FUJIROCK FESTIVAL '24で夢の共演を大成功させたwataruさんにthe killersとドラムチャレンジへの想いをインタビュー!
今年の夏の最高の奇跡といえば、
7月に開催されたFUJIROCK FESTIVAL '24の1日目のトリ、the killersのライブで最前列にいた観客の男性が「For Reasons Unknown」という曲でのドラムチャレンジをアピールし、見事選ばれてドラム演奏を大成功させたこと。
あの日私をはじめGREEN STAGEにいた観客はもちろん、配信で観ていた方も、後からこの話題を知って感動した方もきっと多くいらっしゃると思います!
この度、そのご本人「wataru from TOKYO」ことwataruさんにインタビューをすることができました!!
既に数々の媒体でもたくさん取り上げられているwataruさん。
こちらの「Rolling Stone Japan」の矢島さんの素敵なインタビューを拝読後、「私もインタビューしてみたいな」と自分のインスタのストーリーに独り言投稿をしたところ、ご縁を繋いでいただきまして、私のお送りした質問にwataruさんが回答を返信いただく形でインタビューをする事ができました!
私はthe killersのいちファンとして、主にthe killersへの想いを中心に質問させていただきました!
では早速♪
①the killersがフジロックのトリに決まった時はどんな気持ちでしたか?
「ドラムチャレンジをしよう」と思い至るまでの相当な強い気持ちがあったと思います。
友達からのLINEで来日決定を知り、「こんなドラマのような奇跡的な展開があるんだ」とひたすらびっくりしていました。
正直、今までのthe killersと日本との歴史を考えてもグリーンステージのトリに配置されたのが信じられませんし、「the killers側も再来日の約束を覚えてくれていたのかな」と思うと既に感動して涙が止まりませんでした。決定までの経緯を踏まると「既にベストアクト確定だな」と思い、チケットをすぐに買いました。
ちなみに、発表された当時はドラムのことは何も考えていませんでした。1,2日たって少し冷静になってから、「そういえばドラムチャレンジあったな...もしかしたら叩けるかもしれない」と思い出しましたが、自分がでしゃばったり、失敗したりして台無しになるのは本当に避けたかったので悩みました。今回のような一回限りの大舞台でやらなくても、キラーズは素晴らしいショーをするので恐らく単独公演に繋がりますし、「その時にやればいいかな」とも考えてました。
ただ、かつて観たライブで目の前の人がステージに上がって感動した経験から、「自分もいつかやってみたい」という気持ちはありましたし、「発想したものを何もやらずに後悔するのも中途半端かな」という考えもあり、1〜2週間くらい葛藤してました。
それを友達、美容師さん、ファンの方などに相談したところ、「やった方がいい、やらない選択肢はない」と背中を押してもらえたので、それからは淀みない気持ちで「チャレンジを絶対に成功させて、日本がキラーズを歓迎していることを感じてもらう」ことを目標に据えて取り組み始めました。
②wataruさんのドラムチャレンジは大成功で、国内ではもちろん、海外でもSPIN誌のインスタアカウントに取り上げられたり、the killers公式インスタのフジロックの投稿でもワタルさんについての英語コメントがとても多くて、「本当に素晴らしい演奏だと伝わっていた」と思います。
あの日から少し経ってみて、改めて振り返ってご自身ではどう感じられていますか?
正直、ここまで反響があるとは思わなかったです。海外だと当たり前のように行われている演出ですし、「会場が盛り上がったら嬉しいな〜」という程度に想定していました。
実際、ステージにお邪魔して演奏が終わった後も、そこまでの実感や手ごたえは無く、いつも通りのテンションでした。
公演終了後、Amazon Primeでの配信やXのポストが相乗効果になって話題が拡散されていると友人から聞き、「これは彼らの冗談だな」と思いました(笑)。
しかし、自分でXを開いた時には既に私のバンドまで特定されていて、私について掘り下げてもらえていたのは完全に想定外だったので驚きました。やがて、私と、私を後押ししてくれた周りの皆様の写真も彼らのインスタに載りました。オーディエンス主体の写真を掲載するのは非常に珍しいこと(盛り上がった証拠)なので、the killers側も喜んでくれていそうで嬉しいです。
今になってあの出来事を振り返ると、大きな事故なく終えられましたし、メンバーの皆様が笑顔でリアクションしてくれたので、挑戦して良かったです。個人的にはロニーがギターを弾いているところを観たかったのですが、まさかステージ上で観られるとは夢のようでした。また、ブランドン達と至近距離で話せた実感は未だになく、今振り返ると「VRで疑似体験したのでは?」と思うほど現実離れしていました。
〈the killersのinstagram〉
〈アメリカの音楽雑誌「SPIN」のinstagram〉
③一番聞きたかったのですが、日本からLAの公演を観に行かれたり「ドラムチャレンジをやってみたい」とまで思わされるthe killersの魅力、the killers愛についてぜひ教えてください!
the killersのどんなところがそうさせるのでしょうか?
