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今年のコーチェラ・フェスティバル ライブ配信を観ての感想いろいろ

今年3年ぶりにアメリカで開催されたのがコーチェラ・フェスティバル。

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アメリカのカリフォルニアで開催されるこの音楽フェス。コロナで2年の休止があったのち、ついに今年は開催となりました。

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このフェスは1999年から開催されたフェスで、前身はアメリカのバンド、パール・ジャムが同地で開催したライブ。

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今やアメリカでは一二を争う巨大フェスに発展し、出演アーティスト数も相当な数、ジャンルも多岐に渡っています。

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2010年代に入ったあたりから、それまでのロックやインディー系の先鋭かつ最大の影響力を誇るようなアーティストの選び方から、よりポップやダンス、ヒップホップやR&B系のアーティストも参入し、フェス自体もコマーシャリズムを強めた場に変わっていきました。

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SNSの発展でモデルなどのセレブやインフルエンサーも観客や広告塔として多く訪れ始めた影響で客層もロック好き・音楽好きだけでなく、特に若者が訪れる傾向が強くなります。
発祥から観てきた方にとっては辛いかもしれません。他にもアメリカには様々なフェスがあるので、純然たるロック好きはあまり行かなくなってしまう傾向もあったかも。

しかし今回は3年ぶり。コーチェラはコロナ前から世界中に同時配信に力を入れてきただけあり、久々のフェス映像がライブで観れるとあって、フェスの空気が吸いたくてたまらない私も配信が始まってからはyoutubeにくぎ付けでした(笑)


1日目、2日目は土日だったので、わりとリアルタイムでチャンネルを変えながら観たいアーティストを見れたのですが、3日目だけ仕事だったので完全に後追い。しかもちゃんと観れたのは1アーティストだけでした。後で見逃してめっちゃ後悔したアーティストもいるので、そのことについてもがっつり後悔の念を書いていきます(笑)

では、今年のポイントと感想を書いていきます♪

ハリー・スタイルズ

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今年のトリの3組の中でダントツで楽しみにしていたのが、タイトルのハリー。もう彼が最大のポイントといっても過言ではありません。先日私のブログでもハリーの魅力をさんざん書き倒しましたが、彼はフェスへの参加がこれまで全くと言っていいほど無く、ツアーの様子をちょっとTwitterやインスタで見かける程度だったので、今回フルでライブを見られることを楽しみにしていました。
そして始まりからラストまで観終わって、

本当に感動しました!!!

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アイドルだった過去も女性の歓声も全て味方につけて、自分の音楽を最高のバンドで体現していました!ハリーの歌もバンドの演奏もとても良かったことに何より感動しました。
そしてライブ観てて気が付いたのですが、彼のバックバンドについている

ギタリストが最高だった!!

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彼のギターソロがめっちゃくちゃいいんですよ!MITCHELL ROWLANDというギタリストで、ハリーがソロになった時から一緒にやってるのかな?これは実際ライブで聴くと凄く聴きごたえがあって上手いんですよね!ソロ聴きながら速攻で誰が弾いているのか調べてました(笑)。

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本人は音もこのスタイリングなども含めて恐らく影響を受けたボウイやクィーンのフレディあたりを意識しているんだと思います。しっかり体現できていて、普段ロックは好きだけどハリーにあんまり注目していなかった方もすぐに気づいた印象でした。

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シャナイア・トゥエインとの共演にまで貫かれる女性に対するリスペクト、ラストのウクライナカラーの証明。ナチュラルなようでしっかり盛り込まれていた伝えたいこと。ラストまで本当に感動的でした。

こんなブログを書いておきながら、ライブを観るまで「大舞台だけど大丈夫かな」と心配していた自分が恥ずかしくなるくらいの素晴らしいライブでした。来日したら絶対に観に行きたいです!!


若い子の熱狂が一番印象的だったのは?

1日目はこんな感じで

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結構女子がキャーキャー言いそうなアーティストが集結した日でもありました。黄色い歓声やギャルパワーを感じる、幸せそうな10代から20代ぐらいの女子達がよく映ってました。私も若くないけどキャーキャー心で言ってました(笑)

でもこの日、一番女性の歓声と熱が印象的だったアーティストは

Phoebe Bridgers!

