Letter
何よりも美しい言葉には、それを伝えたい相手がいて、伝えようとする想いや感情がある。
宛先のない手紙をしたため続けているのは、本当はあなただけに伝えたいことがあったからだ。
心を閉ざしたり殺したりすることに慣れてしまうと、
世界は急にサイレントモードになる。
嫌という程同じような絶望を味わえば、
一体何を希望にして、ここから脱出したらいいのか分からなくなるでしょう。
考えることもしなくなって、
もがくこともやめて。
それは先天的な怠惰なんかではなく、
後天的な事象によるもの。
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考え方が180度回転して、今は
何にも縛られたくないと思う。
それが健やかでもそうじゃなくっても、
自分にあなたに、好きな物にさえも。
縛られていたくない。
それでも気がつけばまた無責任な恋情で、きっと色々なものを好きになる。
そうやって創作は生まれるし、
景色も音楽も、物語もあなたも
何度も会いに行くたびに心の底まで浸透していけるような、そんな気がするから。
囚われると縛られるはきっと違うと思うから。
夜と同じ温度になって、
何度も思い出す瞬間や光景を内包したまま。
夏と同じ色になって、
いつか伝え損ねた言葉のかけらを見つける夜の中に。
息をする。
いつか本当の言葉で誰かに手紙を書く日まで。
忘れられない瞬間や景色の中を辿るような、心象世界の創作を続けていきたい。