本的にNFTを売りづらい・売らない事を念頭に更にファウンダー3人を除くと9%まで下がります。Doodlesマキシな人達もいることですし、何か事故らない限り今後のクジラ売りは少なそうです。
尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。
ウォレット作成時期
このデータを取得した時点(2022年12月5日)での経過月数です。構成は古いグループから順番に並びました。平均も454日です。ミント日を考えると妥当な印象を受けますが、一方で時間が経過していても、この層のバランスが取れているプロジェクトは新陳代謝があって強いんだろうななんて思います。つまりそこがDoodlesの課題でもある訳です。
新規参入
では新規参入にフォーカスしてみましょう。たった45人、割合にして1%のみです。このプロジェクトをきっかけに入ってきた人々はほぼ皆無のようです。この状況が今後打破されていくのか見ものですね。
定義はこちらをご確認下さい。
ガチホ状況
ミント時から保有している人もたったの2%、数にして97人です。ほとんどの人が人気化していく中で売却したのでしょう。
ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。
NFT平均購入価格
いつも通りTop25%から見ていきましょう。これは6.1ETHとかなり高いです。上位50%も1.2ETHとそれなりに高いですが、Top25の高さと比較すると低い印象です。つまり一部のクジラ達と一般的なそれ以外のホルダーという構図でしょうか。
Top10プロジェクト
OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。
このランキングは個人的にそのプロジェクトを色濃く表す指標だと思ってます。Doodlesは何か凄く色がついている印象がないのですが、順番に見てみましょう。
当然ですが、Doodles関連のDooplicatorとGenesis Boxが1位と3位にそれぞれ入りました。尚、第2位のPixoodsはDoodlesのハンドメイドのピクセルアートみたいですが、Doodlesオーナーにはエアドロしたのでここにいるようです。
第4位以下をみてみましょう。Otherdeed、MAYC、Art Blocks、CloneX、Coolcats、Moonbirdsと順に並んでますね。こんな満遍なく有名所がならぶプロジェクトは初めてみました。
という事は海外の有名NFTホルダーにアプローチしたければDoodlesコミュニティにアプローチするのが手っ取り早そうですね!
メジャープロジェクト保有者比率
国内外に拘わらず、この数値は小さいのが当たり前です。流石Doodles、先程のTop10でも垣間見えていましたが、37%と高めです。
次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。どれも結構高い!6つ中4つが10%を越えているではないですか!そしてあのPunksホルダーも5%と結構持ってるんだという驚きがありました。
メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。
国内外比率
国内ホルダー比率が8%と出ました。恐らくDoodlesホルダーはそんなに国内にいないんじゃないかと思ったので、フィルターを強めて2つ目の条件を国内NFTを3種類持っている事に変えてみると、結果は3%で158人と出ました。これぐらいはいるのでしょうね。
算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。
プロジェクト比較
毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます(毎回言ってるけど、海外の比較用も何か考えねば・・・)。
比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。
まとめ
DoodlesにはトップのホルダーとしてPranksyがいるし、Doodlesマキシなクジラ達がいる事がTop10を見ていて確認できました。また他の有名プロジェクトのホルダーも多数混在しているようです。取り敢えず自分のポートフォリオに一つは加えておくのがステータス的な位置付けでしょうか。
しかし、NFTインフルエンサー達が取り敢えず抑えてるからみたいな理由が今までの強さの秘密だったのでしょうか?今年の5月ぐらいまではそういう空気はあったかもしれませんね。現在はどうなんでしょう。正直、その辺りが相変わらずよく分かりませんでした。
また投資的な目線で見ると、現在のフロアは既に高く魅力なイラストだけでは多くの人には今から手を出しづらいでしょう。事実、最近NFTに入ってきたような層はホルダー内で少数派なので、その辺りの取り込みが今後の課題でしょう。
その点、SXSWや今回のArt BaselでのIRLイベントをみる限り、ホルダー以外の人達へのアピールを着々と進めているように見えます。来年は日本をターゲットに東京でイベントが開催されるとかされないとか。
また、裏では映画や音楽、ゲームなど既存コンテンツ産業への進出に突き進んでいるようなので、大量にある運営保有分も惜しみ無く使って実現して欲しいですね。
NFT発のIPが生まれるのか生まれないのか?これはいつでも界隈の注目の的です。Doodlesが上記のようなマスへのアプローチでIP化されていくのか?そしてフロアも上がっていくのか?筆者も興味深く見守っていきたいと思います。こう書いている時点で買う気がないのですが、映画化とか決まってフロアが上がってまた後悔するんでしょうね~w。
おまけ、雑感
先日の12月3日の土曜日にRedditで合計約25万5千体ものアバターNFTがエアドロされたようです。筆者も記事にミントと書いてあったので販売されたのかと思ってましたが、一つ一つみていくとエアドロだった事が分かります。そしてその結果、RedditのNFTユーザー数も440万人規模に。
我々の知ってるNFTの世界とは別世界ですが、今後のマスアダプションを垣間見る事例なので、少し追ってみたいと思います。
まず土曜日にエアドロされたNFTは以下の5つのプロジェクトのようです。
The Singularity (98,000)
Aww Friends (57,000)
Meme Team (39,000)
Reddit Cup 2022 (34,000)
Drip Squad (28,000).
一番上のThe Singularityは約10万体と、いくらエアドロと言えどもジェネラティブで1万体で多いというNFT界隈にいる身から考えると異次元です。それ以外も2万体を下回るものはありません。
しかもThe Singularityは今回が初めてではなく、発行枚数はOSで調べればすぐに分かる通り142万体!もあります。驚異的な発行枚数ですよね。
https://opensea.io/collection/the-singularity-x-reddit-collectible-avatars
OSのActivityを見てみると、現在多くが$10前後で取引されている事が分かります。Polygonなのでガス代も意識されないでしょう。これぐらいの価格が本当のマスアダプションの世界線なんでしょうね。
一方でこれだけの数が販売されて二次流通での取引量はたったの16ETHです。Creator feeは5%なので、たったの0.8ETH=約$1000です。即ち、エアドロで配っている上に二次流通での売上も全く期待できません。これでは全くビジネスになりませんね。
しかし巨大なRedditのエコシステムでは、これは計算された導入なんだろうと思います。NFT知らない民・NFT嫌い民にこのような形で無意識にウォレットを作らせて、この後に徐々に少数・高額なNFTも販売していってもいい訳です。
こうやってみていくと、何だがLimit BreakのGabeのFree to Ownと同じような気がしませんか?両方とも共通しているのはマスを対象にしているということです。
勝手にリンク
毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!
最後に少し宣伝
実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。
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