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彼女でした。とにかく女子の歓声が熱い!もう日が落ちてからのステージだったのでファンの表情までは追えませんでしたが、凄い人気なのが歓声ですぐに分かりました。

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二日目のトリだったビリー・アイリッシュも相変わらず女性ファンがとても多い。

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また昨年アルバムをリリースして私も好きだったgirl in redも同じようなファンの印象。この子のライブもめちゃくちゃ良くて凄い盛り上がりでした。そして今回コーチェラには出演していませんが、また近々ブログを書こうと思っている

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オリヴィア・ロドリゴも、今アメリカ中を回っているツアーの様子を漁っていると、ローティーンから20代ぐらいまでの女性ファンが圧倒的に多くて、しかも大合唱なんです!!


先日コーチェラに関するこのツイートを見かけて、確かにコーチェラってちょうど10年前くらいからこういうイメージだったんです。その側面は変わってないと思うんですけど、今年はそこからさらにまたもう一世代下の子達が来始めてて、生まれながらにフェスと距離が近くて、そういう子達がオリヴィアやgirl in red、Phoebe Bridgers、ビリーのような同世代や少し上の世代の女性アーティストに凄く熱をあげている。観ていると「好き」どころのレベルじゃないようなところまでいってる気が。こういう子達がそのままロックやいいアーティストを愛し続けてくれるようになるか。今はとても重要な時期かもしれません。私は「長く愛されるんじゃないかな」と希望を持っています。

今は一つの性別でくくるような時代ではないですが、今回のコーチェラでとても印象的なことでした。

普段接点がないヒップホップやR&B系アーティスト達のライブ

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コーチェラはここ最近、ヒップホップアーティストやR&B系のアーティストもどんどんラインナップに入ってきています。人気アーティストならもうトリも当たり前。配信でも選ばれることが多いです。今年はラテン系のアーティストもよく観られました。なので、普段ライブはロックやポップに寄りがちな私も様々なジャンルのアーティストに触れられるとてもいい機会です。特にコーチェラという場に併せてバンドセットで披露してくれるアーティストなどはとてもありがたい。聴きやすいし観応えがあります。中でも今回「これは意外に良かった!」というアーティストがいて、それが

Giveon

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彼でした。こんな感じでおしゃれなシャツで登場した彼ですが、ライブセットでどの曲もしっかりととてもいい声で歌い上げて、安定感抜群!普通に配信などで音源を聴くよりライブの方が遥かに良さが分かったアーティストでした。彼はジャスティン・ビーバーの「Peaches」に参加していたことで有名だと思うのですが、今回のライブで印象的だったのが前日にジャスティン本人がゲスト参加したDaniel Caesarのステージとはまた違って、一人でさらっと「Peaches」を流して歌って、基本は自分の曲で観客を惹きつけていたように感じたところです。ファンからの歓声も自分の曲の方が大きかったし、実力が良く分かるステージでした。Daniel Caesarは残念ながらフルで観られなかったのですが。

また、ちょうどコーチェラ出演の前週にアルバムをリリースしていた

Omar Apollo

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彼はR&Bというジャンルにくくれない、もっとクロスオーバーな感じのするアーティストですが、彼も見た目の華やかさもとても良かったですが(笑)、しっかりとした歌いこなしを展開して、時間帯に合ったとても観ていて気持ちのいいライブでした。もともと新アルバムが良かったので、今後も聴いていきたいなと思っています。

今年はヒップホップアーティストを追いかける時間が無くて、新譜がとっても良かったVince Staplesを見逃してしまったのは痛いところですが、またの機会を楽しみにしています!
あと、日本で話題になったところとしては、宇多田ヒカル参加で超絶話題になった88risingのメインステージ登場ですよね。朝のニュースにまで出てました!これについては、ちょっと後ほど別の件で触れたいと思います。

マネスキンのステージ小さすぎた問題(笑)

3日目は仕事でライブ配信を観られなかったので夜に追いかけて観るしかなかったのですが、とにかくこのバンドを楽しみにしていました。

Måneskin!!

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当初配信ラインナップに彼らがいなくて「担当者はっ倒したいわ~」とかツイートしてたら、前日に配信決まったみたいで「担当者ありがとう!」ってツイートしたり(笑)
で、肝心のライブをやっと観ることができたのですが、

もー最高でした!!

