映画バー「八月の鯨」が最高の店だった
今から1か月前ぐらい前の話、東京には”映画をモチーフにしたカクテル”を出すバーがあるというツイッターの情報を見て、「こんなの絶対面白いに決まってるだろ!」って即座に飛行機のチケット予約して地元福岡から1時間半かけて東京に乗り込んでいった。
店の名前は「八月の鯨」
渋谷駅のハチ公口から出てセンター街を抜けたところにある渋谷門ビルの地下1階。周りにゲームセンターや居酒屋に囲まれて街中爆音でBGMが流れている、治安が中々ゴキゲンな地域にひっそりと店が構えられていた。
店内の雰囲気はこんな感じ
外のワイワイガヤガヤ騒がしい空気が嘘みたいに、店内は穏やかで落ち着く空間だった。照明が薄暗さが映画館入ってイスに座って上映始まる前の感じに似てるのが凄く良い。来店した日が平日の夜だったからあまり人も少なく、女の子3人組がテーブル席で楽しく話していたり、別の女の子2人がカウンターの端の方で静かに喋っていたり...って感じだった。
その中で俺は堂々とバーカウンターのド真ん中の席に座った。度胸って大事なんだよ
店のメニューがこれ
映画のタイトルがこんなに!すごいぞ!メニュー眺めてるだけでもう楽しい
しかもメニューにない映画のタイトルを注文したらその場で即興でオリジナルカクテルを作ってくれるっていうのが本当に凄い。自分の大好きな映画のカクテルを作ってもらおう!俺は脳と財布が焼け散らかすまで飲みました。
以降、頼んだカクテル紹介と飲んだ感想
1杯目「時計じかけのオレンジ」
正直ビックリした。初手のインパクトの強さ。自分で頼んでおきながら、出てきた瞬間「うわあ!」ってクソ情けない声を出しました。
リキュールベースのフローズンカクテル。飲んだ感じはカシスオレンジの味だった。人生で初めてフローズンカクテル頼んだから飲み方分からなくて戸惑いながらストローでフローズン吸ってた。「ズゴッ!」って吸った音が静かな店内に響き渡るのが相当恥ずかしかったから音を立てないように神経を擦り減らしながら吸ってて相当苦労した。
おそらく作中に登場する奇抜なデザインのマネキンやインテリア、歪な作中の雰囲気をモチーフにしたんだろうなっていう解釈。
出てきたカクテルが映画のどの部分を表現しているのかを考察しながら飲むのが一番いい楽しみ方だと思う!
2杯目「ブレードランナー」
スパークリングワイン。ブルーの色味が完全に2019年近未来のロサンゼルスの感じを表してるんだろうなー!って解釈。パッと理解に繋がるの相当楽しい。
癖もなくあっさり飲み易い味だったから凄く良かった。続編の「ブレードランナー2049」ならどんなカクテルになるんだろう。
3杯目「羊たちの沈黙」
これ頼んだらバーテンダーの人から「この酒結構きついけど大丈夫ですか?」って聞かれて若干不安になったけど、多少きついけど飲めない事は無いって感じのカクテルだった。ジンベースだから他のに比べると結構きついかも
FBI捜査官クラリスが対面する恐怖と、レクター博士の狂気を表してるからこそのジンベースのきついカクテルなのかなって思った。作中の登場人物の心情をカクテルで表現するパターンもあるの普通に凄い。
4杯目「LEON」
最高。この店に来て本当に良かったって思った。あまりにも素晴らしい一品。
俺は感動したよ…このカクテルのなにが良いかって、「LEON」観たことある人は分かると思うけど、作中でレオンとマチルダはスーパーでミルクをしょっちゅう買ってゴクゴク飲んでるシーンがあるけど、あのミルクがこれ
リキュールベースのカクテルで、味は例えるならパピコのホワイトサワー味が限りなく近い。「単なる普通のミルク味のカクテルだろ大袈裟な!」って言われたらそれはそうなんだけど、やっぱり作中に出てきた飲み物がカクテルとして出てくるってめちゃくちゃ感動する。大好きな作品だからこそ解釈一致されると嬉しい気持ちにもなるよ!(カクテルじゃなくて普通に牛乳出てきてもそれはそれで相当テンション上がると思う)
おそらく「LEON」観た後にこれ頼んだら多分一目で「あれだ!」って分かるはず。甘くて相当飲み易い部類のカクテルだったからお酒苦手な人でも飲めそうな感じはする。かなりおススメ。「LEON」名作だから観て!そして飲もう!
