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お気に入りの女優兼脚本兼監督の3人について連載してみる ~マリエル・ヘラー
前々回、前回に引き続き、
今回は三人目の彼女について。
マリエル・ヘラー
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彼女については、先に書いたサラやグレタと違い、監督して最初に存在を知りました。
「ある女流作家の罪と罰」
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この作品が2018年にアメリカの映画賞レースの際にちょっと話題になって。主演したメリッサ・マッカーシーと助演のリチャード・E・グラントの演技の評価がとても高く、どちらも主演女優賞と助演男優賞候補にいくつも名が挙がっていたと思います。
それと同時にこの作品自体も評判で、あまりマリエル自身を知らずに作品を観たところ、
めっちゃよかった!!
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とても抑制が効いている映画なんですけど、とても優秀な人間ドラマでした。「著名人の手紙」がこんなに買い取りされていること自体、私は知らなかったし、このエピソード自体が実話なのも作品を観た後から知りまして。
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なんていうか、人生から取り残された二人が生活のために始めた犯罪の話なんですけど、ユーモアもあるし、切ないところもあって。そして、音楽もジャズを使ったようなセンスがいい感じで。映画としても、奇抜なところはないけれど映像の感じや話の流れも上手くて。
「幸せへの回り道」
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そして、次に観たのこの作品は、私は監督が誰かすら知らない状態で観たんですけど(笑)。観終わった後に「あー!あの作品の」ってなりました。
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こちらの「幸せへのまわり道」は、アメリカでの超有名な子供番組の司会者フレッド・ロジャースについて映画化した作品と言うことで、トム・ハンクスが主演なので「普通の伝記っぽい映画かな」と思ってたら、全然違って主人公はフレッドじゃないんですよね。
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フレッドを取材することになる新聞記者のロイドの方が主人公で、彼が結構問題ある人で、いつもイライラしていて父親を毛嫌いしている男で。そんな彼がイヤイヤながらもフレッドにインタビューする仕事から触れ合うことで、彼自身の怒りのコントロールや自分の過去からの解放と感情のコントロールを学んでいくというような話で。
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だからフレッドの伝記でもなんでもない映画で「この映画で描きたいのはフレッドの人生のことじゃないんだ」と気づいたら、前作の「ある女流~」と凄く共通点のある「やり場のない怒りや感情をコントロールできなくてモヤモヤと生きている人たち」について深く描いていくような作品で。しかも、最後にはちょっとした希望があって。
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このマリエル・ヘラーってまず「題材の見つけ方が凄く上手いな」と思いました。彼女自身の話ではないし2作とも凄く地味な人間ドラマの話なんだけど、役者の使い方のうまさと音楽やちょっとした映像のセンスの良さ、そして必ず「救い」というかほのかに見える希望を残すような作品鑑賞後の余韻がとても良くて。
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こういう地味な人間ドラマって今ハリウッドでは大ヒットはとても見込めないのでとても作るのが難しくなっていて、インディ系の作品に多いと思うのですが、マリエルの作品って「インディ系に寄りすぎていない」ような感覚がとても好きで。90年代や00年代のハリウッドが作っていた中規模ぐらいの映画にあるような雰囲気をとても感じて。トム・ハンクスを起用したりとか。マリエルの監督としての才能がとても買われているのかな、と思いました。
ってことで、マリエルが女優だったことは全く知らずに普通に「監督」として認識していたら、
「クイーンズ・ギャンビット」
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Netflixで大ヒットしたこの海外ドラマ「クイーンズ・ギャンビット」で
めっちゃ大事な役で出演していた!
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この作品も私、マリエル・ヘラーって知らずに観てて。アニヤ・テイラー=ジョイ演じる主人公でチェスの天才、エリザベスの継母アルマを演じています。エリザベスの才能を認めてマネージャーとして共に生きながら、自身はアルコールにおぼれていくという悲しい役を演じていて。
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後からこの役がマリエル・ヘラーだって知って。「あー!」ってなりました(笑)。そもそも出演作品を観たことがなかったので驚きましたが、この作品自体が凄く面白い作品で、マリエルの演技もとても良かったです。エリザベスとの不思議な関係性をうまく演じていたと思います。
というわけで、最初に監督として知った彼女の女優としての才能も知ったところで、最近知ったあることが一番びっくりしたんですけど、
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マリエルの夫がザ・ロンリー・アイランドのヨーマ!!
これはあんまり日本では知られてないかもしれないんですけど、ザ・ロンリー・アイランドって
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アメリカで絶大な人気を誇る老舗コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」(以下SNL)で人気になった3人組のコメディグループで、
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このアンディ・サムバーグ、アキヴァ・シェイファー、そしてヨーマと幼馴染み三人が
こういう音楽グループで面白いMVや曲で笑いを取るみたいな感じのグループで。私めっちゃ好きだったんですよ!本当に面白くて!t-painやakonってチョイスも正しすぎるな(笑)
とりあえずMVを観てみてください。
マリエルがヨーマの奥さんだったって知ってめっちゃびっくりしました!それと同時に私内好感度が爆上がりしました(笑)
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そんなマリエルの次回作はなんとホラー!主演はエイミー・アダムスに決まっているそうです。今までの作品からいってホラーはあんまりイメージわかないのですが、マリエル自身が脚色(原作有)も務めているようです。
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希望としては今までの作品のように彼女らしい人間ドラマとちょっとした希望のあるホラーを期待出来たらな、と思います。楽しみです!
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というわけで、3人の女性について連載してきました。この三人、作品だけ観ていると題材もバラバラだし、そんなに共通点はないという感じもしますが、あるとしたら、3人とも40代前半。私と同い年組でした。だからこその共感ももしかしたら個人的にあるのかも。人間や物事に対する視点や表現など。今回連載を書いてみて、改めてその事に気づきました。
これからも作品を心待ちにしたい3人について思いっきり書いてみました!
興味を持たれた方はぜひ作品を観てみてください♪