
夜とバスに乗って。
急に夜のバスに乗りたくなって、
今いる場所から歩いて家に帰る時間の倍以上かけて
4つ隣の街まで歩いた。
乗ったことのない場所にあるバス停。
乗り物酔いが激しい自分がバスに乗りたくなる時は、
酔う暇なんてないくらい頭の中がごちゃごちゃしている時だ。いつだってそう。
遠くへ行きたいと思っても、理由をつけていつも何処へも行けないまま。
ここに居るって決心しても、近くのものから目線をそらすみたいに。
絡まった思考回路を連れて 夜のバスは街を過ぎていく。
私がどこへ行こうと関係なくて、
身体が無くなっても思考は消えないみたいだ。
気持ちも心も思いも、言葉 言葉 言葉だらけ。
溺れてしまいそうになる。
夜は続く。