#3 その瞳から。
君のその瞳に どれくらいの世界が写ってきたのだろう。
調子に乗って怒られる。
屈託のない顔でヘラヘラしてるその目から
どのくらいの泪がこぼれて染み込んでいっただろう。
ある日突然 交差し始めた一つの人生と人生。
髪が伸びてもファッションが変わっても
顔つきや仕草が次々と変化していくその過程で
君の声だけはどうやら変わっていないみたいだ。
なんだかそれが愛のようで
途方も無い祝福のようで
今日までその目に写してきた世界を 私にも見せて欲しくなったんだ。
変わらないものはない。
変わっていく君の世界と 変わってなさそうな私の生きている世界。
なんでもかんでも意味を持たせようとするから人間辛くなるわけだけど
ひとつひとつの出会いにはかならずそれがあってさ
全ては受け取る側に委ねられている。
変わりたいと思うよりも早く
この意識や体は作り変わってしまうでしょう。
人生って全然時間が足りないよね。
瞳に映した宝物や 焦げ付いてこぼれ落ちた絶望を
私たちいつの日か見せ合おう。
それまでにたくさんの世界をこの目に映しておくからさ。だから。
その瞳からつながる世界を あなたも覚えていてね。