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はぐくめ。
対人関係の難しさを常々感じる。
正しさを模倣していた青い時期はゆっくりと過ぎ去って、
ある程度の事は分別がつくべき大人である自分。
正しさや心遣い、優しさが
必ずしも正解ではない事も嫌という程味わってきたし、
だからと言って傍若無人に振舞ってもいいって事でもない。
(そんな度量もないので)
悪気なく嫌な事をしてくる人もいれば、
好意を向けてくれるのに、好きになれない人もいる。
嫌われてしまったのにいつまでも好きな人や、
互いに割り切った関係の人、
割り切れない関係の人も。
憎しみあいたいわけでも、
傷つけあいたいわけでもないのに
いつの間にか白か黒に、
好きか嫌いかに分かれていってしまう。
善悪の片側だけを持った人なんて
きっといないはずなのに
みんなそう分かっているはずなのに。
相手は自分の鏡、って言葉がある。
相手が自分に見せている感情は、
元々自分の中に在った物かもしれない。
憎しみも
悲しみも
許せない気持ちも、劣等感も。
相手がそうさせるのじゃなく、
初めから自分の中に在った気持ちなのかもしれない。
必ずしも全てというわけじゃないけれど。
傷つかないように傷つけないように逃げ回るんじゃなくて、
それはそれとして相手と自分をごちゃ混ぜにしないように。
願わくば、そのままの相手と自分を受け止められる心を育めるように。
目を見て言葉を交換するのは
今でもまだ苦手なままなんだ。
文章だったら、本当の事が伝えられるのになぁ。
そんな事を考えながら、
涼しい夕刻の帰り道を歩いている。