5杯目「バッファロー’66」
※この辺から酔いが回って頭おかしくなってくる
作中でビリーとレイラがファミレスに行った時にビリーが子供の頃から恋心を抱いてた女と出くわすシーンがあるけど、その時に注文してたココアを再現してるのかーって解釈しながら飲んだらココアじゃなくてコークハイの味がした。酔って俺の舌と頭がおかしくなってきたのかとも思ったけど確かにコーラの味がしたし、映画でもココアだったはず...
まあでも一目見た感じココアの色だったからココアをイメージしてるってことでヨシ!寛容になるんだよ
6杯目「ダークナイト」
ウォッカベースのカクテル。この時大分酔いすぎてて味が全然思い出せないんだけど割とキツイ酒だったっていう記憶がある。最低のレビューだぁ...
下半分の薄い黄色と上半分の濃い赤黒。作中でもテーマになってた正義と悪、光と闇、ここら辺を色味で表してるのかなーって解釈。これは次回来店したときまた飲んでみる。気になった人は飲んでみよう!(ダイマ)
(後々写真見たらトゥーフェイスのことかなって思ったけど流石に違う)
7杯目「シャイニング」※オリジナルカクテル
実は来店した時にGUのシャイニングのコラボパーカー着てたんだけど
それを見たバーテンダーの人が
「シャイニング、好きな方なんですね」
ぼく「そうなんですよ!大好きです!!」
「よかったら、シャイニングのカクテル作りましょうか?」
ぼく「わァ...!(ちいかわ)」
みたいなやり取りがあって、作ってもらった
おそらくモチーフは作中でも有名な血のエレベーターのシーン。ここ再現するの神。
トマト味のカクテルになんと唐辛子が入ってて飲んでて結構辛い。この斬新だけど刺激的な感じが作中の展望ホテルでの恐怖や「シャイニング」という映画そのものを表してて凄く良かった。これオリジナルじゃなくて常設のメニューに載せてください!
他にも、ハリーポッターを頼んでるお客さんもいたけど、例えば「賢者の石」とか「秘密の部屋」とかシリーズ作品によって出てくるカクテルが違うみたいだし、「アベンジャーズ」を頼もうとしたらヒーロー沢山出てくるから1杯2000円ぐらいかかるって言われてるお客さんもいた。アベンジャーズじゃなくてアイアンマンとかスパイダーマンとかならまた違うのかも
最後に
映画好きの友達を連れてお酒飲みながら映画談義するも良し。映画館で映画を観た帰りにお店で今日観た映画のカクテルを作ってもらうも良し。一人で来店して色々な酒を飲みまくって様々な考察して脳と財布を溶かすのも良し。映画についてそこまで明るくなくても、店内の穏やかでお洒落な雰囲気の中でお酒を嗜むのも良し。結構色々な人が来店してて本当に良い店だなって感じた。
お客さんのマナーも良かったし店員さんも凄く良い人ばかり。大好きな店になりました。沢山の映画を観てから次回また行きたい。
「八月の鯨」は、映画好きな人は勿論のこと、色々な人が楽しめる素敵なお店でした。皆も行こう!
八月の鯨
03-3476-7238
東京都渋谷区宇田川町28-13 渋谷門ビルB1・2F
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