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彼らほどの人気ならメインステージでも良かったくらいだと思うのですが、ステージはテント

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お客様がめっちゃ狭そうでかわいそうでした(笑)。ジャンプすらできなさそうな。こーいうところコーチェラほんとずれてるな。凄く楽しみにしていたので登場からみんなの衣装を観ただけでテンションバカあがりました(笑)

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そして力強い演奏とダミアーノの強力なボーカル!!「4人全員個性がこんなに強くてカッコいいライブは本当に貴重な存在だな~」と。また、あんまりフォーカスしすぎるのは良くないかもですが

このブリトニー・スピアーズの「Womanizer」のカバーも本当に良くて。私は初めてこの曲がカバーされているのを知ったのですが、過去フランツ・フェルディナンドやリリー・アレンもカバーしていました。この曲が入ったアルバム「circus」が好きだったので嬉しかったです。カバーも上手いよな~、マネスキン。もともと「Beggin’」もカバーだし。素晴らしいライブで見入ってしまってリアツイできませんでした(笑)

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マネスキンの何がいいって、実はダミアーノじゃなくてこのベースのエリザベスが主導な感じで「とにかくベース弾きたくて弾きたくてたまんない」ってところ。「また女子の新たな希望の星が生まれたな」って感じです。

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今年サマソニに来るんですけど、the1975と被らないか私含め洋楽ロックファンめっちゃヒヤヒヤしてる(笑)


The Weekndの素晴らしい歌声に「歌の大切さ」を確信させてもらった

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3日目は夜中にマネスキンを2回も観てしまったため、その他のアーティストのライブは朝起きたら配信終わってました(笑)
でこの日トリだったSwedish House Mafiaとthe Weekndのライブを楽しみにしてたのに見逃しちゃったんですけど、あとからネットやTwitterで漁って3~4曲だけ聴けたのですが、


いくつかの曲を観た私のこの感想を書いたツイートに。結構多くの方から「いいね」を頂きましたが、

本当に感心しました!!

ツイートに書いたとおりなのですが、彼自身の声は太さよりどちらかというと繊細さで聴かせるようなタイプに感じていて、何回か見かけたことのあるライブではそこまでボーカルが強いイメージじゃなかったんです。音程の安定感も「ちょっと微妙かな」という時もあって。それが今回のコーチェラでは

もう完璧!!完璧でしたよ!!


超ノビのいい声!!それも「かぶせ」とよく言われる自分の音源からのガイドボーカルも無しで、しっかり歌のメロディーもごまかすことなく、見事に歌いこなしていて。音程もアドリブも私には完璧。聴きたいところにピタッと当てて、アドリブや客に歌わせるようなシーンもやりすぎ感も無くて絶妙でした。3~4曲しか聴けなくて

凄く後悔した!!(笑)

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これって「自分の曲なんだし、ボーカルなんだから上手く歌えるのは当たり前じゃん」と思う人もいるかもしれないですが、カラオケレベルでも分かると思うのですが、高音が出しづらかったりメロディが難しかったりすれば、プロだって調整したりするの大変だと思うんです。ましてThe Weekndは超でかいメインステージのトリで、音響もお金をかけて最高峰の技術を注ぎ込んでるだろうとは思いますが、野外ライブだとごまかし効かない印象なので、そんな中よくこんなところまで自分の歌をライブで高めてきたな!と。Swedish House Mafiaの最高の音をバックにしても、この声は凄かったと素直に思いました。ものすごく努力していると思います。かねてから思っていたのですが、The Weekndって凄く真面目なんだと思うんです。今回のステージはその姿勢が本当に何よりカッコよかったし、ボーカルについてはこのコーチェラで文句なく一番だったんじゃないかと思います。こだわるポイントが歌だったところがグッときました。
って私3~4曲しか聴いてないので(笑)、2ndWeekの時には配信あったら今度こそ見逃しません!!

その一方で日本で話題になった宇多田ヒカルはちょっとそういう面がキツかった感じで。。。また、先に書いたハリーのライブにゲスト参加したシャナイアに至ってはもうほとんど声が聴こえなくて。。。やっぱりライブ、しかもフェスみたいなライブだとそういう点が如実に分かってしまうんですよね。今回のコーチェラの配信観てて「うーん、歌が。。。」と思ったのはこの二人だけでした。(口パクは除く)宇多田ヒカルについては私が日頃全然聴いていないので普段から聴いている人とはかなり感覚が違うかもしれませんが(ライブの歌を求めるアーティストでは無いのかも)、シャナイアは完全にやばかったよ(笑)

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やっぱり歌の大切さを最終日の最後のThe Weekndの声で確信させてもらった感じです。それにしてもなんちゅーステージセットや(笑)


他にもたくさんの刺激あるアーティストのライブを観れることができて「やっぱりフェスっていいな~!」と改めて思いました。もう本当にそこです!早くフジロックやサマソニに行きたい!!

コーチェラ、3日間楽しませてくれてありがとう♪


おまけ

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今年の流行色、ピンクね!!

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