彼らが人間らしい誠実さを持っている点、ギャンブル的な挑戦を繰り返す点だと思います。
パフォーマンス自体、近年のバンドでは珍しくオートチューンやバックトラックに全然頼らないスタイルで行われていますし、ブランドンの盛り上げ方も気迫で盛り上げる、アナログで動物的な感じが「嘘がない。本物だ」と思わせて高揚させてくれるのだと思います。
しかも決して傲慢でなく、私たちファンとの距離や心情、ライブの環境も大事にしているところが大好きです。今回、急な代打のオファーを引き受けてくれたところも、誠実さとプライドを同時に感じられました。
「ギャンブラーな感じ」というのは、ドラムのパフォーマーを観客から上げるような、リスクの高いことを平然とやる点を指します。セトリも普通だったら固定したくなるところを毎回変化を加えています。そういったベガス出身らしいギャンブラー感、クレイジーさが常に予期せぬ自体を生み出し、最高のエンタメを形づくるのだと思います。
そして、彼らが毎回何かしらのギャンブルに挑戦するそのメンタリティを見ると、自分も小さな失敗にくよくよしてられないと前向きになれます。
④月並みな質問で恐縮ですが、the killersで一番好きなアルバムと曲、その理由を教えてもらえますか?
1番好きなアルバムは「Imploding The Mirage」です。好きな曲は「My Own Soul's Warning」です!
コロナ禍(2020年)の、友達と会えなかったり進路で悩んでいたりした苦しい時期にこのアルバムがリリースされました。その時に、ダークな曲も沢山聴いていたのですが、むしろ明るい曲調なのに説得力が伴っていて感動的なこのアルバムに強く惹かれました。
当時既に"Caution"がシングルリリースされており、メロディや歌詞が刺さって何回もリピートしていたのですが、"My Own Soul's Warning"はコードの動き方やブランドンの歌い方がますます力強く感じられ、落ち込んだ時には本当に勇気づけられました。また、アルバムからのシングル候補が足りず、ブランドンが短期間で書き上げたというエピソードも、魔法のようで好きです。
⑤「『the killersのフジロックのトリを絶対に盛り上げなければ』と決意していた」とインタビューで拝見しました。 the killersの日本での状況をどう思われていましたか?
その事もあって「ドラムチャレンジを決意されたのかな」と勝手に思ってしまったのですが。(違ったらすみません)
the killersは私が1番好きなバンドですし、海外では若者ウケしているので、日本であまり人気がない状況には歯痒い思いをしていました(過去の来日遍歴をみると、しょうがないとは思います)。
私は、サブスク普及前は学校の図書館でCDを借りて音楽を掘り下げていたのですが、残念ながらキラーズのCDは1枚も無く、YouTubeでしか知る機会は無かったです。
しかし、誰もが口ずさめる彼らの楽曲はいつまでも色褪せないですし、素晴らしいライブを海外で観て、「これが日本でウケないはずがない、ただ機会に恵まれていないだけだ」と確信しました。
その後、ファンの方々が粘り強くSNSで盛り上げ、フジロックのブッキング担当の方が懸命に努力された結果、キラーズが再び日本で歴史を刻むための土俵が整いました。そこから「バンドとファン双方に話題にしてもらえれば」と思い今回チャレンジしたので、the killers関連の話題として反響が大きかったことは嬉しい限りです。
⑥wataruさんのドラムチャレンジ成功の効果もあって、the killersのフジロックトリは大成功に終わったと思います!
最後に、これからのthe killersに期待していることや楽しみにしている事があったら、ぜひ教えてください!
彼らの熱量溢れるパフォーマンスと、信じられないエナジーを持ったオーディエンスの相乗効果でスペクタクルな景色を見ることができました。いままでのわだかまりも忘れられるような奇跡的な出来事だったと思いますし、未だに余韻が抜けません。
今後は、サマソニやさいたまスーパーアリーナ、東京ドームなどのデカいハコで彼らのライブを観てみたいです。そこではまた違った奇跡が味わえると思います。現時点では背伸びした目標かもしれませんが、またすぐに来日して日本との距離を縮めて一回一回歴史を紡いでいけば、不可能ではないと思います。
そして、いつになるか分かりませんが、新しいアルバムを聴くことが待ち遠しいです!
素人かつインタビューが初めてだった私の拙い質問にも一つ一つ真摯に答えてくださったwataruさん、本当にありがとうございました!!
wataruさんのバンド「nape」の楽曲へはこちらから↓
読んでくださった方の読後の感情を損なわないように、私自身のインタビューの感想はまた別のブログで書きたいと思います。
こちらのコメントに感想をいただければ、きっとwataruさんにも届くと思います!
宜しければぜひ♪